インタビュー&ゲストコラム

夏は「野菜の甘酢漬け」でさっぱりと![毎日のお助けレシピ 万能甘酢編 vol.1/4]

2015年07月26日更新

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まろやかな甘酢で、食卓に広がりを

毎日のお弁当や食事の準備中、“あとひと皿あったらいいな”ってこと、ありませんか?そんなときに役立つのが『万能甘酢』です。実はこのテーブルのお料理、すべて万能甘酢でアレンジしたもの!今回、『万能甘酢』ひとつで簡単にアレンジしたレシピを、食卓を豊かにするスタイリングとともに全4回にわたってご紹介します。

『万能甘酢』の豊かな風味を味わおう

“ひと手間”を大切にすると味わいも豊かに

この夏にぴったりの万能甘酢アレンジレシピを提案してくださるのは、フードコーディネーターとして多方面でご活躍中の江口恵子さんです。

「万能甘酢は味のベースがしっかりとしているので、お料理中に少し材料を炒めすぎたり茹ですぎたりしてもバランスのいい味に仕上がります。ほんの“ひと手間”で、料理のバリエーションが一気に増えますよ。」と江口さん。

万能甘酢を使えば、私たちの毎日の料理がもっと手軽に、楽しくなりそうですね。そこでさっそく、基本の甘酢の作り方を学びましょう。

割合を覚えよう!万能甘酢には“黄金比”がある

甘酢の材料

まずは甘酢の材料を覚えましょう。

【今回のレシピに使う基本の甘酢(約350cc分)】
・米酢 240cc
・きび砂糖 90g 
・みりん 60cc
・塩 小さじ1

この4つの材料と分量さえしっかりおさえれば、あらゆるレシピに使える万能調味料ができあがります。

作り方

(1)材料を小鍋に入れて火にかけ、一煮立ちしたら火を止めます。
(2)そのまま常温保存が可能です。保存瓶などの容器に入れてストックしておくのがおすすめです。

それでは、この万能甘酢を使った、夏にぴったりのレシピをご紹介します。

甘酢でアレンジ!「野菜の甘酢漬け」を作ろう

夏にぴったりの爽やかな味わいを楽しんで

第1回目は、彩り豊かな野菜がさっぱりと楽しめる「野菜の甘酢漬け」。野菜に甘酢を合わせるだけで、手早く3品の即席漬けが作れます。食欲が減衰しやすい真夏でも、どんどん食が進みますよ。

【セロリ、大根、パプリカの甘酢漬け(左)】
・大根⋯5cm 
・人参⋯1/2本
・パプリカ⋯小さ目1個(サイズが大きい時は半分)
・セロリ⋯10cm
・塩⋯小さじ1/4
・基本の甘酢⋯100cc

(トッピング)
・ごま油⋯大さじ1
・花山椒⋯小さじ1

【新生姜の甘酢漬け(右上)】
・新生姜⋯300g
・塩⋯小さじ1
・基本の甘酢⋯150cc

【きゅうりと生姜の甘酢漬け(右下)】
・きゅうり⋯2本
・生姜⋯小1片
・塩⋯ふたつまみ
・基本の甘酢⋯80cc

作り方

(1)野菜をすべてカットしておきます。きゅうりは乱切り、生姜は千切りに。大根、人参、セロリ、パプリカは3〜4cmの長さの拍子切りに、新生姜はなるべく薄くスライスします。切り方もシンプルなので、リズムよく野菜の触感を楽しみながらカットしていきましょう。太さや長さを揃えて切るのがポイントです。

(2)きゅうりと4種の野菜には、それぞれ塩を振ります。塩を振ることで、野菜から水分が出て、甘酢の味がしっかり入ります。全体を揉み込んでから10分ほど置きます。(左上)

(3)塩を入れた熱湯に、新生姜を加えます。その後、再び沸騰してから2~3分茹でます。新生姜は茹でるひと手間を加えることで、甘酢の酸味がまろやかになり、うま味が出ます。ざるに上げて水気を切ります。香ばしい新生姜の香りに、食欲がわいてきますよ。(右上)

(4)野菜から出た水分は捨て、容器に野菜を入れて甘酢を注ぐ準備をしておきましょう。(左下)

(5)きゅうりと4種の野菜、新生姜それぞれに、甘酢をたっぷりと注いでいきます。(右下)

江口さんからのワンポイント♪

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食材の風味を添えるひと工夫がポイントです。きゅうりには千切りのしょうがを加えます。4種の野菜には、小さな鍋やフライパンで温めたごま油と花山椒を、全体に注ぎ入れてよく混ぜます。

「すべて同じ甘酢を使っているのに、こうしたプラスアルファの素材を加えることで、全く異なる風味に仕上がるんですよ。」(江口さん)

こんなに簡単に3品が完成しました!

