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レンジでチンとはやっぱり違う!せいろで時短料理のススメ
こんにちは、バイヤーの畠田です。
肌寒さを感じる季節、自然と手にとる日が増えるのが「せいろ」。冷蔵庫の中に残っているきのこや根菜と、豚バラなどを適当に切って詰めてあたためれば、それで一品完成。器に移し替える必要もなく、テーブルの上に並べれば華やかです。
「なんとなく料理上級者が使っているイメージがあるから使いこなせるか不安」という方もいらっしゃるかもしれませんが、せいろこそ「調理道具が勝手に素材をおいしくしてくれる」、ズボラさんにおすすめの調理道具。今日はせいろの魅力を改めてお伝えできればと思います。
ごはんの違いにびっくり
せいろを使い始める前。つくり手に、「何がいちばん美味しく仕上がりますか?」と聞いた時に、真っ先に出たのが「冷やご飯が炊きたてのように美味しく蘇る」という答えでした。
実際に試してみて、びっくり。
写真左が電子レンジ、右がせいろを使って、同じ量のご飯を温めたもの。せいろで温めたものは、一粒づつがふっくらとして、全体的につやがあるのがわかりますでしょうか。
レンジはマイクロ波加熱でお米の中の「水分」を温めますが、せいろは「お米全体」を蒸気で温めるので、加熱原理が全く違うんですね。あたためた後の冷め方もゆっくりです。
ちなみに、しゅうまいはこの通り。せいろで蒸した方は、なんだか嵩が違って見えますよね。余分な水分を失わず、ふっくらと仕上がります。レンジだと皮が硬くなりがちな肉まんも、ふかふかになりますよ。
ひとりご飯の日は、スーパーのしゅうまいと、冷蔵庫の野菜を適当に詰めて蒸すのが定番です。5分で野菜を切ってせいろに詰めて火にかけ、あとは10〜15分くらい放置するだけ。炒め物のように火の前に立ちっぱなしでなくてもいいので、その間に他の家事をしたりもできます。ひとりの時短ご飯ですが、野菜もたくさん摂れて、とても満足感がある夕食になるのでおすすめです。
適度に蒸気を逃すから「勝手においしくなる」
同じ蒸しものでも、蒸し網を使ってフライパンで蓋をして蒸した時と、せいろをつかって蒸した時だと、やっぱりせいろの方がおいしいなと感じます。ヒノキの香りが感じられたり、せいろのビジュアル的においしそうに見えることもあるかもしれませんが、蓋から適度に蒸気が逃げるというのが一番の理由だと思います。
良い調理道具は、調理や味付けがシンプルでも、「使うだけで食材を美味しくしてくれるもの」だと思っていますが、せいろもそんな中のひとつ。食材を詰めるだけで、道具が勝手においしくしてくれる、という感覚です。
茹でものや炒め物だと、調理しすぎると食感が悪くなったり、焦げてしまったりしますが、せいろで蒸す場合は多少調理時間がアバウトでも大丈夫なので、料理に苦手意識がある方や、ズボラさんにこそおすすめしたいです。
当店でお取り扱いしているせいろは、信州木曽のつくり手の、山一のもの。市場に流通しているせいろは海外生産のものが多くを占めますが、そんな中、一貫して国内生産で、国産ひのきを使ってものづくりをしています。
中華せいろ、和せいろともに、作っている職人さんはなんとお一人なんだそう。作れる数にも限りがあり、当店の入荷数も限られています。
山一のせいろのポイントは、なんといっても耐久性の高さ。油分を多く含んだ国産ヒノキは水分で傷みにくく、黒ずみにも強いという特徴があります。ずっと使える道具だからこそ、ぜひ安心して長く使えるものをお選びいただけたらと思います。
ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。