陶芸家 五月女寛さんが作るオブジェ。
小さな小さな家や船。
ひとつひとつ手びねりで制作されて
います。
近年、壺や絵画作品へと創作の幅を
広げつつありますが、五月女さんの
代表作といえば、やはり家のオブジェ。

手のひらサイズというよりもっと小さな
ものですが、五月女さんの感性が作る
独特の存在感があります。
かすれた色、サッと描かれたであろう
窓やドア。

こちらはシャガールの絵に登場する建物をモチーフに作られた作品
五月女さんの家がある空間を愛でるのは、
少し日常から離れて気持ちをほぐしたい
とき、絵本の挿し絵を眺めるような感覚
に近いかもしれません。
このサイズだからこそ、置ける場所が
広がるのもまた楽しいところ。

手持ちの皿と組み合わせて箱庭的な
楽しみ方もよし、花器の足元にちょんと
添えるもよし(個人的には、テレビの
足元や、ラジオの上などに家を置くと、
家電の無機質さに、一抹のあたたかさが
添えられるようで気に入っています)。

屋根の色は緑、なんともいえない色調も五月女作品の魅力の一つ
触れると指先に「土」を感じます。
やわらかに自然に、そっと佇む
小さな家です。