インタビュー&ゲストコラム
森で生まれた炭で、お部屋に森をつくる【前編】
みなさまこんにちは。
バイヤーアシスタントの天野です。
当店でもご好評をいただいている
「森の炭の森」。
先日、赤い姫リンゴやオーナメントと
一緒に飾ったら、クリスマスツリー風に
なりました。
季節にあわせて飾りつけを変えてみる
のも、森の炭の森の楽しみ方のひとつ
だなと思います。
さて今回は、「森の炭の森」のデザイナー
花澤啓太さんに商品の開発秘話を
お聞きしました。
前編・後編の2本立てでご紹介します。
空気を浄化しながら、ここちよいアロマを楽しむ
「森の炭の森」デザインを担当した
花澤です。
セラミック炭と自然素材で快適な空間
を創造する、炭プロダクトメーカー・
アスカムが、「森の炭の森」という名の
オブジェを開発しました。
針葉樹を思わせるまっすぐに伸びた
円錐状フォルムの葉にあたる部分に、
炭のペイントが施されており、どこに
置いても脱臭・調湿をしてくれます。
古来より木炭は、神社仏閣などでも
空気の浄化や厄除けを目的に
利用されてきた馴染みのある素材。
そんな炭の素材を使い、お部屋の
空気の浄化をしながら、心地よい
アロマを楽しむことができる
オブジェに仕上げました。
豊かな山林と、大きな川。その最下流にある会社「アスカム」
昔から木材は、自生している時には
私たちに安らぎと活力を与え、
伐採後も建築材や紙・燃料などに
利用され、人類文明の発展に
役立ってきました。
山林資源に恵まれて発達してきた
土地の一つである静岡県の
大井川流域。その中でも島田宿は、
江戸時代「箱根八里は馬でも越すが、
越すに越されぬ大井川」と謳われたほど。
アスカムはそんな大井川の最下流
吉田町に位置しています。
創業昭和12年、木工製材機械の
製造・販売メーカーが
日本の森の状況に危機感を感じ、
国産間伐材の有効利用と森林保護に
役立つセラミック炭製品の開発に成功。
それをきっかけに平成12年に分社化し
アスカムが生まれました。
間伐材の有効活用とアスカムの炭づくり
健全な森を保つには植林と間伐が
必要です。その時に間引かれて
しまったのが間伐材。
これらが有効活用されれば、間伐の
労力を無駄にせず森を守っていける。
セラミック炭の開発がはじまったのは
すごくシンプルな考え方からでした。
日本は古来より炭づくりの文化があり、
備長炭をはじめ多くが燃料として
使われています。
そんな中、アスカムが目指したのは
生活に役立つ炭づくり。
それがセラミック炭(機能性木炭)でした。
もともと炭は「脱臭効果」と「吸湿効果」
の機能を備えていますが、セラミック炭は
セラミックコーティングをしてから焼く
ことによって、さらに強力な吸湿と脱臭
効果を発揮するのです。
想像を越えるダイナミズムで作られた「セラミック炭」
デザインを担当するときにアスカムの
工場を見学させてもらいましたので
アスカムの炭づくりの様子を少し
ご紹介させてもらいます。
セラミック炭の原料は大井川流域の
山でとれたもの。工場の敷地には
杉やひのきの間伐材の山があります。
安定した品質を保つため、間伐材の
皮を剥いだり粉砕したりして5 ― 8mmの
形状にそろえた「木のチップ」を作ります。
大きな敷地を使った工程がとても
オートマチックに感じました。最初は
アナログな炭作りとのギャップに少し
違和感を感じましたが、理解できました。
一本一本が高価な炭を作ることを
目的にしているわけではなく
より多くの間伐材を、しっかりと
世の中の暮らしに届けるための
機能的な炭に変える。
この機械や敷地はそのために必要な
大きなスケールなんだと。
こうして出来た木のチップは、敷地内で
横たわっていた丸太状のときとは違い
木本来のやさしい肌と色が出て、
やわらかく、とてもキレイな表情を
していました。
そして、関連会社・横山鐵工にて開発
された専用炭化装置にて約850℃で
炭化をします。
10メートル程のとても長い機械です。
これが工場の中に横たわっているん
だから、最初に「炭を作ろう」と思い
立った時の意志の強さはそれは
すごいものだったんだろうと思います。
想像を越える大きなダイナミズムで
作られたアスカムの「セラミック炭」は
アスカムオリジナルの炭製品の中に入り
みなさんの暮らしの中に入っています。
後編では、こだわりの炭からつくった、
「森の炭の森」について、さらに詳しく
ご紹介いたします。
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