バイヤーからのお便り
鶴と亀と富士の山、おめでたい新年の食卓を
今年の8月に、代官山店で豆皿展を
開催しました。
2016年に創業400年を迎える有田焼。
それを記念して、セレクトされた
有田各地の26窯元を選りすぐり、
彼らの代表作ともいえる豆皿を一堂に
集めた企画展は、海外のお客さまも
含め大好評で、期間中なんども足を
運んでくださった方もおられたほど
でした。
今日ご紹介するのは、その中でも特に
迎春の食卓に似合う縁起物のお皿。
一目見たときから、ぜひお正月前に
皆さまにご紹介したいと思っていた
特別な豆皿です。
お家で料亭気分が楽しめる珍味入れ
食卓のテンションを上げる鶴と亀
まずは徳幸窯の珍味入れ。
豆皿より深さがあって、塩辛とか
たこわさのような珍味を盛ることが
できる小さな器です。
普段使い、という感じではないと
思いますが、新年の食卓やお祝い事、
おもてなしのテーブルで、この器が
あればどんなに場が華やぐでしょうか。
お客さまも思わず歓声をあげること
間違いなし!と思います。
もともとランクの高い割烹旅館や
料亭のために作られた器なので、
あまり小売店に卸されることがなく、
普段目にする機会が少ないレアなお品
ではないかと思います。
鶴亀に松竹梅と縁起物揃い。
赤や金など色合いが上品で美しく、
いつものおつまみがぐっと美味しく
頂けそうです。
御節をお重に入れず、こんな器に
ちょんちょんと頂く分だけを盛って
楽しむのもいいですね。おめでたい
モチーフと造形が、迎春の食卓に
特別感を添えてくれます。
古人のセンスを感じる富士の豆皿
普段使いにもぴったりの一枚
もう一つは、与山窯の
富士山図シリーズ。
特にこちらの色絵若松富士山図。
なかなかアバンギャルドな構図だな
と思ったのですが、実はこれ昔の図柄
なんですって!
この富士山図は、与山窯さんに
アーカイブとして残されていた絵を
復刻したもの。
創業は安政年間という与山窯さん
ならではの豆皿といえますね。
世界遺産に登録されるとは知る由も
ない古人が、さりげなく遊び心を感じ
させる構図で描いた富士山。そこに
縁起のいいモチーフが添えられています。
直径およそ10センチと、普段使いに
ぴったりのサイズで、お漬物や薬味を
盛ったり、醤油などの調味料・つけダレ
入れとしてもおすすめです。
鶴亀珍味に、富士山絵皿。
いずれもお正月の食卓におめでたい
雰囲気を添えてくれる豆皿2種。
いつもの食卓に華やぎを添える器です。
大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。