[使用したお皿]
(左下)essence/ボールM マットグリーン
(中央上)陶工房「樂」/染付渕十草 手作り平碗
(右)サブロウ/丸鉢 中 なんど b

そのまま20分以上漬けたら完成です。野菜は冷蔵保存で4〜5日、新生姜は約1ヶ月程度日持ちします。事前に作っておけば、お弁当の準備や夕飯の忙しい時にとっても便利です。

野菜の鮮やかな色合いをより楽しむため、寒色系の食器でさわやかにスタイリングしてみましょう!テーブルが映えるのでパーティーの一品としてもおすすめです。

スタッフでおいしくいただきました

完成後は、江口さんとスタッフでテーブルを囲み、3品の「野菜の甘酢漬け」を楽しみました。スタッフからは、最初のひと口をほおばったときにこんなひとことが。

「ビールをグイッといきたくなる味!これから暑くて食欲がないときでも、これならすーっと食べられてしまいそうです。」(清水・写真奥)

「副菜としてはもちろん、お酒のおつまみにもいいですね。また、野菜がしっかりとれるのも嬉しい!」(柳沼・写真左)

どんどん箸が進む、クセになる美味しさ

そして箸を進めるスタッフからは、思わずこんな言葉がこぼれました。

「お箸が止まらない!」(柳沼)

野菜の味や歯ごたえが楽しく、さっぱりとした味にどんどん箸が進んでしまうようです。

「私はこの甘酢漬けを“箸が止まらない箸休め”と呼んでいます(笑)。」(江口さん)

ひと口味わってみると、やみつきになる甘酢の豊かな味わいを、ぜひみなさんも試してみてください!

[コツ]ちょっとした保存のポイント

大きな容器に“作り置き甘酢”がおすすめ

万能甘酢は、キッチンの取り出しやすい場所に普段の調味料とともに置いておけば、調理中もさっと使うことができます。いつでも使えるように、たっぷりと入る保存瓶などに作り置きをしておきましょう。甘酢のまろやかで上品な香りが広がるレパートリーを、あなたの食卓に増やしてみてくださいね。

江口恵子さんプロフィール

フードスタイリスト。「pen」「オレンジぺージ」「saita」他女性人気雑誌や広告でレシピ提案、スタイリングなどで活躍するかたわら、ケータリング、吉祥寺のカフェORIDO、料理教室を柱とした“ナチュラルフードクッキング”を主宰。シンプルにおいしい、野菜たっぷりのごはんを、さまざまなシチュエーションで多くの人に届けるべく、奮闘中。

特にケータリングは健康志向の多くのタレント、ミュージシャンからも支持を受けている。夫は建築家。女児2人、男児1人の3人の母でもある。


お酢をベースにした甘酢漬けは、他の野菜でもおいしく召し上がれます。火を使う工程も最小限なので、夏場の調理も楽チンですね。次回は「万能甘酢を使った油琳鶏」をご紹介します!お楽しみに。

企画&コーディネイト:徳島久輝
撮影:廉澤志乃
スタイリング:江口恵子さん & スタイルストア 柳沼周子

毎日のお助けレシピ 万能甘酢編(全4回)

vol.1 夏は「野菜の甘酢漬け」でさっぱりと!
(7月26日)

vol.2 甘酢で楽しむふんわり「油琳鶏」!
(8月2日)

vol.3 シャキッと食感「白菜と豚バラ肉の炒め煮」
(8月9日)

vol.4 とろみでいただく「厚揚げの野菜あんかけ」
(8月16日)

このコラムを書いた人

rinhonda

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