バイヤーからのお便り
【先行販売】暮らしの一角を彩る、KUSAKIの色
こんにちは、バイヤーの柳沼です。
今日は「KUSAKI(クサキ)」という名の
新しいプロダクトをご紹介します。
煙のような、水墨画のにじみのような、
ゆらぎと濃淡が印象的な色使い。
しかも、これらの色は化学染料による
着色ではなく、すべて自然の色。
窯元、デザイナーらがタッグを組んで
数年がかりで開発したのは、磁器を
草木染めするという斬新な製品でした。
人の手と自然が描く、唯一無二の表情
特殊な陶土で作られている「KUSAKI」。
どのアイテムも、細かい穴が沢山
あいていて、その一部を染料につける
ことで、穴が染料を吸い上げる力
(毛細管現象)を利用して着色する
というユニークな製法で作られています。
KUSAKIのつくり手である瀬兵窯は、
佐賀の伊万里市大川内山にあります。
大川内山といえば、伊万里鍋島様式
の産地。時の将軍や有力大名への
献上品としての高級磁器を手掛けて
きた、歴史と高度な技術を有する
土地でした。
ここで面白いのが、瀬兵窯の現社長は
伊万里らしい「絵付け」ではなく、
土もデザインもすべて「天然素材」を
使って、自然界のものならではの
変化に富んだ表情を取り入れた製品を
作りたい、という意思を持っていた
ところ。
実際の開発では、一口に磁器を草木
染めするといっても、色出しや染め、
濃淡の出方や気候条件による差など、
多くの困難があったそうです。
でも、染め上がった磁器のなんとも
いえない美しさ。淡い色合いなのに、
何度見てもはっとするような存在感。
色自体に意志があるかのように思える、
繊細さと躍動感が伝わってきます。
自然界の土と色が出会ってできた
KUSAKIの1stラインナップは、花器と
コンテナ、ミニトレーの3種。
マットな肌にのった植物の美しい色
を楽しんで欲しい、という想いから、
どのアイテムもすっきりと無駄のない
フォルムが特徴です。
磁器の白い肌は植物の色を引き立て、
花器やコンテナは、色が浮かんでいる
ようにも見えます。
人の手と自然の力とで作られた
「KUSAKI」。アートピースのような
存在として、暮らしの一角を優しく
彩ってくれることと思います。
大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。