インタビュー&ゲストコラム

【あの人の暮らしぶり】山崎さんの愛用品に学ぶ、おもてなしの食卓に映える器と鍋

2016年09月23日更新

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あの人の暮らしぶり」山崎 宏さん編。
第一回では山崎さんのご自宅を訪問し、
アトリエ兼リビングの様子をご紹介。
第二回では、料理上手な山崎さんが選ぶ
お醤油系の調味料5選とその活用法を
ご紹介してきました。

最終回となる第三回では、山崎さんが
愛用する調理道具と器をご紹介します。
料理上手でもあり、おもてなし上手でも
ある山崎さん。友人や仕事仲間を招いて
自宅で夕食を振舞うことも多く、愛用する
鍋や器は自然とおもてなしのテーブルに
映えるものが多くなったそう。

そんな品々を紹介しつつ、山崎さんが
教えてくれた、道具のお手入れ方法や
活用例は、皆さんにも食卓のヒントに
して頂けることと思います。

そのまま食卓へ、客人の歓声が聞こえる鍋

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山田工業所の餃子鍋、蓋は手持ちの別の鍋蓋を活用。釜浅商店で購入。

まず最初に登場したのは、重厚感の
ある鉄の餃子鍋。中華鍋が有名な、
横浜の「山田工業所」のものです。

「これは鉄の厚さにより、食材を
のせても熱が下がらないので、
餃子はもちろんですが、野菜でも
肉でも『焼く』ものは、何でも美味しく
仕上がります」(山崎さん)

なかでも、感動的な美味しさに焼き
上がるのが「カブ」。とろとろになり過ぎる
こともなく、程よい食感を残しながら
焼き上げることができるのだとか。

「まだやったことはないのですが、
パエリアにもすごくいいと思います。
このまま焼きたて、作り立てを食卓に
運べば、お客さんもテンション上がる
でしょう?」(山崎さん)

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器に盛るのと違い、食卓でも熱々が続く
ので、ひと際美味しくいただけそう。
宮島工芸製作所さんの木ベラとの相性
も抜群です。

「鉄鍋は実はメンテナンスもとてもラク。
使い終わったら、煙が出る程度に熱し、
お湯をかけると汚れが浮いてきます。
トングを使ってキッチンペーパーで
ぬぐうだけ。せっかくの皮膜がダメに
なるから洗剤の使用はNGです」
(山崎さん)

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もう一つ、そのまま食卓に出せる
美人な鍋をご紹介頂きました。
京都の鍛金工房 WEST SIDE 33
アルミ製オーバル型両手鍋です。

「オーバルの鍋って、なんかいいです
よね。横長だから、基本魚料理に活躍
するのですが、僕は鶏の胸肉を茹でる
のによく使います。お湯に生姜と塩を
いれて胸肉を茹で、冷めるまでその
ままにしておく。冷めたら、包丁を
使わずに手で裂きます」(山崎さん)

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小振りなサイズ感だからこそ、食卓に
出しても圧迫感なく使えそう。
ロールキャベツにも良さそうです。

大皿のススメ

さて、次は器です。
スタッフ一同その美しさに魅せられた
のが、こちらの漆の大皿。
輪島の作家・高田晴之さんの作品です。

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レコード盤を思わせる緻密な千筋、
ご覧頂けますでしょうか。

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「高田さんの大皿はバゲットを切って
載せるだけでも絵になります。取り皿
のようなサイズを人数分買うよりも、
迫力のある大皿を一枚持っておくと、
人が集まる食卓で映えますよ。
大きな器にたっぷりと盛ると、それだけ
でも料理がおいしそうに見えます」
(山崎さん)

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漆の器は軽量で扱いやすい点も魅力。
陶磁器と違って、割る心配も少なくて、
長く愛用できるのもいいですね。

手入れをしながら長く付き合う

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大谷哲也さんの器は、バイヤー中井の愛用品でもあります。

「キレイに割れてくれたから(笑)」と
継いで愛用中なのは、大谷製陶所
大谷哲也さんの器。もっぱらパスタ
皿として活躍しているそうです。

※本品は以前の作品で、今は少し
デザインが変更になっています。

金継ぎのラインが、デザインとして
溶け込んでいるよう。継げば長く使える
と知ってはいても、なかなか腰が
上がらないという方も多いのではないか
と思います。でも改めてこんなふうに、
継いだあとの器の美しい表情を見せて
もらうと、金継ぎという選択肢が、これまで
よりちょっと身近に思えてきますね。

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左は益子の伊藤丈浩さんの皿。手仕事直売所で伊藤さんの器にも会えますよ。

自分にフィットする道具は、使いながら探る

実は今回ご紹介した品々は、山崎さんが
用意してくれた商品の一部。他にも色々と
素敵な愛用品を見せて頂いたので、こちらは
また改めて、番外編としてご紹介したいなと
思っています。

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山崎さんのお話を聞いていて感じたこと。
それは、ヤマサキデザインワークスの
デザイン哲学にも通じる「これはこういうもの
と思って、無意識に諦めない」というスタンス
です。

こう文字にすると固い感じがするかもしれ
ませんが、住まいの空間作りから、暮らしの
道具の選び方まで、小さな工夫や試行錯誤
を重ねながら、自分にとって本当に気持ちの
いい関係、環境を作っていく、ということ。

MG_3175

山崎さん愛用品の一部。金属でも木でも、自分にフィットするものだけが残る。

改めて、自分にとって本当に心地のいい
暮らしって何だろうと、考え直すきっかけ
になるインタビューでした。
山崎さん、長丁場にお付き合い頂き、
ありがとうございました。


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「あの人の暮らしぶり」第一回
YAMASAKI DESIGN WORKS
山崎 宏さん編

【第一回】
整えられた空間が、快適になる2つの秘密

【第二回】
料理上手な山崎さんによる調味料5選

【第三回】
山崎さんの愛用品に学ぶ、
おもてなしの食卓に映える器と鍋

このコラムを書いた人

柳沼 周子

スタイルストア バイヤー

柳沼 周子

大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。

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