みんなの愛用品

ズボラでも続いたごはん鍋生活と、1年使った鍋の変化

2020年12月29日更新

こんにちは、バイヤーの畠田です。

年の瀬もいよいよ押し詰まり、いつもは違う年末をお迎えの方も多いことと思います。このコラムが当店からお届けする今年最後のコラムとなりました。2020年もたくさんの商品との出会いがあったなあ、と改めて一年を振り返っています。今年のわたしの生活の質を大きく上げてくれた、「松田美智子の自在道具」の鉄の小さなごはん鍋を、改めてご紹介したいと思います。

週6で続いている、鍋ご飯生活

今年の春、引っ越しをきっかけに、ごはん鍋でご飯を炊く生活を始めました(詳細はこちらのコラムに)。きっかけは「炊飯器を置くスペースがなくなったから」だったのですが、キッチンの物の配置を整えて、炊飯器を使える状況になった今も、一度にたくさん炊きたい時以外は必ずこのごはん鍋を使うようになりました。

その理由のひとつは、「早い」ということ。お米を浸水させて水を切った状態の「洗い米」さえ準備しておけば、5分火にかけて、5分蒸らして、できあがるまで合計約10分。炊飯器の早炊きモードよりも早く仕上がります(洗い米はポリ袋に入れれば2-3日保存することができるので、まとめて準備しておけば浸水時間も節約することができます)。ボタンひとつで炊きあがる炊飯器とは違い、水を切ったり火を弱めたりする必要はありますが、その点では、仕事がリモート勤務になったこととも相性が良かったなと思います。

ふたつめは「簡単」ということ。本当に難しいことは一切なく、加減が必要なことと言うと「沸騰の合図があったら火を弱める」くらいです。これはインスタライブの実演動画をご覧いただくと、実際はどんな流れなのかイメージしやすいかなと思います。15分ほどの短い動画なのでよろしければご覧ください。

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炊飯器の、内釜が大きくて水切りかごのを占領してしまうことや、蓋のパッキンが洗いにくかったりすることが、小さいストレスだったことにもこの鍋を使いだしてから気が付きました。炊飯工程の「簡単さ」だけでなく、お手入れの面や、小さくて収納しやすいことなど、全体を通して気持ちに負担がなく使えることが気に入っています。

最後の理由は、やっぱりなにより「おいしい」ということ。このごはん鍋は「最大1.5合」なので、一度に2合以上を炊きたい時には炊飯器を使っているのですが、そんな日は「今日はごはん鍋じゃないのか~」と夫に残念がられることも……。すっかり鍋で炊いたご飯のおいしさに慣れてしまった今では、夫も自ら率先してこのごはん鍋で炊くようになりました。

松田先生にお聞きした、お手入れのコツ

こんな風に毎日ヘビーに使っている飯鍋ですが、使いはじめ当初よりもお米が少し鍋にくっつくようになりました。触ってみるとカサカサとしていて、鍋肌も白っぽく見えます。

お米がくっつきやすくなったらどうしたら良いのか、この鍋を考案された料理研究家の松田美智子先生にお聞きしてみました。

鉄フライパンなどと同じように、洗って水分を飛ばした後に油を塗るのでも良いですが、一番いいのは、一度「揚げ物をする」ことなんだそうです。油を入れた状態で加熱することで、表面だけでなく内側にまで油が浸透して、油馴染みがよくなるんだそう。そういえば、たまにこの鍋で少量の揚げ物をしていましたが、カサカサしてきた時はしばらく揚げ物には使っていませんでした。「ごはん鍋と揚げ鍋と兼ねられて便利」という点だけでなく、揚げ物をすることで鉄鍋のお手入れにもなるというのはとても理にかなっていますよね。

松田先生のおすすめ、鶏肉の油煮。簡単でおいしく、鍋のお手入れも兼ねられます。

でも、油が残っているとなんだかお米の味に響きそう……と思いませんか?それがびっくり、炊きあがりの味には影響せず、むしろお米にとって良いこともあるそうなんです。

「特に古米などを美味しく炊くための手法として、2Cのお米に対しグレープシードオイル、オリーブオイルなどを大さじ1ほど加えることにより、お米粒に油の膜ができて、旨味や水分が逃げにくくなり、美味しく炊き上がります。この手法は、お弁当などでしっとりとしたお米の状態を保つことに役立ちます。」

とのこと。松田先生の料理教室でも、あえてオイルを加えて炊くこともあるんだそうです。これまでなかった発想に目から鱗でした。

このごはん鍋は、鉄フライパンと同じようにずっと使い続けられるもの。使った後に長時間水に浸けっぱなしにしない、洗った後は水分をしっかりと飛ばす、などの最低限の手入れは必要ですが、カサカサしてきた時の対処法もわかった今は、安心して長く付き合うことができそうです。

2020年の食事の質を高めてくれた、鉄の小さなごはん鍋。日々をアップデートしてくれるこんな道具との出会いを、来年も楽しみにしたいと思います。

このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。