バイヤーからのお便り

侮るなかれ!コスパ抜群で万能な「たわし」のススメ

2025年10月19日更新

こんにちは、バイヤーの畠田です。

みなさま、「たわし」って普段使っていますか?「たわし=食器や道具に傷がつく」というイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、それは代用品として使われている素材のイメージかもしれません。

伝統的にたわしに使われてきた棕櫚(しゅろ)は、ほどよいコシと柔らかさを兼ね備え、力を入れずとも汚れをよく落とせる上に、長く使える丈夫さが魅力です。昔ながらの道具ながら、素材の特性から現代の台所や掃除にもよく馴染み、コスパの面でも頼りになります。

今回、当店では高田耕造商店の「やさしいたわしシリーズ」のお取り扱いを始めました。棕櫚たわしを専門に手掛ける高田耕造商店がすごいのは、棕櫚の採取から製造、販売まで自社で一貫して手がけているところ。なんと、棕櫚の木が育つ山の手入れまで行っているんだそうです。

用途やシーンにあわせて、形や棕櫚繊維の硬さに工夫を凝らしたさまざまな種類のたわしをつくっている、高田耕造商店。そんな中から選んだ「ひとつで万能につかえるたわし」や「シーン別に便利なたわし」など4種類をご紹介します。

迷ったらまずはこれ!どんなシーンでも万能な「むすび」

こちらの「むすび」の特徴的な点は、なんといってもこの形。2つのたわしを結び合わせたような独持の形状が持ちやすく、どこから握ってもしっくり手に馴染むように仕上げています。

特筆すべきは、凹凸があり、洗いにくい鍋の縁や隅っこにもしっかりと届いて洗えること。細かな部分や面積の広い部分でそれぞれ使い分けができるから、食器や鍋洗いや野菜の泥落としなど大きさや形を問わず、幅広い用途で使えるのが嬉しいポイントです。

また、こちらのたわしは、金具が表面に出ていないつくり。だから、鍋を洗う時にも干渉せず、音が気になったり傷がついたりといった心配もありません。特に食器洗いもできるたわしだからこそ、こういった配慮がされているのは嬉しいですよね。

通常のたわしにはない洗いやすさが魅力のこちら。バリエーションが豊富な「高田耕造商店」のたわしの中でも、万能に使いたいという方から一番選ばれる形です。

鉄の調理道具愛用者に!「フライパン用」

鉄のフライパンを使った後のお手入れは、熱いうちに洗剤をつけず、お湯とたわしで洗うのがおすすめです。その理由は、育ててきた油膜を保ちつつ、洗剤を使わなくても汚れだけを効果的に落とせるから。

こちらは、たわしに柄をつけたことでそんな心配を解消し、洗いやすさをプラス。絶妙な角度がついた柄はフライパンの側面が邪魔になることもなく、スムーズに洗えるのも嬉しいポイントです。

中央部分に穴を空け、ドーナツ型にすることで油抜けが良くなり、中までちゃんと洗えるように。しかも水切れも格段に良くなるため、しっかり乾きやすくなるんです。フライパンや鍋は丸い形がほとんどなので、たわしも丸い形だと、効率良く洗うことができます。

地味に洗いにくい場所にしっかり届く!「水筒用」

水筒は、お茶やコーヒーなどの色の濃い飲み物を入れることが多く、色素が移って着色汚れがつきやすいものです。一見落ちにくそうなこの汚れですが、実は洗剤をたくさん使ったりしなくても、きちんとこすれば意外とよく落ちるんです。

こちらは、たわしにぶな材の持ち手をつけ、奥まで届くよう工夫されたアイテム。さらに、たわしの真っ直ぐな部分が水筒内部の側面に添い、先端を少し曲げた靴下のような形が底の角に、それぞれしっかり当たって汚れを落とせます。

水筒といえば底の洗いにくさに目が行きがちですが、飲み口付近の裏側、肩と呼ばれる部分も汚れが溜まりやすい箇所。こちらは曲がった先端部分が肩の裏側にもフィットするから、しっかり洗うことができます。

面でしっかり洗える、「紐付きささら」

こちらの「ささら」は、「点」で汚れと接するたわしと異なり、「面」で汚れをこすり落とすことができるから、頑固な焦げ付きもなんのその。隅っこや角にも行き届くので、卵焼き器やお弁当箱洗い、コンロ周りの掃除にも重宝します。フライパン裏の頑固な焦げ付きなどを、ごしごしこすり落としたい場合などもうってつけです。

また、ささらはたわしと比べると、繊維密度が高くなります。同時に小ぶりなので、小回りも利きます。その良さを実感できるのは、角に汚れが残りがちな、四角い卵焼き器のような調理器具のお手入れ時。隅っこや部分汚れにもしっかり届くから、気持ちよく洗い上がります。

左:中サイズ 右:大サイズ

ささらは中、大の2サイズをお取り扱いしております。紐は棕櫚の中に編み込むような形になっているので、棕櫚の束をまとめているステンレス線が緩んでくる心配もなし。高田耕造商店の細やかな気遣いが光るお手入れ道具です。

以上、4種類のたわし・ささらをご紹介しました。道具を長く使うためには、お手入れも大切。当店では木のまな板や鉄のフライパンなどのお取り扱いが多いこともあり、ぜひともあわせて使っていただきたい一品です。

このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。