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第十二回 鏡を見てはいけない理由

2017年01月12日更新

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前回から続く>

いよいよ、初のきもの教室。
2日前に予約の電話をしたにもかかわらず
柔軟に対応して頂いたリサイクル着物屋さん。
レッスンに使う着物や小物は
全て貸し出してくれるそうなので、
手ぶらで身軽に向かいます。

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迎えてくれた先生は、面倒見の良さそうな
お店の女性スタッフさん。
レッスンは、小上がりの畳になっている
お店の一角で行われます。

「どのくらい着られる?」と
まずは現状での実力確認。
一度本を見ながら着たもののボロボロ
あとは友達に着せてもらったくらいで・・・
と正直に言うと
「じゃあまずは、着物を着る前に
今の洋服の上から、帯だけ
結んでみましょうか!」と、先生。

まずは帯の結び方を

帯結びをはじめてすぐに、
先生から衝撃的な一言が。

「帯を結ぶ時はなるべく鏡を見ないようにね。」

え!鏡を見ないで着るの?
帯は身体の後ろで結ぶのに?
それじゃあ何も見えないのでは・・・!

と、すごく驚いたのですが、
鏡の方に振り返って後ろ姿を見ると、
必ず着物や帯が左右どちらかに
ずれてしまうそうです。

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自分の前に先生が立って、
同じ工程で帯結びをしてくれるので、
それを見ながら、手の感覚を頼りに
帯を作っていきます。

きちんと結べているかわからず
無意識に鏡を見ると
「あっ、鏡見てる〜〜〜」っと
指摘されること数回。。。

でも、鏡を見ないで着られるようになったら
出先などでも場所を選ばず
手早く着られて時間短縮にもなるそう。
確かに、最初から「鏡を見ない」ことに
慣れるのは大切かもしれません。

本とは違う、対人レッスンの良いところ

帯の結び方を練習した後は、
いよいよ着物から帯結びまで
一通りのレッスン。

「着物がもたついてシワを
伸ばせないときはどうしたらいいの?」
→目立たないように脇の下に寄せる。
それでもシワになるようだったら
中で一旦折る!

「裾合わせの時、着物の身幅が
広くて余る場合はどうしたらいいの?」
→下前を巻き込まず、
手前に折り返して調節する

など、着付けの本には書いていなかった
細かいポイントをすぐに聞けて教えてくれる、
というのは、やっぱり対人で教えてくれる
レッスンならではでした。

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着物と帯を身に着けて
一通りの流れが終わったところで、
レッスン開始から1時間45分が経過。

「あと15分あるし、慣れが必要な裾合わせの
ところだけもう一回おさらいしようか?」

と先生のお言葉に甘えて
時間ぎりぎりまで教えてもらい、
最後は着物の畳み方も復習して、
2時間でレッスン料は2000円。
大充実の内容でした。

着付けを学ぶだけではなく
「着物を着る機会をつくる」ために
始めたレッスン。
定期的に来なければ意味がないので、
帰り際に「また来ます!」と宣言したら
「何度でもいらっしゃいね〜」と
笑顔で見送ってくださいました。
こうやって、気軽に通える場所を見つけるのも
着物上達への近道かもしれません。

絵:chihiro kawata

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知識ゼロのハタダが着物と格闘する日々、
そっと見守っていただけますと幸いです。

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このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。