インタビュー&ゲストコラム
忙しいからこそ家事をしやすい仕組みに。バイヤー中井の「収納方法」
こんにちは。ライターの本田です。
スタイストア バイヤー 中井さんの
家づくりレポートも、最終回となりました。
お部屋のきれいな状態をキープできる
ように、片付けやすい棚の配置や、
散らかりにくい収納の工夫を
したいものですよね。
毎日忙しい中井さんが、家づくりで
大切にしたのは、そんな動線づくり。
暮らしやすさの基盤となる「仕組み」が
実は玄関を入ってすぐの
1階に凝縮されているんです。
最終話は、中井さんが毎日気持ちよく
生活するためにこだわった、1階の
空間作りについてご紹介します。
収納場所は1階に固めて、空間を効率よく使う
前回までにご紹介した2階のキッチン、
リビングの他に、中井さんがこだわったのは、
衣類収納や、水まわりを毎日使いやすく
美しい空間にすることでした。
中井さんが、家づくり前に分析した
自分たちの行動パターンから、
玄関を入ってすぐの1階に
衣類収納やシューズクローゼット、
トイレ、バス・ランドリーをこの廊下の
両サイドにまとめました。
1) 計算されたウォークインクローゼット
衣類収納は、お出かけ前、帰宅後の
着脱がしやすいよう玄関を入って左に配置。
衣類収納が、家族の動線上にあったら、
脱ぎっぱなしの習慣も減り、将来はお子さんの
収育も上手にできそうですよね。
「1年以上、着用していない衣類や使って
いない小物は思い切って捨てて、
手持ちの物の量と、使いたいと思っていた
収納ボックスのサイズから
棚とラックの大きさを割り出しました。
MOHEIMの収納ボックスは、
以前の家でも数個使っていたのですが、
統一感を持たせるために
複数使いをしようと思っていたんです。
このボックスを並べることを前提に、
棚の奥行きを設計してもらいました。」(中井)
掃除のしやすさも大事。きれいに保つための一工夫
中井さんが、家をきれいに保つために
毎日心がけていることは、気づいたら
さっと掃除ができるよう、各階に掃除用具を
1セットずつ常備すること。
「掃除機の出し入れや、各階に持ち運ぶ
手間を省くため、フローリングワイパーは
各階に必ず置くようにしました。
私はすごく面倒くさがりなので、
気づいた時にさっと床を掃除できるような
“環境作り”が大事かなと思って。」
(中井)
つい、面倒くさい・・・と思ってしまう床掃除も、
こまめに拭く環境を作ることで習慣化し、
毎日忙しくてもきれいな状態を保つ
モチベーションが生まれるのだそうですよ。
2) 壁面収納いっぱいのシンプルなバス・ランドリー空間
洗面用具をできる限り外に出さず、
SyuRo(シュロ)のガーゼタオルと
ダストボックスを置いた、シンプルな
洗面所。
洗面所と浴室の間は、横いっぱいの
壁面収納で仕切られていて、とっても
贅沢な空間でした。
可動式なので、ライフスタイルの変化で
棚の中身が変わっても、フレキシブルに
対応できますね。
「色を合わせたタオルは、手が届きやすい
高さに置き、毎日の使いやすさも考えて
います。洗面収納は、衣類収納と違って
作れる大きさが限られていたので、
手持ちの生活雑貨の量に合わせて
設計したというよりは、小物を上手に
レイアウトしようと考えていました。」
(中井)
家づくりを終えて
最後に中井さんに質問してみました。
「忙しい日々の中で、家づくりに
一番必要だったこととは・・・?」
中井さんは、その答えを
「根気と予算」だとおっしゃいます。
「この家を完成させるためには、
想像以上に“根気”が必要でした!
自分たちの習慣をじっくり理解した上で、
“こういう家にしたい”という意思と、
家づくりに費やす時間を夫婦で
やりくりしたのが懐かしいです。
多忙な時期は、週末ファミレスにこもって
まるで合宿のように計画したことも・・・。
時に、妥協ができず、お金をかける
箇所を軌道修正したり、
“予算”を何度も見直しました。
自分たちでできること以外は、建築家という
プロに頼る!石川さんにアドバイスをもらい
ながら、こだわりたい部分を諦めずに、
我が家を完成させることができた時の感動は
ひとしおでしたよ。」(中井)
建築家・石川淳さんとご夫婦のタッグで
仕上がった、狭小ながらも開放的な
中井さんの家づくり、いかがでしたか?
そのお住まいからは、素敵なインテリアの
センスに加え暮らしを大切に、丁寧に考える
中井さんらしさも伝わってきました。
家づくりを考える時はもちろん、生活をより
快適にしたいと思う時も、自分の家での
過ごし方をじっくり観察してみると、私たちも
暮らしを豊かにするためのヒントが見えて
くるのかもしれません。
【第1話】狭小空間を明るく広く見せる
【第3話】北欧家具と光に包まれたリビング
【第4話】忙しいからこそ家事をしやすい仕組みに