みんなの愛用品

ニットの着心地の良さを知った一着

2021年12月15日更新

こんにちは、バイヤーの柳沼です。初めて着心地のいいニットに出会った……そう感じたのが、今日ご紹介する、高橋ニットの「五泉ニットのプルオーバー」です。それまで、ニットはデザイン重視で選んでいたせいか、チクチクもこもこするし、毛玉ができてすぐダメになるというイメージがあり、なるべく買いたくない服でした。

高橋ニットの高橋さんが「これは本当にいいニットだから」と何度も仰るので、ものは試し、と購入したら仰る通り、本当に良かった。

東京の冬、快適なのは、着心地のいいニット+軽くて着ぶくれしないコートの組合わせ

私はほぼパンツスタイルなので、丈・デザイン的にコーディネイトも非常にしやすく、反省点としては、つい着る回数が多くなって酷使しすぎたかなーというところ。

今日はぜひ皆さんにも知って欲しい、五泉ニットのプルオーバーについてじっくりご紹介したいと思います。販売開始から早5年、多くのお客さまに愛されて色も増え、今年最後の新色「ダークキャメル」が間もなく入荷します。これにて今年の生産は完了。気になっていたという方は、こちらのコラムも参考に、ぜひ完売前に手に入れてくださいね。

着てみて分かったデザインの良さ

お恥ずかしながら、ぱっと見はさほどピンと来ていなかったのが、このニットのデザインの良さです。

1、独特のネックデザイン

ハイネックとボトルネックの中間のようなデザイン。ハイネックのように首に直接ニットが触れにくく、のどぼとけに服が当たると感じる「首の詰まった感じ」もないんですね。

肌にウールが密着すると、汗ばんだ時に気になるし、肌が乾燥する季節なので、場合によっては痒くなることもあります。

その点、このニットは丸首のような着心地で、丸首よりは首元をカバー、ハイネックのような圧迫感はない、と絶妙。「ハイネックは苦手だけどこれなら大丈夫」「首が短いコンプレックスがあるのでこのネックデザインがいい」「ハイネックじゃないけど首が暖かい!」とご愛用者の皆さんにも好評です。

2、オーバーサイズがきれいに見える

次がサイズとシルエット。

このニットは、バスト124cmと当店でお取り扱いのニット類と比べても、かなりゆったりサイズです。でも太って見えないのがすごいところ。

身長158cm、7号体型のスタッフ着用(バッグ STYLE STORE×POMTATA、ストール SPOLOGUM STOLES

7号の人が着ても、11号の人が着てもサマになる。体のラインは出ないのに、バストはきれいに見え、自然なドレープでニットが体に沿う感じ。

袖口のリブもポイント。締め付けず、適度に女性の手首をほっそり見せてくれる。

高橋さんが「着心地がよく、なおかつスタイルがよく編めるかどうか、がニッターの腕の見せ所だ」と仰っていました。選ぶウールとの相性もあり、実際に着た時にどういう見え方になるかどうかは、実際に編んでみないとわからないのだそうです。

後ろ身頃がやや長めで、8cmほどスリットが入っている。この辺りもすっきり見えるポイント。

このあたりの絶妙な匙加減は、やはりニットの名産地で長年ハイブランドのニットづくりを手掛けてきたファクトリーブランドだからこそ作れる一着なのだと実感します。

3、毛玉が出にくく、なめらかな質感

最後はニットの質感。着た時の感覚をそのまま伝えると、なめらかでつるっとしている、という感じ。イタリアから輸入したウール糸を、日本で染め、撚糸をしたのち、新潟の五泉で編んでいます。

ニットときいて想像するようなもこもこ感がなく、均一できれい。これはウールの糸質がいいからです。なめらかで、着ると落ち感があってドレープができるので、ビッグシルエットなのにすっきり見える。この着ぶくれしない感じも多くの方に愛される理由の一つなのだと思います。

天然のウール100%のわりに毛玉ができにくく、きれいで長持ち。そして着ていて暖かく、化繊と違って汗で蒸れにくいから実に快適です。

というわけで、ぜひ皆さんにおすすめしたい特別なニット。 五泉ニットの看板を背負って、産地の技術と誇りが詰まった一着です。なかでもパンツ党で、体型9-13号、身長160cm以上の方には、冬の間大活躍するニットになることと思います。

ちなみに、ブラック、ロイヤルブルーは完売、ベージュ/ディープブルー/オフホワイトが完売間近、レッドが残りわずか(数量1桁です)となっております。着心地のいいニットとはこういうことか、と実感できる五泉ニットのプルオーバー。目に見えない様々な技術、工程が作り上げる、名作ニットをぜひお楽しみください。

このコラムを書いた人

柳沼 周子

スタイルストア バイヤー

柳沼 周子

大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。