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着ぶくれしない工夫がある「あたたかい服」

ここ数年は暖冬続きでしたが、2025年の冬は、あたたかい日が続く秋から一転して、例年よりも寒くなるそうです。防寒すればするほど、あたたかさと引き換えに着ぶくれと動きにくさがついてまわるのが悩みどころ。このコラムでは、あたたかさはキープしながら着ぶくれしない工夫が施されたアイテムたちを取り上げます。蒸れやお手入れ方法などの気になる点も解説しました。
ダウン使いに技アリのファイバーダウンシリーズ
当店がイチオシなのが、ファイバーダウンというあったか素材を使ったコートです。素材名に「ダウン」とついていますが、羽毛は使っておらず、年々高騰していく羽毛の代わりとして開発された新素材です。
1、ダウンと同等の保温性がある
2、ふわっとしていて手触りが柔らかい
3、ダウンよりも軽い
4、ご自宅で洗濯できる
ダウンの代わりとなるよう開発されたのですが、結果的に、ダウンよりも使いやすさが上回る素材が生まれました。ご自宅で洗えるので、着るうちにうっすらと汚れてくる襟ぐりや袖口も、都度のお洗濯で常にきれいな状態で着られるのもいいなと思います。
Kilka/アノラックデザインダウンコート

このアノラックコートは、昨年販売してあっという間に完売してしまったアイテムです。「欲しかったけど買おうと思った時には完売していた…」「あのコートはもう買えないの?」というお問い合わせをたくさんいただき、それならばと今年は撥水生地を使って当店オリジナルで作ったアイテムです。

特徴は、ファイバーダウンを上半身のみに入れていて、すっきり見えるというところ。それによりダウンコートを着た時の「太って見える」というお悩みを解消してくれます。撮影の日に初めてこのコートに袖を通したモデルさん達は、みんな「ちゃんとあたたかいのでびっくりした」といいます。見た目、秋に着るような薄手のコートに見えるので、防寒としては期待値が低かった様子。「軽くてちゃんとあたたかい!最近コート買ってなかったけど、これなら欲しいな」と言っていたほど気に入ってくれた様子でした。
【POINT!】あつがりさんにこそ着て欲しい
・程よくあたたかいので、暑がりの方やホットフラッシュなどでお悩みの方におすすめ。
・屋外で過ごす時間が長い日は、インナーや巻物などでのさらなる防寒が必要かも。
・コートは約580gで、一般的なウールのコートと比較すると、重さは約半分。
・襟と裾に通っているドローコートで冷たい風をガードしてくれる。

Kilka/家で洗えて羽毛より軽いファイバーダウンコート

上半身にのみダウンを入れたアノラックコートに対して、こちらは裾までダウンを入れたロングコートです。着た時に太って見えないように、上半身には薄めに、下半身は厚めにと、入れる綿の量を変えています。袖口の内側にゴムを入れているので、腕にフィットし、風を通しません。体温であたためられた空気をコート内にキープし、冷えから体を守るような仕様です。キルトのようにステッチでの仕切りはありませんが、ダウンは内側でしっかりと留められていて動くことがないのでご安心ください。
【POINT!】程よいあたたかさをキープ
・ロング丈のダウンコートの中では薄手で、もこもこしないシルエット。
・電車やエアコンの効いた屋内で汗ばんでしまう方にはちょうどいい防寒力。
・細身の方は袖口のゴムがフィットせず風が入ってしまうかも。
・クルーネックなので、タートルネックの服や巻物も合わせやすい。

意外とない「とろみウール100%」。薄手だけどしっかりあたたかい
DAYS/ウールフライスタートルネック

当店では、寒くなると、スタッフ間で「今日はインナーを2枚着てる」「私は4枚着てる」などという会話が恒例となりました。防寒には重ね着は手っ取り早いとお考えの方もいらっしゃいますが、インナーの素材選びが意外と着ぶくれ防止につながります。

DAYSのウールフライスシリーズは、厳選したウール100%の糸を編みたてるところから始まります。ブランドオリジナルのフライスは薄手ですが、何枚も重ね着せずともちゃんとあたたかいのがいいところ。
ウール混のインナーは多くありますが、ウール100%のものとなると、この価格で作っているところはほぼありません。
だからこそつかい手の声でも、複数枚買われている方が多く、次はこんな色を作ってほしい!というリクエストも多く寄せられているアイテムなんです。汗をかいてもすぐに吸収し、内側にこもった湿気を放出してくれるので、嫌な蒸れもありません。個人的に、ウールの持つ機能は、実はインナーにこそ本領を発揮するのでは?と思います。
【POINT!】劣化知らずで洗濯を重ねてもきれいな見栄えを保ってくれる
・つかい手の声128件で★4.7の高評価。
・洗濯を重ねてもほぼ見た目がほぼ変わらないのでコスパがいい。
・大手メーカーのあったかインナーが合わない方にこそウール100%はおすすめ。
・ほんのり光沢があって見栄えがするので、ジャケットのインナーなどにも使える。

