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Today's Story インタビュー

銘木のお椀が生まれる、山と田園に囲まれた工房を訪ねて(前編)

2018年01月04日更新

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寒さが厳しい日が続いていますね。
この時期、熱々のお味噌汁を飲むと
身体のすみずみまであたたかさが
染み渡って、お正月後の疲れた胃にも
何となくやさしい気がしています。

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そして今回ご紹介するのは、
銘木(めいぼく)のお椀のつくり手
薗部産業さんの工房を訪ねた時のこと。

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いつもと同じお味噌汁がなぜか
美味しく感じる」という声が届いている
こちらのお椀をはじめ、薗部さんの
ものづくりへの思いや、どんな風に
作られているのか、前後編で
お伝えします。

山に囲まれた工房を訪ねて

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都心から電車にゆられること約2時間。

銘木(めいぼく)のお椀のつくり手
薗部産業さんの工房は、山に囲まれた
神奈川県小田原市ののどかな田園の
そばにあります。

工房前の田んぼには、ちょうど
乾燥中の稲がずらりと気持ちよさそうに
並んでいました。

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工房は、木工メーカーが何社か集まっている小田原木工団地にあります。

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訪れた時は紅葉が美しい時期でした。この木はメイプル。工房の敷地には、薗部さんが扱っている素材にちなんだ樹木、例えばケヤキやブナなどが植えられ、その木の個性と日々接していらっしゃいました。

豊かな自然に囲まれた小田原は、
江戸時代に宿場町だったために
木工業が盛んで、小田原漆器や
箱根細工など木工の手仕事が
産業として成り立ってきたという
土地の背景があります。

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こちらは社長の薗部利弘(そのべとしひろ)さん。
もともと薗部さんのお祖父さまが
長野・山梨で林業に携わっておられ、
小田原に移住して木工の製材をはじめたのが
そもそもの事業のはじまりだったそうです。

そして昭和24年、先代のお父さまが
原木の製材から加工まで一貫してできる
薗部木工所を創業。

薗部さんがいつも大切にされていている
「木の命を大事に、無駄なく使い切る」
という思いの基礎は、原木を切るところ
から携わられていた家系がルーツなの
だなと伝わってきました。

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高度成長期は欧米向けに木製の
サラダボールなどを多数輸出して
いましたが、ドルショックを機に、
輸出ではなく国内向け販売に軸を
置くようになったそう。

それからは、だんだんと引き出物など
婚礼ギフトとして需要が高かったお盆や
漆器などが生産の中心になりました。

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そしてその後、「お盆だけではなく、
暮らしの中で心地よく使えるような
お椀を作りたい」という思いから
開発されたのがこちらの銘木椀でした。

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「お椀作りは初めてでしたが、
木工に携わる者として、
天然木ならではの木目の個性と美しさを
感じられることや、木を無駄なく使う
ことを大事にしたかった」
という薗部さん。

その思いを銘木椀づくりにも
反映されたと言います。

一般的に他の産地では、上の画像の
奥のカップのように、丸太に対して
垂直に木取りをします。
こうすると、木目はおとなしい表情に。
丸太に対して器として取れる数は
限られます。

薗部さんの場合は、お盆作りのノウハウを
活かし、他のお椀の産地ではあまり
行われていない、丸太に対して
縦に木取りする方法で生産。
木目の個性をより一層楽しめるように、
そして木を無駄なく使い、手の届く
価格のお椀を作られました。

この木取りの仕方は、木が歪みやすく
加工がとても難しいそうですが、
昔からこの方法でお盆を作ってきた
加工技術や知見があるからこその
作り方です。

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また、このコロンとした形は、
北欧食器を愛する、薗部さんの奥さま
紹子(あきこ)さんの、
「北欧食器が並ぶ食卓にも合う
愛らしい木のスープカップがあったら」
という思いもあったのだそうです。

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後編では当店限定の銘木のお椀を
職人の親方が挽いて下さっている様子など、
工房の中をご案内しますね。

後編はこちらからどうぞ>>




著者

中井明香

いつもの暮らしがちょっと心地良くなるようなものやこと、つくり手の思いやものづくりのストーリー、その地域ならではの話をお伝えしたいなと日々考えています。

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