インタビュー&ゲストコラム

【あの人の暮らしぶり】小野さん愛用のキッチン道具とインテリア

2016年11月27日更新

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あの人の暮らしぶり」小野里奈さん編。
第1話ではおもてなしの食卓とうつわを、
第2話では食器棚と愛用のうつわ
について伺いました。

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最終回となる第3話は、
「小野さん愛用のキッチン道具と
インテリア」についてご紹介します。

料理上手な小野さんは、どんな
キッチン道具を日々使われているのか。
あたたかな雰囲気をもたらしてくれる
オブジェたちや、小野さんデザインの
収納かご ハイルの活用例を教えて
いただきました。

コンパクトなお鍋や道具を選ばれている

小野さんにお話を伺う中で、
「限られたスペースでも収納しやすい」、
そんなアイテムを選ばれていたり、
デザインされているのが印象的でした。

キッチン道具の選び方にも、
その考え方が反映されています。

conte まかないボウル

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こちらは、新潟県燕で生まれた「conte」の
まかないボウル
小野さんがデザイン、
製作を一菱金属株式会社の江口さん、
アドバイザーに日野明子さんという
メンバーで開発されました。

ステンレスボウルにつきものの
フチまきがないので、汚れがたまりにくく
衛生的に使えます。

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「浅いボウルを使っている時に
急いでかきまぜていたら中のものが
出てしまった・・・という経験が
ありました。

生クリーム用のボウルなど、
業務用に使われているものは縦長で
混ぜやすい。家庭用のボウルも
高さがあるものがあったらいいのにと
いう思いからデザインしました。」
(小野さん)

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底の直径が小さめで、130サイズ
女性でも片手で底を掴めます。

特に急いでいる時は、ボウルの中身を
かきまぜながら台所まわりを動いたり
することもあると思いますが、そんな時に
安定して持ちやすいのも嬉しいところです。

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130は、コンパクトに見えますが、
実は卵5-6個はかきまぜることが
できるとのこと。

我が家でも実際に試してみたところ、
余裕で6個いけました。
小ぶりでも深さがあるので、
見た目以上に容量があるんですね。

ちなみに、小野さんに教えていただいた
すくいやすく注ぎやすいレードル
も、その名の通りの名品でした。

1つで何役も。無水鍋

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ご飯を炊くのも無水鍋を使われている
のだそう。1つで何役もになってくれる
頼もしいお鍋です。

毎日のご飯を炊く以外にも、蒸し器の
代わりに使って茶碗蒸しを作ったり、
塊のお肉を煮込む時などにも
活躍してくれる無水鍋。

お手入れも簡単なので、小野さんは
大(24cm)小(20cm)2つの無水鍋を
愛用中。

お母さまもその昔使用していたらしく、
時々活用方法を教えてもらっている
のだそうです。

3、コンパクトなお鍋

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こちらは京都の「鍛金工房 WEST SIDE 33」
のアルミ製片手寸胴鍋。
(現在は廃盤になっており、
もう作られていらっしゃらないそうです。)

直径15cmの小ぶりなサイズですが、
2人分くらいのパスタを茹でたり
お味噌汁やスープを作ったりと
大活躍しているとのことでした。

ちなみに、前回の暮らしぶりでご登場
いただいた、ヤマサキデザインワークス
山崎さんがお使いの
オーバル浅型両手鍋も愛用中。
浅さが絶妙で、煮物に使ったり、
少人数の鍋物などにも使って
いらっしゃいます。
(バイヤー中井もWEST SIDE 33の
アルミ製丸型両手鍋を愛用中。)

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こちらはZwillingのベジタブルクッカー。
元々の用途はパスタを茹でたり
アスパラなどを丸ごと茹でたりする
ものです。

直径が16cmとコンパクトなことに反して
容量が4リットルくらいあることや、
保温性も高いので、もっぱら
大勢の友人が集まる時に大量につくる
東北の郷土料理「芋煮」や煮込み料理
を作る時に使われるそうです。

あたたかな雰囲気のインテリア

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小野さんのお部屋に並ぶインテリア
アイテムたちは、
陶磁器、木製品、ガラス、金属、
素材は違えど、どこかあたたかく
やさしい風合いなところが共通して
いました。

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美しいかたちの花器やピッチャーたち。素材はそれぞれ異なりますが、統一感があり、あたたかな雰囲気です。

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枝ものと花器のバランスも素敵。

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愛らしく、見ているだけで心が和むオブジェ。

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ビンテージの裁縫道具入れには、
常備薬やステーショナリー、
ドライバーなどの工具が
収められていました。

いざという時に使うこまごまとしたものも
こういった小家具に入れておくと
素敵ですよね。

収納にはハイルを

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当店でも人気のハイルも、小野さんが
デザインしています。

「籐のかごは、浴衣などを折らずに
入れていた名残からか、昔から
大きいサイズで作られることが多い
アイテムでした。

でも、大きすぎると今の暮らしの中
で使うには、持て余してしまうし、
入る分だけたくさん入れてしまいます。

なので、元々あった編み方や素材を
そのまま生かして、現代の暮らしに
ちょうどいいサイズに整えました。」
(小野さん)

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お泊りのお客さまがいらっしゃった時、
お風呂前にタオルを入れて
お渡したり、おもてなしの時にも
活躍しているそうです。

そんな風にタオルを渡されたら
その心遣いも含めてすごく嬉しい
ですよね。

スリッパ入れとして使っている方も
いらっしゃるそうです。

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脚付きタイプは、テーブル下に
収まるような高さにデザインされて
います。

テーブルの上に出しておきたくない
リモコン、雑誌、ブランケット、
ティッシュボックスなどの定位置に
ぴったり。
テーブル上がスッキリ片付きます。
(当店では、脚なしのタイプのみ
お取り扱いしています。)

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今回小野さんにお話を伺って
改めて気づいたことがあります。

それは、普段当たり前に思って
いることや、何気なく行動していたり
見落としがちなこと、
そういったひとつひとつを見直して
みると、暮らしが快適で楽しくなる
ヒントがあるということ。

また、小野さんのあたたかいまなざしや
心遣い、大切にしていることが、
暮らしぶりやデザインに繋がっている
のだと実感しました。

個人的にも最近引越しをしたのですが、
心地良い暮らしや、仕事の仕方、生き方、
改めてじっくり見直してみようと思う
きっかけになりました。
小野さん、いろいろと教えていただき、
ありがとうございました。


「あの人の暮らしぶり」

rinao design 小野里奈さん編

序章

【第一話】
小野さんの、おもてなしの食卓とうつわ

【第二話】
小野さんの、食器棚と愛用のうつわ

【第三話】
小野さん愛用のキッチン道具とインテリア


このコラムを書いた人

中井 明香

スタイルストア バイヤー

中井 明香

いつもの暮らしがちょっと心地良くなるようなものやこと、つくり手の思いやものづくりのストーリー、その地域ならではの話をお伝えしたいなと日々考えています。