みんなの愛用品
鉄の深型フライパンが便利な理由
こんにちは、バイヤーの畠田です。
当店では様々な鍋やフライパンをお取り扱いしているため、「こんな用途で使いたいんだけど、どれがいいですか?」と質問をいただくことがあります。
「揚げ物をもっと気軽にしたいんだけど良い道具はない?」
「パスタを作りやすい鍋を探しているんだけど…」
「鉄フライパンを使ってみたいんだけど、どれがおすすめ?」
と尋ねられた時、いずれの質問にもおすすめしたのが、料理研究家の松田美智子先生がプロデュースする「自在鍋」でした。わたし自身、この鍋を3年ほど使っていますが、料理を問わずつい手にとってしまう道具です。一見変わった形なのでとっつきにくいと思われるかもしれませんが、活躍シーンが本当に幅広く、とても使いやすいのです。
料理の中の「大変」を解決してくれる存在
揚げ物、パスタづくり、いずれにも便利に使える理由は、この鍋の「深さ」にあります。
まずは揚げ物について。揚げ物が大変と感じられる理由として、油跳ねの掃除の面倒さやがあるのではないでしょうか。その点、この鍋は底が小さく縁に向けて大きくなっていく特殊な形状で、少量の油でも十分揚げ物をすることができます。また、深さがある分、油が跳ねても回りが汚れにくく、揚げ物後のコンロまわりの掃除が簡単です。
また、残った油をオイルポットにうつす時に、逆手に持てて、力がない方でも手首が楽なのもポイント。鉄フライパンはただでさえ重量感があるので、鍋を長時間傾けた状態でキープしやすいのはとても助かります。
また、パスタが作りやすいと思う条件は、「具材を炒めやすく、ソースとパスタを絡めやすい」鍋。具材を炒める時は、深さがある分具材が飛び出しにくく、パスタと合わせる時にも2人分のパスタなら安心して混ぜられます。揚げ物と同様、少量の油でも深さを出せるため、オイルににんにくの香りをうつす工程もやりやすいですよ。
料理をおいしくするための「一工夫」をしやすい
更に、深さがあるからこそ幅広い調理法に対応していることも使いやすい理由のひとつ。炒める・茹でる・煮る・揚げるとなんでもこなすからこそ、「面倒だけどおいしく仕上げるための一手間」を惜しまず行えます。
例えば、煮物は煮る前に炒めることで、油が食材の表面をコーティングしてくれるため、旨味や栄養が外に逃げにくくなります。いも類やカボチャなど煮崩れしやすいものは、煮る前に炒めることで、野菜の表面がかたくなるため、崩れにくくなるそうです。また、野菜は炒める前に茹でることで、アクを抜き、色を鮮やかに出すことができます。
ちょっと面倒ですが、ぐんと仕上がりがよくなる、この一手間。別の鍋やフライパンを使う必要があるとなると、つい省いてしまったりもしますが、同じ鍋を使うなら洗い物も増えないし、と、手間を惜しまず調理できるなと感じます。
冒頭で「鉄フライパンを使ったことない方にもおすすめしたい」とお伝えしましたが、それはこの鍋が幅広い調理に対応しているからでもあります。鉄フライパンを使いこなすためのコツは、とにかくたくさん使うこと。鍋自体に油が馴染み、どんどん使いやすくなっていくからです。幅広い調理法に対応している自在鍋は、活用の機会が自然と多くなりますよ。
調理道具が変われば料理の腕も上がったように感じる、とはよく言いますが、わたし自身それをとても実感しています。「熱伝導率と蓄熱性が高い鉄フライパンだからこそおいしく仕上がる」という、道具の素材そのものが持つ力も理由がひとつですが、デザインやサイズ感の工夫によって「必要以上の手間をかけず美味しく調理できる」という点も、道具の持つ力だと思わされます。
小人数の料理にちょうどいいサイズ感
深さのある鉄鍋というと、一般的には正円の中華鍋が多いのですが、この鍋は楕円だからこそ、正円よりも場所をとらず、保管に必要なスペースがコンパクト。小さいながらも深さがある分、容量は2.3Lと、2人分のメインのおかずの料理にぴったりな大きさ。このサイズ感のちょうど良さも、つい手にとってしまうひとつの理由です。
ご購入前に要確認なのが、持ち手について。角度があるつくりのため、逆手に持ちやすいという利点がありますが、鍋を引き出し等に入れて収納されている方は、収納場所に入らないということがあるので、高さが問題ないかどうかご確認いただくことをすすめます。少し手前に出っ張るような形になりますが、吊り下げ収納も可能ですよ。
収納面で使いにくくて…という方は、別のつくり手のものですが「PRINCE/リミテッドパン」もおすすめ。 形が少々異なりますが、同じく深さのある鉄フライパンです。
ささらのお取り扱いをはじめました
鉄フライパンは洗剤を使わずお湯で洗い落とすのがお手入れのコツですが、汚れ落としに便利なのがササラです。今回、15cmと23cmのササラのお取り扱いをはじめました。
15cmは、おろし金の掃除をしたり、魚の内臓や血合いの処理をしたりするのにも。23cmは、鉄鍋や鉄フライパンのお手入れ時にしっかり力を入れて握れる大きなサイズです。23cmはかなり大きなサイズのため、保管場所に困るという方は、15cmを鉄フライパンのお手入れ用に選ばれても十分お使いいただけると思います。
ぜひ使ってみていただきたい、鉄の深型フライパン。一度使いはじめると、なくてはならないキッチンの相棒になりますよ。
ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。