インタビュー&ゲストコラム

【あの人の暮らしぶり】整えられた空間が、快適になる2つの秘密

2016年09月21日更新

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「あの人の暮らしぶり」、第一回目に
ご登場いただくのは、
YAMASAKI DESIGN WORKS
山崎 宏さん。当店ではレターラック
ドキュメントホルダーでお馴染みの
プロダクトデザイナーです。

「一人プチメーカー」として、商品の
企画・デザインから、各地の工場さん
との二人三脚でのものづくり、販売から
出荷までを一人でやる、というスタイル
で活動をされている山崎さん。

今回は、仕事場でもあり、リビングでも
ある山崎さんのお部屋に伺いました。
山崎さんらしく整えられた空間には、
快適に住まうための工夫が随所にあり
ました。一人プチメーカーのお仕事の
ワンシーンを交えながらご紹介して
いきたいと思います。

仕事場とリビングを違和感なく兼ねる空間

山崎さんのご自宅の一室は、日中
YAMASAKI DESIGN WORKSの
アトリエになり、朝晩は山崎さんの
リビング兼ダイニングになります。

つまり、そこには一通りの仕事道具も
置かれているわけですが、ひとたび
椅子に腰をおろすと、ゆったりと寛げる
空間。仕事場にありがちな雑然とした
感じがなく、ONとOFFの時間それぞれ
を共有しても、違和感のないスペース
になっています。

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デスクライトは山崎さん中学時代からの愛用品

その秘密を探ると「カスタマイズ」と
「低い暮らし」という2つのポイントが
みえてきました。

一連の動作が無駄なくできる、デスク周りは「コックピット」

山崎さんが普段デスクワークをする
机は、なんとDIYで自作したもの。

「物件が賃貸なので、この机に限らず
大掛かりな家具はなるべく買わないよう
にしています。そのかわり、今の空間に
合うものをDIYで作って使います。」
(山崎さん)

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机は奥行が浅く、その分横長。
卓上の整頓はもちろん、手の届く範囲に
プリンターやシュレッダーが配置され、
デスクワークにまつわる一連の動作が
スムーズにできるようになっています。

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PC横にはレターラック。名刺入れは、快適な収納や分類を探りつつ使っている試作品。

工場から送られてきた製品をチェック
する「検品」作業のときは、こちらも
自作の作業台を設置。快適な高さと
必要充分なスペースを確保し、流れる
ような手さばきでティッシュボックスの
検品風景を見せてくれました。

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「仕事の段取りでも収納や整頓でも、
いかに手間をかけず、余計な動作を
減らすか、が大事。あとは無理をしない
こと。無理しながらやることって、結局
続かないですよね。
書類のファイルなども、全部ラベルを
印字して貼る、というところまでちゃんと
やろうとすると、いずれ面倒に感じて
やらなくなったりするんですよ。
分かるようになっていればいいから、
マスキングテープに手書きして貼る、
これでオッケーとする。『続けられる』
ルールにしておく方がいいですよね」
(山崎さん)

部屋を広く感じさせる「低い」暮らし

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丸テーブル、革と木の椅子、すべて山崎さんのデザイン(未発売)

山崎さんのアトリエが、リビング兼
ダイニングとして、寛ぎの空間に戻る
とき、主役になるのが、こちらの椅子
2種類と3本脚のテーブルのセット。
いずれも山崎さんの作品です。

「これらの家具は、空間を広く使う
暮らしがしたくて試作したものです。
目線が下がると天井が高く感じられ
るので、同じ部屋でも広く感じます。」
(山崎さん)

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さっき検品したのと同じ部屋とは思えない寛ぎ感。低い暮らし、いいなぁ。

個人的にとりわけ気に入ったのが、この
ダイニングセット(試作品なので残念ながら
購入はできないのですが・・・涙)。

特に革の椅子は座面が大きいので、
ソファと椅子の間のような座り心地。
ダイニングセットとソファセット両方を
置くのはちょっと・・・という時に、家具の
高さや座面のサイズを選ぶことで、
両者を兼ねた空間作りができるのだな
というヒントを教えて頂いたような
気がしました。

さて、「あの人の暮らしぶり」
YAMASAKI DESIGN WORKS
山崎宏さん編 第2回では、料理上手な
山崎さんに、ご愛用の調味料5種
紹介して頂きます。
こちらもどうぞお楽しみに。


「あの人の暮らしぶり」第一回

YAMASAKI DESIGN WORKS
山崎 宏さん編

【第一回】
整えられた空間が、快適になる2つの秘密

【第二回】
料理上手な山崎さんによる調味料5選

【第三回】
山崎さんの愛用品に学ぶ、
おもてなしの食卓に映える器と鍋

このコラムを書いた人

柳沼 周子

スタイルストア バイヤー

柳沼 周子

大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。