当店で人気のおじゃみ座布団。おじゃみとは、関西のことばで「お手玉」のこと。平べったい普通の座布団とは違って、おじゃみ座布団はお手玉のようにころんとしています。
この形のおかげで、いかにも「座布団」という感じがせず、畳の上はもちろんフローリングやカーペットの上でもしっくり馴染む。クッションと座布団の良いとこ取りをしたような、現代の暮らしに則した座布団です。
ゆったりした座り心地に
おじゃみ座布団 Mサイズには、「もうちょっと大きかったらいいのに」という声をいただくことがあります。直径40cm高さ15cmというサイズは、正座(割座)ができたり椅子やソファに置けたり、と様々な使い方ができる良さがある一方、ゆったりと座りたい時は少し小さく感じます。特に男性にはちょっと物足りないことも。
そこで生まれたのが、こちらの「おじゃみセッティ」。ころんとしたかわいらしい形はそのまま、直径55cm高さ20cmと一回り大きくなりました。正座(割座)はできませんが、お尻をどんと預けてもしっかりと支えてくれる安定感はこのサイズだからこそ。胡坐や横座りにもちょうどいい塩梅の高さです。

セッティとは英語で「小型のソファ」という意味です。
実際、高岡屋さんの店舗におじゃみ座布団Mをお目当てにいらしたお客様がいろいろと座り比べて、安定感と座り心地から最終的にセッティを選ばれることも多いそう。
正座(割座)で使ったり、頻繁に場所を移動させたりしたい場合は「おじゃみ座布団M」、座り心地重視で、定位置で使うことが多い場合は「おじゃみセッティ」がおすすめです。
更にへたりづらくなっています

おじゃみ座布団Mとの違いは、大きさだけではなく中綿にもありました。
ウレタンと綿の三重構造(詳細は企業秘密だそうです)にすることで、よりへたりづらいように工夫されています。お尻にあたる部分は綿なので、やさしくもしっかりとした座り心地はそのまま。

ひとつ約1.2kg。この重量感が座った時の安定感にもつながっています。
おじゃみセッティに使われている綿は、なんと肌掛け布団2枚分。きっちりと綿が詰まっていているので座っても沈み込みすぎず安定感があります。体重をしっかりと支えてくれる、コシのある座り心地は、昔ながらの綿の座布団ならではです。
布団一筋だからこそ、作ることができました
「洛中高岡屋(らくちゅうたかおかや)」は、大正8年に京都の布団工場として誕生した、京都の老舗。自社工場で、職人による手作りの布団作りを脈々と続けています。

ミシンと手作業のみで全行程が作られています。
座布団は「綿詰め」が至難の業で、角まできちんと綿が詰まった座布団は熟練の職人さんにしか作れないのだそうです。普通の座布団は角が4つですがおじゃみ座布団は角が8つなので綿詰めは更に難しくなります。

おじゃみ座布団Mには、こんなにたくさんの綿が詰まっています。
体重がかかると、中材はいずれへたるもの。でも「へたってもきれいな状態に見えるように作る」のが職人さんの腕の見せ所。綿の量や詰め方が適切でなければ、使っていくうちに綿が偏ったり塊になってしまったりして、きれいな形を保てないんだそうです。
100年近い歴史の中で培われた優れた技術力があってこそ作ることができた形なんですね。

ご用意したのは、鳥の子色(生成り)をベースにしたこちらの4色。複数使う時は、どの色を組み合わせてもしっくりくるカラーリングで、両親や祖父母への贈り物にもおすすめです。