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白ねこオブジェが生まれるまで -バイヤー中井の波佐見探訪-

2016年05月03日更新

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つい先日、波佐見と有田へ
出張に行ってきました。

ちょうど九州の地震の直後でしたので
つくり手さんの状況は大丈夫か
気になっていましたが、幸いにも
みなさんご無事で少しほっとしました。

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長崎県波佐見町の青空。空気が澄み渡っていました。

窯元さんの中には、何日も窯の側から
離れずに、夜は寝ずの当番をされて
いる方もいらっしゃったり、
毎年この時期に開催している陶器市に
お客様が来てくださるかな・・・という声も
ありましたが、SNSなどからも
盛況の様子が伝わってきて
私も嬉しい限りです!

あの「白い動物シリーズ」が生まれるまで

ホトトギスの鳴き声に包まれながら、木漏れ日を抜けると

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さて、出張1日め。
長崎空港に降り立った私は、
当店でも「白い動物シリーズ」などが
ご好評の、senの工房に伺いました。

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長崎空港から車で走ること約50分。
(もちろん頭の中のBGMは
「世界の車窓から」のテーマ曲一択。)

空気の澄み切った波佐見町の一角に、
senのアイテムが生まれている
「やきもの工房 京千」があります。

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ホトトギスの声を聞きながら
木漏れ日の中を抜けていくと・・・

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素敵なギャラリーと工房が見えます。

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改めてですが、senは
「やきもの工房 京千」から生まれたブランド。
長岡千陽さんがデザインをされ、
京千が製造しています。

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私物の白ねこを置いて撮影。お出迎えしてくれている気分になります。

焼きたてほやほや?の白ねこたち

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ギャラリーの中に入ると、
つくり手の長岡千陽さんから
「中井さん、ちょうど良いタイミング
でしたね。白ねこたち、さっき
窯出ししたところなんですよー」
とのお言葉が!

早速現場にお邪魔すると・・・

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大勢いらっしゃいましたー!
ずらりとお行儀良く並んでいますね。

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言葉のチョイス、良いのかどうか
わかりませんが、
まさに焼きたてほやほや。
(軽く触れてみたら、ほんのり
あたたかかったです。)

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もともとこの丸みを帯びた背中まわり、
まるで生きているみたいで
たまらなく愛らしいなーと思っては
いましたが、

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たくさん並んでいると圧巻です。

こんな風に白ねこたちは作られています

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白い動物シリーズがどうやって
作られているのかは、商品ページ
からご覧いただけますが、
今回はもう少し違う角度から
ご紹介したいと思います。

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1点ずつ丁寧に工房で手作りされ、
型を使いながら、たくさんの手間暇を
加えて作られているsenのアイテム。

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工房の奥にお邪魔すると、
棚の上に、白い動物シリーズの
原型がありました。

この原型をもとに、

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こういった「型」を作るんですね。
型自体に細やかな彫りが施されて
います。

波佐見町では分業制が多いため、
原型から作ったり、手間暇のかかる
仕様のものづくりをするのはなかなか
難しいそう。

京千の場合は型作りから全て
一環して自社で行っているので
手間暇を惜しまないものづくりが
実現できるのだそうです。

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型に生地を流し込んでから
型から外し、乾燥中の様子。
これから焼かれにゆきます。

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ちなみに、工房に入ると、
しんとした空間に
「チリッ チリッ」という
やさしい高音が響いていました。

これは、貫入(かんにゅう)と呼ばれる
焼き物が冷めていく時に入るヒビの音。

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白い動物シリーズには貫入は入って
ないのですが、ちょうど他のアイテム
が焼き上がった頃だったので
聞くことができました。

焼き物の世界ではよくある音なのですが、
ちょっと神秘的な音で素敵でしたよ。

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どの動物もシュールな顔つき。
あと、質感や色合いに、
焼き物ならではの良さが出ているな
と思います。
ムラがありあたたかみのある
色合いも絶妙です。

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お三方が並ぶと、密談している
ようにも見えますね。

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工房の前で、長岡さんと、
黒ネコちゃん。
まるでジブリの世界のようです。

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手仕事の魅力がつまった一品。
お部屋にゆるくてあたたかな雰囲気を
もたらしてくれるオブジェです。

このコラムを書いた人

中井 明香

スタイルストア バイヤー

中井 明香

いつもの暮らしがちょっと心地良くなるようなものやこと、つくり手の思いやものづくりのストーリー、その地域ならではの話をお伝えしたいなと日々考えています。