バイヤーからのお便り

【先行販売】にぎやかに集う食卓の主役

2016年08月22日更新

うつわというのは
料理を引き立たせるもの。

でも、すばらしいうつわに
出会った時はそんなことも忘れて、
ひとつの作品としてじっくりと
その造形を眺めていたくなります。

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久々にそんな気持ちにさせられたのが、
岐阜・美濃焼の地方で作られる
「つどい鉢」を見た時でした。

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派手ではないけれど、
華やかさのあるかたちや色。
どれもとても上質で、使い方にも
困らない。

ちょっとおかしな表現かもしれませんが、
人に例えるのであれば
「育ちがいい」というような印象です。

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家族や友人が食事の場に
「つどう」時間に、食卓の真ん中で
使ってもらいたい、という思いから
名づけられたうつわ。

銘々皿として使う、というよりは
お料理をこんもりと盛って、
みんなでわいわい取り分けて食べる。
そんな使い方が似合う、
大ぶりのサイズです。

和食をより美味しく見せる

洋食にも中華にもあわせられますが、
断然おすすめしたい、和食づかい。

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料理を上品に見せるには
うつわの余白が大切。

・・・とはよく言うけれど、
「そんなにちょっとじゃ食べ足りない!」と
いつも思うんです。

でも、つどい鉢は大きなサイズなので、
たっぷりと料理を盛っても
余白が作りやすい。
茶色い色味で地味になりがちな
和食ですが、この器であれば
品よく見せてくれます。

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「木瓜」や「輪花」など、つどい鉢の
モチーフとなっているかたちは
時代を問わず日本で愛されてきた
定番のかたちで、いわば
ロングセラーのようなもの。
和食に合うのは必然だと思います。

つどい鉢のデザイナーは、
「瑞々(mizu-mizu)」をデザインされた
小野里奈さん。
取り皿として、瑞々と一緒に使っても
相性ぴったりです。

個性豊かな4種類

それぞれの鉢に施された釉薬は
どれも異なる質感をしています。

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鉄くろ釉 木瓜浅鉢」は
マットな質感の、緑がかった黒色。

ぺたっと平らなプレートなので、
和菓子を数種類盛ったり
お刺身や魚の煮つけなどにも
使いやすそうです。

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寂がらし釉 八角鉢」は
食卓を明るくしてくれる山吹色。
ひとつひとつの器に違いが出やすく、
釉薬の表情が楽しめるうつわです。

緑色がよく映えるので、
サラダやおひたしにおすすめ。
深さがあるので汁気のある料理でも
大丈夫です。

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赤飴釉 鉄鉢」は、まるで漆器のようにも
思えるような、ツヤっとした質感。
深みのある赤色で、少し内側に向けて
立ち上がった形が美しいつくりです。

筑前煮などの野菜の煮物との
相性は抜群。
揚げ物にもいいですね。

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淡青白釉 輪花長鉢」は
横の長さが33.5cmと、
ちらし寿司2~3人前を盛れるような
大きなサイズです。

少しだけ青みがかった白色で
どんなお料理でも受けいれてくれる
懐の広い器です。

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窯入れする季節や
日々の温度・湿度によって、
同じ器でも、ひとつひとつ表情が変わります。
器の個性ですので、どうぞご了承のうえ 
お買い求めください。

二つの窯元が力をあわせて

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上2点は小田陶器、下2点は深山が作っています

つどい鉢は、「深山(みやま)」と
「小田陶器」が協同で制作しています。

どちらも、美濃焼の産地である
岐阜県・瑞浪市にある窯元。
瑞浪市は、かつて国内の洋食器製造の
25%を担っていた磁器の生産地で、
今も多くの食器がつくられています。

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深山は、変形やポットなどの成型に適した「鋳込成型」が得意。

長年の制作で培った
たくさんの知識と技術を活かして
ものづくりを続けている、二つの窯元。
得意とする技術もそれぞれ違っています。

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ろくろ成型による器を得意とする、「小田陶器」。

それぞれの特徴を活かしながら
一緒にものづくりをしていくことで、
生み出されたうつわ。
今回、どのお店よりもはやく
先行販売でのご紹介です。
きっと、にぎやかな食卓に
色を添えてくれることと思います。

このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。