インタビュー&ゲストコラム
清原さんの旅手帖-ドイツ編 第二楽章 手仕事をたずねて、おもちゃの村ザイフェンへ
私は家業に携わっていることもあり、
工房のある街やそこで暮らす人に
興味があります。
これを現地のガイドさんに事前に
伝えておきました。それならば、
ぴったりのところがあります、
と紹介されたのは「ザイフェン」
という街です。
ドイツのザクセン州というところに
位置し、チェコとの国境近くに位置する
エルツ山地の小さな街。
手作りの木のおもちゃ発祥の地。
街は小さな工房やショップが並びます。
特にクリスマスシーズンには
世界中から観光客がやってきます。
ただ、交通の便がとても悪く、
ベルリンからだと電車で3本と
バス1本乗り継いで合計5時間強!
それが故に、ガイドブックにも
ほとんど情報はありません。
(そもそも観光名所もそんなにない
小さな街なので)
メインはおもちゃ博物館。
本当に細かい手仕事に感動します。
クリスマスモチーフなど、おなじみの
ものがたくさん見られます。
見応えあり。
私は2時間近くいたでしょうか。
それより楽しいのはやはり街の散策。
小さい街なので(1km足らず歩く程度)
すぐ終わると思ったのですが、
一軒一軒の特色もあり、
本当に見ていて飽きない。
また運よくパパと2人で工房を
切り盛りしている若い女性に
お話を聴くことができました。
私はもちろん、ドイツ語が
できないのでガイドさんにお願い。
かなり質問攻めにしたので、
大変だったでしょう。
私が知りたかったのはその技術や
伝統の説明より、彼女が仕事を
している上で大切にしていること。
彼女の工房はマッチ箱の中に細かい
細工を組み合わせ、
ひとつの世界観を創るおもちゃに
特化しています。
彼女は「とにかく、技術よりも知識
よりも経験よりも、継続できる力が
勝つのよ」と笑って言いました。
そうなんです。どんなに美しいものも
まず根底には人がひとつのことと向き
合い、継続していくというその心意気。
有形無形関係ありませんね。どの世界
にも、継続力に勝るものはありません!
その話にも感銘し、この街で
木のおもちゃを買いました。私は
キャンドルを灯すのが好きなので、
キャンドルホルダーになるものも。
ザイフェンは夏は閑散期なので、
街全体も人が少なく静かでした。
ホテルも小さな可愛いホテルで、
居心地がとても良かったです。
飲食店があまりない、小さな街なので
地元の人もホテル併設レストランで
気軽に食事ができます。
ここで食べたもので、とっても
美味しかったものがあるので、
ひとつご紹介。
ベルリン風子牛のレバー焼き
リンゴ添え。
子牛のレバーを血抜きして、じっくり
ソテーして赤ワインソースをかけて
いただくボリューム満点の料理です。
付け合せはマッシュポテト。
日本人はあまり選ばないと言われた
この料理。私はレバーが好きなので、
迷わずオーダーしました。
とても美味しかったです。レバーって
こんな風に食べることもできるんだと。
これを食べにまたベルリンへ
行きたいくらい。ワインもなみなみで
2.5ユーロ。
私は暑い日に食べましたが、秋の涼しい
季節だとソースの芳醇さが際立ちまた
一段と美味しいんでしょうね・・・。
やはり、その地のものはその空気と
ともに味わいたいですね。
清原さんの旅手帖-ドイツ編
第一楽章:ベルリンフィルで世界一の音に触れる
第二楽章:手仕事をたずねて、おもちゃの村ザイフェンへ
第三楽章:目線を変えて街を見る、運河のクルーズ
第四楽章:とにかく、任せることが有意義な旅の近道
アンコール:私が旅に出る理由