POTPURRI/Mulet Line ポット 手仕事のあたたかさを感じるシンプルなポット

たっぷりサイズで重くないのが嬉しい

岡見宏之さんによるプロダクトブランド「POTPURRI(ポトペリー)」。Mulet(ミュレット)と名付けられたこちらのシリーズは、スウェーデン語で「くもり空」という意味を持ち、白～灰色のニュアンスのある色合いが印象的です。 色合いだけ見ると、ともすれば冷たい印象を受けそうですが、Muletにはあたたかな雰囲気が宿っています。それは、あえて1点1点少しずつ異なる形に仕上げた歪みのある形、釉薬の濃淡などから、手仕事の跡やぬくもりが伝わってくるから。決して派手さはありませんが、お料理をそっと静かに引き立て、例えば異素材である木や金属、ガラスなどの器やカトラリーなどにもしっくりと馴染みます。 また、Muletは岡見さんご自身がデザインされており、何と今回は土からミュレット用に一からオリジナルで開発するほどのこだわりをもって作られています(一般的には製土屋さんから土を購入し、そのまま使用されるつくり手さんが多いのです)。コバルトや鉄分を多く含んだ土に、日本で古くから使われてきた信楽焼のさっくりとした荒い土をブレンドした黒土に、これもまたオリジナルの乳白の釉薬を掛け、何度も試作を重ねてようやくこの独特の色合いが完成しました。 そして、ミュレットを作るために岐阜県に新しく作ったという自社工房にて、攪拌機で練り上げ、1250度で焼き上げます。高い温度で焼き締めているので、薄くて丈夫な仕上がり。電子レンジや食器洗い機を使うこともでき、とても実用的です(オーバルバスケットについてはオーブンもご使用いただけます)。 こちらのライン ポットは、シンプルで飽きのこないデザイン。たっぷり780mlサイズですが重くなく、持ち手が握りやすいところ、また茶漉しがついているところなど、使いやすさも抜群です。 凝った作りでありつつ、型で作っていることもあって、良心的な価格なところも魅力。年月が経っても流行り廃りなく、毎日飽きずに使える一品です。

個性を混ぜ合わせてかたちに

つくり手・岡見宏之さんによって2012年に設立された「POTPURRI(ポトペリー)」。POTPURRIは、スウェーデン語で「混ぜ合わせ」という意味だそうです。 決して1人でものづくりをするわけではなく、人との出会いやカルチャー、職人の技術などの個性を混ぜ合わせてものをつくる。そういったつくり手の思いが、このブランド名には込められています。 いつの時代も変わることのない、普遍的に美しい造形を追及しながら、同時に、常に新しいチャレンジをして変化していく。その姿勢を大切に、丁寧にものづくりをしている、今後注目のブランドです。