kanae/だえん土鍋 1.2L オーバル型だから省スペースで置ける、軽い土鍋

土鍋は、大きい分だけ場所を取ったり、寄せ鍋の時以外は出番が少ないという方も多いアイテムです。

耐熱陶器づくりが得意な萬古焼の産地問屋・三陶と、デザイナーの小野里奈さんによるブランド、kanae（かなえ）の「だえん土鍋」は、そんな土鍋のイメージを払拭してくれた一品。

オーバル型なので省スペースで置けるところをはじめ、使いやすさに繋がる細やかな配慮、見た目以上に軽いところなど、kanaeならではの工夫がたくさん施されています。

また、萬古焼の特性の「あっという間に火が通って、メイン料理が5〜10分で完成する」、「余熱調理できる」、「煮る・蒸す・焼くができる」というところが魅力。何よりこの土鍋で調理すると、ほっくりおいしく仕上って、料理の腕が格段に上がるように感じます。常にコンロに置いて使いたくなる道具です。

かゆいところに手が届く、細やかな工夫のある形

kanaeを使ってみると、さまざまな場面で使い勝手の良い形だなと実感します。まずは、土鍋としてはめずらしいオーバル型という点。同じ容量の丸型と比べると細長いので、食卓の上でも収まりが良く、横幅がない分、収納時も省スペースで置くことができます。

1.2L ホワイト

太めのリムがあるデザインでオーバル皿のような雰囲気なので、置くだけで絵になり、料理の和洋を問わず使えるところも嬉しいところ。

また、一番小さい1.2Lサイズであれば、女性が片手で持てるくらい軽量です。さらに、持ち手の下に、深く手を入れやすいようにデザインされているので、安定した状態で持ち運ぶことができます。

蓋の取っ手も横長で大きめなので、掴みやすいのもポイント。画像では鍋つかみを使用していますが、熱くなりにくいので、素手でも持つことができました。

また、取っ手がフラットでひっくり返して置いてもガタガタとしないので、食卓でお玉を置くのにも便利です。

左から、2.0L、1.5L、1.2L

ちなみに、kanaeの土鍋は1.2L、1.5L、2.0Lの3タイプありますが、どれも横幅と奥行は同じ。一般的な土鍋は、容量が大きいとその分直径も大きくなりますが、kanaeは深さだけが違うというめずらしい仕様です（蓋はすべて同じサイズです）。

これは、容量が大きくても収納スペースを取らずに済むようにという、デザイナーの小野さんの配慮から。

1.2L

容量違いのサイズでも、スタッキングしてコンパクトに収納することができます。

調理時間が短く、料理の腕も上げてくれる

1.2L ブラウン

土鍋と言ってもさまざまなものがありますが、三重県四日市で昔から作られてきた萬古焼（ばんこやき）の土鍋は、空気をたくさん含む土にペタライトという鉱物を配合することで、耐熱・蓄熱・保温力がとりわけ高いのが特徴です。

食材はゆっくりと熱を伝える方が、食材本来の旨みや甘みを引き出すと言われています。土鍋はまさにそれを叶えてくれる調理道具。

kanaeの場合も火をつけた直後急に熱くなることはありませんが、一度温まったら後は弱火、もしくは火からおろしても充分ぐつぐつ状態が続くので、トータルで見た時の調理時間はとても短く済みます。余熱調理ができるので、食材の焦げ付きや煮崩れを防いでもくれますよ。

吸水性が低いので、割れたり水が染み出したりしにくく、ニオイや汚れが付きにくいところも魅力です。

何より、この土鍋で調理すると、いつも通りの材料なのに各段に味がおいしくなったことに驚きました。特に実感したのが、肉じゃがやポトフなどの煮物を作った時。他の素材のお鍋（例えばアルミ）の場合、鍋肌から遠いと火の入りにムラが出ていましたが、kanaeの場合は全方位から火がまわる分、食材にまんべんなく火が通り、お芋のホクホク感が全然違いました。

さらに余熱を利用しながら食材にじんわり味をしみ込ませることができたので、調理時間は短いのに、食感も味もいつも以上の出来栄え。調理道具で料理の腕は上がるものだなと、改めて実感した次第です。

耐熱ボウル 16 グレー。お酒、塩胡椒をふって、直火で約5分の状態

ちなみに、すのこは付属していませんが、もやしをたっぷり一袋くらい敷くことで、蒸し料理も作れます。直火の他、オーブン、グリル、電子レンジもご使用可能なので、例えば冷蔵庫にある野菜を切って塩胡椒、チーズを掛けてオーブンに入れればおもてなしのメニューも楽に作ることができます。

1.2L グレー

楽においしく調理できて、使い勝手を考え抜かれて作られた一品。お鍋の時期だけではなく、季節を問わず愛用したくなる土鍋です。