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第十三回 はじめての「一人でおでかけ」
年も明けて、2017年。
正月休みの期間は、
お餅食べたり、正月特番のテレビを見たり、
日頃ため込んだ本を読んだり・・・と、
絵に描いたようなぐうたら正月を過ごす例年。
でも、今年は違います。
そう、正月は貴重な
「着物を着る理由ができるイベント」!!
普通に日常生活をしていると
なかなか着物を着る機会がない中で、
多くの人が着物でおでかけをするのが、正月。
一人で着物を着てのおでかけデビューに、
こんな絶好の機会があるでしょうか。
いや、ない!
1年に1度しか訪れない絶好のチャンスです。
・・・とは言え、まだ
自分で着た着物で、
遠出する度胸はないハタダ。
(だって、着崩れたら直せない・・・)
ということで、外出先が決定しました。
「近くの神社への初詣」です。
着物を始めるなら、秋~冬がいい
前回、きもの教室へ行ってから
1週間ほどだったので、
まだ身についていた、着物を着る手順。
肌着から帯を締め終わるまで、
全部で1時間ほどかかりましたが、
3時間かかっていた頃に
比べれば綺麗に着れて
上出来上出来、と自画自賛です。
冷える季節には、この上に
羽織や道行を着ます。
そこで思い出したのが、去年の夏の
終わりの頃、「着物を始めたい」と
カワタさんに伝えた時に言われた一言。
「始めるなら今からが絶好の季節!」
最初は、夏は暑いからかな?と
思ったのですが、それ以上に大きな
理由がありました。
それは、帯を「羽織りで隠せる」ということ。
羽織りを着てしまえば、帯は見えないので
多少帯の締め方がうまくできていなくても
誤魔化せてしまうんですよね。
せっかくの帯が見えないのは
ちょっと残念ではありますが、
自信のない初心者にはありがたい・・・
というわけで、以前行った着物フリマで
購入した羽織もはおって、
どきどきしながら家の扉を開けたのでした。
いよいよ外へ・・・
住んでいる地区の氏神さまに
挨拶をしに行くのが、毎年の恒例行事。
神社までは、自宅から徒歩15分ほどです。
自宅があるのは、ファミリー層が多く住む
落ち着いた地域なので、
道中も着物の人は一人も見かけません。
物珍しいのか、自意識過剰かもしれないけれど、
歩いていると若干視線を感じる気がする。。。
視線を感じる度に
「どこかおかしいのかな・・・」と
不安になりつつも、神社まで到着。
参拝に並び、神様に去年のお礼を伝えたら
寄り道もすることなく、
そのまま家までUターン!!
おでかけを楽しむ、というよりは
試練を乗り越える、と言った感じでしたが
幸い着崩れをすることもなく
無事に初めての外出を終えたのでした。
はじめてのひとりお出かけ時間は約50分。
着物を着るのにかかった時間の方が
長いのがちょっと笑えますが、
外出中の時間の方が、うんと
長く感じるから不思議です。
これまでは「着られるようになる」ことで
頭がいっぱいでしたが、
着物を「楽しむ」のは、きっとこれから。
もっともっと着物を好きになる1年にすること、
今年のテーマとして頭の片隅に
置いておこうと思います。
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「バイヤー畠田のきものデビューへの道」、
まだまだ長い道のりへ足を踏み入れたばかりですが、
「自分で着物を着て外出」を果たしたところで
一区切りとさせて頂こうと思います。
全13回に渡りお付き合い頂いたみなさま、
ありがとうございました!
絵:chihiro kawata
過去の記事はこちら
知識ゼロのハタダが着物と格闘する日々、
見守っていただきありがとうございました!
着物の季刊誌「七緒」のウェブショップ、
「こまものや七緒」の運営もしています。
ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。