バイヤーからのお便り
マスクを外した今こそ、ほぐして流してたるみケア
こんにちは、バイヤーの柳沼です。
マスク生活が長く続いていましたが、人と会った時にマスクを外す生活も戻ってきました。表情を見ながら話ができることを嬉しく感じる一方で、同時に気になるのが、マスクで隠れていた顔の下半分。マスクをつけていると、顔の筋肉を動かさなくなり、フェイスラインのたるみやほうれい線が以前より気になる……という方も多いようです。
そんな時に思い出したのが、以前参加したヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロさん(Nous Inc. 主宰)のワークショップのこと。顔に特化したセルフケアツール「シーニュ」を使った、フェイシャルマッサージのデモンストレーションがあり、至近距離で小田切さんの技を拝見するという貴重な経験をしました。
今こそ、あの学びを活かして、ゆるんでしまった自分の顔に喝を入れたい。同じようなお悩みをお持ちのお客さまも多いのではないかと思い、改めてこちらのコラムを再編集し、お届けいたします。
筋肉はすべてつながっている
デモンストレーションの際、印象的だったのは「皮膚や筋肉はすべてつながっている」という話でした。小田切さんはシーニュの使い方として、いきなり顔や首をやるのではなく、腕からのスタートを推奨されています。
これは、リンパの流れを整えたり、それによって老廃物が出ていくようにする為には「脇」と「鎖骨」のケア(小田切さんはリンパの入口と出口をあける、という言い方をされていました)がマストで、前段階としてその2か所に通じる腕からほぐすことが大事、とのこと。
私自身、腕からと知っていても、ついあごからやりがちだったのですが、すごいリアルな解剖学の図と共に説明を聞いたことで、「つながり」を強烈に意識させられました。
※当日の様子は小田切さんのインスタグラムのアーカイブで現在もご覧いただけます
化粧直しよりこめかみのマッサージ
これは「頭」も同様。頭が凝っていると、頭皮が動かない為、いくら顔のお手入れをしても、特にたるみを解消することは難しいのだそう(ほうれい線がくっきり出たまま、とか、目がぱっちりしないという症状が代表的)。
夕方、化粧直しに精を出すよりも、こめかみから耳の上(頭の側面)を丁寧にマッサージしてほぐす方がよほど顔色が良くなる、というのにはびっくりしました。
顔のコリとむくみのメカニズム
小田切さんがものすごい勉強家という噂は聞いていたのですが、確かに彼の話はすごく説得力があったのです。それで、後日著書を購入しました。
その中で「凝り」と「むくみ」について大変分かりやすく説明されていて、それを読んでから、私自身は手入れの熱の入れ方が明らかに変わりました。私は「凝り」と「むくみ」は両方良くないものだが、それぞれ別物である、と捉えていたんですね。
実際は、動かさない→「むくむ」→溜まる→「凝る」→より動かない→溜まる一方、という順序なのだそう。
これを「足のむくみ」にたとえて、座りっぱなし(動かさない)→むくむ、肌も顔もこれと同じで、表情筋を使わない→むくむ→凝るとなっているのですが、顔の凝りには気づきにくいため、放置され、本人も凝りが原因とは思わず、化粧品にだけお金をかけ…と悪循環になりがちなのだそうです。
それを聞いて以来、私はシーニュを動かす手つきが変わりました。凝りを探るよう、よりゆっくり、でも力を入れず(イベントでゴリゴリ動かしたら、力は不要と注意されました笑)、肌表面をこするのではなく、奥を動かすイメージです。
集中して肌を探ると、あ、ここ凝ってるなと、悪化する前に気づくことができるようになります。マスク生活で表情筋を動かす頻度が減った今こそ、このケアが大切。手をかけてケアしただけ、その分効果も感じやすい時期なのではないかと思います。
肌のために、大切なこと
というわけで、私は本も含め、小田切さんのお話を聞きながら、道具や習慣はもちろんですが、そもそも情報(知識)を正しく持つことも大事だなと改めて思いました。ぜひ興味があったら、シーニュを買う前に小田切さんの動画を改めて見てみて頂き、本もめくってみてください。特に本の28ページにある小田切さんの運転免許証写真のビフォーアフターは衝撃の一言です。
それともう一つ、小田切さんが警鐘を鳴らしておられるのが、スマホ利用の長時間化。首をカクンと曲げて下を向いている時間が長いということは、その間ずっと下方向の重力がかかっているということ。この話を聞いてから、私は目線の高さまでスマホを上げて見るように気をつけているのですが、まじめにやっていると腕が疲れるほどです。逆に普段は顔をそれほど下げているってことなんですよね。
流れを整える、表情筋を意識する、奥をほぐす。シーニュで丁寧にお手入れをするとともに、目線も上げて行こうと襟を正しました。皆さんのご参考になれば幸いです。
大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。