バイヤーからのお便り

高級炊飯器よりも優秀！？ふっくら炊けるコンパクト炊飯鍋

2025年08月16日更新

こんにちは、バイヤーの畠田です。

近頃話題の、お米の値上がり。高騰は少し落ち着いてきたとはいえまだまだ高止まりしていて、以前に増してお米のありがたみを噛み締めています。スーパーでは少しお手頃なお米もよく見かけるようになりましたよね。お米のグレードは変わっても、「炊飯」の工夫をすることで、おいしくいただけるということもあり、消費者側で選択の余地があるのはいいことだなと感じています。

そんな中で、「こんなにおいしく炊ける炊飯鍋はそうないんじゃないかな」と思える存在に出会いました。0.5〜2合のお米を短時間で、そして絶品に炊くことができる「Sumi Kome」。当店では「Sumi Toaster」などでお馴染み、カーボンを使った調理道具シリーズです。

炊き上がりのおいしさを追求したい方に

まずは6万円近くという価格に驚いたのですが、実際に使ってみて、炊いたお米のおいしさにも驚き。米粒の水分量は多いのですがべっちょり感はなくふっくら、かつ粒立ちがしっかりした炊き上がり。お米は固めが好き、柔らかめが好き、という話がよくありますが、この炊き上がりは万人が好みなんじゃないかな？と思います。

炊き上がりのおいしさを追求した高級炊飯器は7万円〜10万円がボリュームゾーン。「保温」「予約炊飯」などの機能が必要ない、でもとにかくおいしく炊きたい！という方には、電源なしで使えて、コンパクトで手入れも容易なSumi Komeは、良い選択肢になるのでは？と思い、お取り扱いに踏み切りました。

浸水させたお米を入れて、蓋をして中火で加熱し、沸騰して泡がガラス蓋付近まで上がってきたら弱火にして5〜6分で火を止め、あとは10分蒸らすだけ、と、火にかけるのも短時間。炊飯器の早炊きとそう変わらない時間で炊けてしまいます。

Sumi Kome本体は「カーボングラファイト（＝炭）」でできています。カーボンは、加熱することで遠赤外線効果を発生。遠赤外線は輻射熱で食材を加熱することができ、水分やうまみを逃さず内側からあたためてくれます。これが「早く」かつ「おいしく」炊き上げることができる理由。

「炊飯時に備長炭を入れて炊くとおいしくなる」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。それも炭が持つ遠赤外線の効果が一因。高級炊飯器にも、内釜をカーボンにしたものが多数あります。

こちらはそのカーボンが鍋本体の素材になっているのが特徴。高額な理由は、カーボンの素材自体が高価な上に、金属などのように「溶かして鋳込む」ということができず、塊から形を削り出す必要があるため、どうしても多くの素材が必要になることが理由です。調理道具の素材としてはとっても優秀なのに一般的に普及しないのは、価格がどうしても高価になってしまうからなんですね。

ここからは個人的な体感ではあるのですが、いろんな素材の鍋を使い比べてみて、炊飯鍋としては、ステンレス＜鉄＜土鍋・カーボンの順でおいしく炊き上がりやすいなと感じています（もちろん鍋の厚みなどにもよります）。

土鍋とカーボンは特にお米のおいしさを引き出しふっくら炊き上がるのですが、土鍋よりもカーボン（Sumi Kome）の方が熱の伝わり方が早く、より短時間で炊ける印象。また土鍋はIHで使えないものがほとんどですが、カーボンはIH使用可なのも嬉しいポイントです。

家電に代わる、毎日使う道具に

同シリーズのSumi Toasterもあわせて使ってみて、「あやせものづくり研究会」のSumiシリーズは、「調理家電を減らしたい」という方におすすめしたいなと思います。

トースターや炊飯器などの家電はとっても便利ではあるのですが、電源や設置場所が必要なこともあり、個人的にはなるべく減らしたい存在。Sumi ToasterやSumi Komeは、丸洗いできて手入れしにくい場所がなく、故障の心配もなく、コンパクトで収納しやすい、という点が気に入っています。

しかも、ただ焼ける・炊けるだけでなく、カーボンの力のおかげで「技術要らずで、絶品にできる」というのが肝。パンやお米は主食して毎日食べるもの。仕上がりがおいしいと日々の幸福度が上がります。

ちなみにSumi Toasterはトースト以外にも、いろんなパンをおいしくしてくれることは実証済み。クロワッサンはサクサクに、スーパーのチルドピザも香ばしく。コンビニのサンドイッチを焼いてホットサンド風にしたり、蒸しパンを焼いてみたり……。どれも、何の工夫もなくただ焼くだけで本当においしくなるから不思議です。

蓋がないので、アルミホイルを蓋代わりにするのがおすすめ。本体は一度温まるとなかなか冷めないので、気持ち早めに火を止めると、予熱でいい感じに熱が回りますよ。