重ね履きがいらないあったかパンツ
WESTWOOD OUTFITTERS/DENI WARM 裏フリースニットツイルのタックテーパード

パンツ作りを得意とするWESTWOOD OUTFITTERS(ウエストウッドアウトフィッターズ)のラインナップの中でも、冬に活躍するのが裏フリースのあったかバージョンです。薄手で暖かいフリースを表地と貼り合わせているボンディングという手法で作られた生地なので、要はフリース素材の薄いパンツをもう一枚重ね穿きしているようなもの。中にレギンスなどを重ねなくてもじゅうぶんあたたかいのです。

【POINT!】重ね着によるストレスがないので部屋着にもおすすめ
・伸縮性があってらくちんなので部屋着で愛用する方も。長時間の移動にも最適。
・畳んでもかさばらないので、帰省や旅行時の荷物が減らせる。
・すっきり見せたいならば、ワンサイズダウンでもOK!

重ね着による動きにくさを丸い型で回避
mino/maru ポンチョケープ

サイフクが手掛けるポンチョmaruは、その名の通り丸い型。重ね着をすると一番最初にモコモコで動きづらくなるのが袖まわりですが、袖がないというポンチョ特有の型は例えばコートを羽織っても、袖周りはすっきり。ストレスが無いのがいいところです。

ウール100%で肩まですっぽり覆うので、袖がなくても十分あたたかいのもいいところ。羽織ったままエプロンがつけられるので、炊事やお掃除の際にもポンチョを愛用している方もいらっしゃいますよ。
【POINT!】手軽さで忙しい人を助けるアイテムかも
・袖が重ならないのでカーディガンを重ねるよりもずっと動きやすい。
・オンライン会議の際もこれさえ着ればきちんと見える。
・半円型なのでサコッシュを斜め掛けしても、袖下がもたつかない。

ハラマキ一体化がもたらす便利さ
226 3129 5000/のびるニットロングスカート あったかウール

こちらもサイフクが手掛けるスカートです。ニット専門ブランドならではの工夫は、ハラマキとスカートを一体化しているというところ。重ね着する必要がないので、その分着ぶくれせずにすっきり見えます。

【POINT!】一体化のもたらすいいところは他にも!
・ハラマキ部分を調整して着丈の微調整ができる。
・低身長さんでもバランスよく穿ける。
・妊婦さんでもOKのよく伸びるニットなので、様々な体型の方に対応。やせ型の方は穿いているうちに少し下がってくるかも。
・表面が毛羽立っているので、着た後はブラッシングして毛玉対策するのがおすすめ。

これ一枚で腹巻いらず!お腹への食い込みもない
waffle haramaki/ワッフルハラマキショーツ

こちらは、冷えを解消してあたたかく過ごすために作られた冬専用の肌着です。老舗の肌着メーカーが作ったのは、腹巻とショーツが一体化しているもの。これ一枚でおなかまですっぽりと温めてくれるので腹巻はいりません。本来やわらかいおなか部分には肌着のショーツ、腹巻、ボトムスが重なりますが、このショーツならば、重ねるのはボトムスのみ。脇に縫い合わせのない筒状なので、ごろつきがなく肌にも優しい仕様なのもうれしいポイントです。
【POINT!】お腹まわりのやわらかいお肉にも食い込まずにフィット
・ウエストと脚口にはゴムを使用していないので食い込まない。穿き心地は抜群ですが、お値段はちょっと高めです。
・遠赤外線の効果であたたかいので寒がりさんにはおすすめ。あたたかさが少しやさしい通年版(スフレシリーズ)もあります。
・消臭効果があるので、汗や加齢臭・アンモニア臭などの嫌な臭いをケア。

こちらでご紹介した「あたたかい服」は、私たちがおすすめしたいだけではなく、実際にご購入頂いたお客さまの評価も参考に選定しました。もちろん感じ方には個人差があり、お住まいの地域や着用シーンによっても評価は変わります。しかし、一つのアイテムをできるだけ長くお取り扱いする当店だからこそ、信頼できる声が集まり、支持される冬服として自信を持っておすすめできるラインナップになっていると思います。この冬の服選びにお役立て頂けたら幸いです。

ショッピングユニットでバイヤーをしています。
スタイルストアの商品によって、どこかで誰かがちょっとだけ幸せになればいいなと思ってバイイングをしています。それだけが私の大きなこだわりです。