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第九回 着物でおでかけしてみる 後編

2016年12月15日更新

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初の着物を着てのおでかけ。
着物道具一式が入った重たいスーツケースを
引っ提げて、行ってきたのは京都です。
詳しくは前回へ

一人で着た時は2時間かかった帯も、
カワタさんの手にかかれば、ものの5分。
着方を復習していったにも関わらず、
結局ほとんどをカワタさんに
着付けてもらいました。

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手とり足とり教えてくれる人が身近に
いるというのは、本当にありがたい。
わたしもいつかきちんと着られるように
なったら、誰かに着せてあげられるように
なりたいなあと思わされたのでした。

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折角のおでかけなのに室内の写真でゴメンナサイ

着物は骨董市で買い求めたもの
帯はカワタさんに戴いたもの
手元にある精一杯の組み合わせですが、
どちらもとてもお気に入りです。
帯締めと帯揚げは、秋っぽい色のものを
選びました。

さて、着物を着て出かけたのは、
京都・大原。

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紅葉が七分ほど色づいた良い時期でした。
着物を着て歩くのは成人式ぶりで
どきどきしながら外へ出たのですが、
京都は、着物で歩く人が多い街。
着物姿でも不思議と街にも
馴染む感じがします。

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カワタさん含め友人3人とのお出かけでした

慣れない草履を履いて、
小股でちょこちょこ歩く姿は
きっと傍からみればぎこちなかったはず・・・

でも、美しく着物を着こなしたおばさまに
「あら素敵、上手に着れてるわね~」と
話しかけて頂けたり、
知らないおじさまにも声を掛けて頂き
なぜか一緒に記念撮影したり・・・

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着物を通じて、知らない人と
コミュニケーションできるのは
すごく新鮮な経験でした。

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苔と紅葉の対比が美しい大原三千院

ちょっと話が逸れますが、
大原三千院と言えばCMでお馴染みの
「京都~大原 三千院♪」の演歌のメロディーが
脳内に流れだす方も多いはず。
その続きの歌詞は

「結城に塩瀬の素描の帯が~
池の水面に揺れていた~」

なんですね。
最初はなんのことやらでしたが

・結城・・・無形文化財でもある「結城紬」。
とても手間暇かけて織られるもので、超高級品。
落ち着いた色味で渋めの印象のものが多く、
「着物好きが最終的に辿りつく着物」との呼び声も。

・塩瀬に素描の帯・・・塩瀬とは、帯を染めるときに
よく用いられる生地の名前。
紬や小紋に締めて街着の着物に使う、
長い期間締められる便利な帯。
季節感のある柄が描かれていることが多い。

ということだそうで。
これだけですごく着物を着なれていて
品の良い女性なのが伝わってきます。

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歌われている「塩瀬の素描の帯」には
一体どんな絵柄が描かれているんだろう・・・と
演歌の情景を思い浮かべながらの
大原散策。
こうやって着物を着る機会をつくることで
どんどん着物が好きになっていくんだなと
体感した、良い日でした。

絵:chihiro kawata

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このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。