ペタンコ靴でも女性らしいルックス、幅広いコーディネイトに合わせやすい一足として、バレエシューズを愛用している女性は多いことと思います。
当店では、高新製靴のファクトリーブランド「SHOESbakery(シューズベーカリー)」と、足に優しいバレエシューズを共同開発しました。

靴底も本革製と贅沢なつくり。足を優しく包み込むのは、シルバーの山羊革です。極限まで足に負担のない、やわらかな履き心地を目指しました。
出番が多いからこそ、足に優しい一足を
かかとも足指も、痛くならない為の工夫
こちらのバレエシューズ、一見して違うのが、履きこみの深さです。

スタッフの手持ちのバレエシューズと比較したところ、一般的なものはつま先から履き口まで約7センチ。脱げにくいと謳っているもので7.5〜8センチ弱なのに対して、SHOESbakeryは約9センチ。
このプラス2センチのお陰で足への負担が激減。フィット感が高く、パカパカしにくい為、膝下に余計な力が入ることもありません。
もう一つの特徴が、かかととつま先に入れる「芯」を使っていないこと。表からは分かりませんが、足入れすると、その違いにすぐ気づきます。

足指も、指の付け根も、かかとも、やわらかな革に包まれている感じで、何かに「あたって痛い」ということがないからです。
一般的には、かかとの芯が入っていないと、多少靴が脱げやすくなりますが、この靴はかかとにスエード調の起毛した滑り止めがついているので安心です。

かかとをぐるっと囲むように、起毛素材の滑り止めがつけられています
履きこみが深いこと+内側の滑り止めで、安定感のある履き心地。同時にかかとの靴擦れがしにくくなっています。

つま先からもかかとからも、締めつけや硬い部分がなく、やわらかな履き心地
つま先の芯がないため、足指への負担が少ないことも大きなポイントです。爪のはえ方や、指の長さによって、足先の痛みを我慢しながら履く方も多いバレエシューズ。
革で包み込む優しい製法である一方、山羊革の内側に豚革を貼る2枚革仕立てで、足指や外反母趾気味のフォルムが響きにくいよう配慮されています。
歩きやすい一足であるために
見えないところにも優しさが詰まっています
インソールにも、履く人への思いやり溢れる工夫が満載です。

このバレエシューズは、フランスの「レペット」なども採用している本革底です(一般的には合成ゴム製が多い)。SHOESbakeryは、もともと著名ブランドのパンプスづくりを手掛けてきた工房だけに、靴としての仕立ての良さと美しさを感じさせる「革底」であることにこだわりました。

ちなみにレペットは、中底はなく、革底に直接アッパーを縫い付ける「ターン製法」で作られていますが、SHOESbakeryは革底の上に中底がある「セメント製法」。
革底は足に馴染むまで硬く感じられますが、履き始めでもかえりが良いよう、中底の中央部分をくりぬいてクッション材を入れる一工夫がされています。
また、中底自体も、かかとに向かって厚みのあるものを使うことで、土踏まずのアーチをしっかり支えられるようになっているんですね。

リボンは飾りではなく、履き口を一周していて、フィッティングの微調整が可能
革が足を包み込むような一足、ということで、芯がない特殊なつくりになっているため、フロントのリボンで履きこみ口を絞ることができるようになっています。これによって、フィッティングの微調整が可能になりました。
SHOESbakery ディレクターの高橋さんは、お姉さんが外反母趾に悩まされていることもあり、どんなときも極力足が痛くならない一足を作りたかったそうです。
22.5センチから25センチと幅広いサイズ展開もファクトリーブランドならでは。履く人への優しさが随所にちりばめられたバレエシューズです。
スタッフのコラム「外反母趾のお姉さんのために作った靴」もご覧ください。