マスクは花粉やウイルスを防ぐために「仕方なくつけるもの」。機能性やコストパフォーマンスを重視して、今までは見た目にはあまり意識を向けていなかったという方も多いのではないでしょうか。でも今やマスクは日常生活に欠かせないものになりました。顔を覆うものだからこそ、心から良いと思えるものを手にとりたい、と意識が少しずつ変わってきたように思います。
そんな時に、はじめてマスクを自分から「身に着けたい」という気持ちにさせてくれたのが、アクセサリーブランド「000(トリプル・オゥ)」が作る、シルクフェイスマスクです。
総刺繍だから、身に着けていて美しい
トリプル・オゥは、創業明治10年の刺繍老舗「笠盛」から誕生したテキスタイル・アクセサリー・ブランドです。刺繍だからこその軽さを活かして作られているネックレスやピアスは、身体の負担にならず、幅広い層から愛されています。

そんなブランドが作ったのが、こちらのシルクフェイスマスク。口を覆う部分はもちろん、耳にかける紐まで、すべて刺繍で作られています。シルク糸を贅沢に使い、フラットなチェーン刺繍でつくられたマスクは、布ともニットともまた違う高級感のある質感。手にとると、端正に作られていることが伝わってきます。

刺繍というと繊細なイメージを持たれるかもしれませんが、糸をたくさん使って高密度で作られているため、糸がひっかかりやすいといったこともなく、マスクとして日々使用するのに十分な強度を持っています。
特にマスクの縁は使い込むうちに伸びないようにしっかりとさせる必要がありますが、分厚くなるとその分見た目が野暮ったくなりがちです。なるべくすっきり見せるために、刺繍のステッチを工夫して、洗濯にも耐える強度を保ちつつも極力糸が重ならないようにしてあります。

また、本体と耳紐のパーツはひとつながりで作り上げられています。唯一の縫い合わせはマスクの中心線ですが、見た目にも、肌に触れた時にも違和感を感じないように縫い合わされています。
シルク糸で立体縫製だから、快適な付け心地

(左)全面シルク糸の面(右)シルク糸と抗菌性のある銅合金ラメ素材の面。こちらは少しキラキラして見えます。
不織布をベースに、肌触りの良いシルクの糸と、抗菌性をもたせるための銅合金ラメ素材の糸を使って刺繍されています。
銅合金ラメ素材のキラキラした糸が目立つ面と、そうでない面がありますが、いずれの面も肌には直接シルクの糸が触れるように作られています。リバーシブル仕様のため、どちらの面を表にしていただいても大丈夫ですが、特に敏感肌の方は、シルク糸の密度が高くよりソフトな面(キラキラがない面)を肌側にお使いいただくのがおすすめです。

シルクは肌の成分と似ている素材のため、肌あたりがやさしいのが特徴。また、熱伝導率が低いので夏は涼しく、冬は暖かいという特長があるので、長時間顔を覆うマスクにはピッタリです。また、立体形状のため、長時間つけていても息苦しさを感じにくく、身に着けた時に余ることもありません。
耳紐が調節できるから、フィットする

耳の紐は、「とめ結び」によって、長さ調整が簡単にできるようになっています。
短くしたい時は、結び目を持って糸玉がついている側を軽く引っ張ります。長くしたい時は逆側に。マスク自体の伸縮性はほぼありませんが、この耳紐によってフィット感を気軽に微調整することができるため、しっかりと顔に沿わせることができます。

この糸玉は、指にひっかかりを作って長さ調節をしやすくする役割も果たしています。
耳紐の先についている糸玉がぶら下がった様子は、正面から見るとアクセサリーのよう。マスクの紐が引っかかってしまうため、ピアスやイヤリングなど耳元のアクセサリーを控えていた方も多いのではないでしょうか。ささやかながらも、耳元を飾り立ててくれる感じがします。
シルクの刺繍糸の耳紐は肌あたりもやわらかく、ゴムの耳紐は耳が痛くなってしまう、という方にも安心してお使いいただけます。

色は、ブラウン、ベージュ、グレー、ラベンダーの4色をお取り扱いしております。
日々、洗って、身に着けてを繰り返すものなので、耳紐の傷みや糸のひっかかりなどが出ないかなど、耐久性が心配でしたが、しばらく使ってみても目立った傷み感じはなく、長く使っていけそうです。とはいえ刺繍なので、一般的な不織布マスクやガシガシ洗える布マスクよりも、多少気を遣う感じはあります。お洗濯は中性洗剤で手洗いがおすすめです。

000は元々マスクを作っていたわけではなく、世の中でマスクが必要とされるようになってから企画を始めました。構想期間は約半年。外出が制限され、着飾ることからも人の気持ちが離れていた時に、「アクセサリーブランドにできることは何だろう」という課題に立ち返ったそうです。

「身に着けていて美しいマスク」を目指し、何度も試作をし、出来上がってからもスタッフ間で試着や洗濯を繰り返し、微調整をしながら作られました。「マスクであれば何でも売れた」という世相の中、決して製品化を急ぐことなく、じっくりと納得がいくまでものづくりをしたというエピソードにも、このマスクにかけるつくり手の想いが感じられます。まさに、アクセサリーブランドだからこそ作ることができた、身に着けると気持ちの高まる、アクセサリーのようなマスクです。
耳紐の結び方
耳紐は「とめ結び」された状態でお届けいたしますが、使用しているうちにほどけてしまうことがあります。その場合は下記の動画を参考に結び直せば、元通りお使いいただくことができます。ご参考にどうぞ。