みんなの愛用品
外反母趾予備軍のためのグルカサンダル
バイヤーの柳沼です。先日久しぶりにパンプスで外出しました。10m歩いたら、もうすごい違和感があるんです。それは「足指の窮屈さ」。あたたかくなってから、ほぼグルカサンダルで外出していたので、その履き心地が当たり前の感覚になっていたんですね。
グルカサンダルは、甲をベルトで安定させつつ、足指は圧迫しない靴。その証拠に靴の中で足の指を5本とも動かすことができます。この解放的なサンダルは、足に難の多い外反母趾予備軍の私にぴったりでした。素足だけでなく、靴下を合わせて長い期間履くことができるのもこちらのサンダルのよいところです。
発売3年目を迎えてなお大人気のグルカサンダルですが、ブラックとホワイトが久々に全サイズ入荷しました。国内の工場で丁寧に制作しているため、次回の入荷は少し先になる予定です。気になっていた方は是非チェックしてみてくださいね。
外反母趾の「骨の変形」が目立たない
私は右足だけ外反母趾気味で、親指の付け根が「く」の字に曲がっています。サンダルを履いて真上からの写真をよく見ると、右足だけ靴底が見えない箇所があり、これは骨が出っぱっている部分。
素足だと家族に「かわいそう」と言われるくらい右足は変形しているのですが、このサンダルだと目立ちにくいと思いませんか?甲は押さえつつ、足指付近は一切締め付け感がないので、外反母趾悪化の心配も極めて少ないように感じています。
真横から見ると、サンダル内に空間があるのがお分かりいただけると思います。この「空間」があるから、靴の中で足指が自由に動かせる。それは足指がどこも圧迫されていない証拠です。それにすっかり慣れてしまい、久しぶりに履いたパンプスで「足指同士がぎゅっとくっつく(圧迫される)」違和感を感じてしまったんですね。
甲をベルトで押さえるから安定感抜群
もう一つ、グルカサンダルのメリットは、長時間歩くことができて、足が疲れにくいところです。一般的な女性向けのサンダルって、8割方パカパカしませんか?
その点、グルカサンダルは甲から足先までをしっかり押さえ、ストラップでホールドされているので、足裏と靴が離れることがありません。パカパカしないから、足に変に力が入ることもなく、歩きやすくて疲れないんですね。
ただ、革がしっかりしているので、新品のうちは、薄手の靴下を履いて慣らしていただくのが良いと思います。私の場合は革が馴染むまでの間は、履くときにも、上の写真のように、ベルトを手でずらすように調整する感じで足に合わせる動作が必要でした。
そのかわりに、馴染んだ後は、夏のサンダルでこんなに履きやすい靴はなかった!と思えるほど快適。お恥ずかしながら、私は昔ヒールを履きまくって小指にタコがあったりもするのですが、グルカサンダルだと足指はほぼ見えません。さりげなく難点を隠してくれるのも嬉しい限りです。
サンダルだけど一年の半分以上履ける
足に優しく、外反母趾もさりげなくカバー、歩行の際もパカパカせずに疲れにくい、と良いことづくしのグルカサンダル。
履いて実感したもう一つのメリットが、足が露出し過ぎないため、履ける時期が長いこと。革製で、靴下を合わせても自然に履けるデザインなので、4月から10月頭までは活躍しそうです。つまり一年の半分以上出番があるということ。
素足で履けば涼しげで、靴下を合わせれば春先や初秋まで履ける、意外とこういう靴ってないですよね。
このグルカサンダルのつくり手である高進製靴の高橋さんは、お姉さまが足にトラブルをお持ちで、なかなか履ける靴がないことから、「足に優しい靴」を信念にものづくりをされています。
開発の途中で「靴の中で指が動くんですよ」と聞いても、いまいちピンとこなかったのです。でも実際に履いてみて「足指が動かせるというのは、こんなに解放感があるんだ!」と感動しました。私のように外反母趾予備軍の方をはじめ、「足に難アリ」で靴選びにお悩みの皆さんの参考になれば幸いです。
大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。