Arukan F/kasane ダブルメッシュショルダーバッグ 持ち手が長くなった、職人技が映える希少な国産刺しメッシュのバッグ

日本製で、刺しメッシュという手仕事のバッグを、この値段ではまず作れない。つくり手のそんな話に惹かれ、スタイルストアで是非ご紹介したい、となったバッグ「kasane」。商品名の「ダブルメッシュ」とは、幅の異なる2パターンのメッシュで編まれていることに由来。こちらは非常に珍しいデザインで、数十年前に当時数百万という金額でオーダーしたという特殊な金型で作られています。

このバッグを手掛けるのは、老舗バッグメーカー高屋の新ブランド「Arukan F（アルカンエフ）」。老舗ならではの歴史と技術、革選びの目の確かさを活かし、彼らだからこそできる技法を用いたものづくりで、現代の女性たちにクラシカルで新しいバッグを提案します。

左：ショルダーバッグ（グリーン、グレー）、右：セミショルダーバッグ（ウスチャ、グリーン）

希有な技を誇る職人の手による刺しメッシュ仕立て

「kasane」は細く裁断した馬革を手で編みこんで完成させるメッシュバッグ。馬革は軽くしなやかで、経年変化も非常に美しい革です。

コン

メッシュというと見た目にも重厚感がありますが、バッグ自体もずっしり重くなるケースも多いもの。その点、こちらは430gとオールレザーのメッシュとしては非常に軽量です。

バッグの上部10センチほどは細かなメッシュ、本体はそれより太めのメッシュ。そこに継ぎ目はなく、1枚の革を場所によって裁断のピッチを変えることで実現した意匠です。

ウスチャ

景気の良かった時代に投資して作られた、レアな金型があってこそできるデザインで、なおかつ刺しメッシュの腕利き職人は少数。現状出回っているメッシュはほとんどが中国、インド、バングラディッシュ産であることからも分かる通り、国内では限られた工房でしか作れないバッグでもあります。

コン

高い職人技のお陰で、均一に編まれているように見えるのですが、1本1本の馬革には色の濃淡含め個体差があり、それらをどの配置でどの順番で刺していくのか、で完成図が大きく変わります。そのあたりのさじ加減も刺しメッシュ職人の腕の見せ所。

立体感のある美しい表情をもたらすメッシュという技法は、革を無駄をなく使える環境にとって優しい技法ともいえます。

革のしなやかさと、使いやすいサイズ感が魅力

こちらは四角形のマチなしショルダーバッグ。バッグ上部が薄くなっており、肩掛けしたときにおさまりがいいよう計算されたデザインです。

クロ

老舗バッグメーカーならではの配慮で、大きな外ポケットがついている点も魅力。しかも服とジップの金具が干渉しないように、隠しファスナー仕様になっています。

開閉部はマグネット式で、大きく開くため荷物の出し入れがしやすく、内ポケットも3か所と充実。350mlのペットボトル、長財布のほか外出に必要な荷物がすっきり収まります。

馬革のメッシュの質感を生かしたやわらかなフォルム。荷物の重みで自然とマチができて、それなりの荷物がコンパクトに見える、そんなバッグです。

当店限定色グレーを含めた全5色が揃います

メッシュのバッグというと、革の風合いやデザインによっては、ちょっとマダム感が出るというか、落ち着きすぎて見えることもありますよね。

こちらのダブルメッシュは、リズミカルな陰影が若々しい印象で、黒や紺といったダークカラーでも新鮮な表情に見せてくれます。鉄板色のブラック、深みのあるトーンが新鮮なダークネイビー、使い込むほどに味わいが深まるライトブラウン、当店限定として制作頂いたニュアンスあるグレー、翡翠のような柔らかなグリーンの5色のバリエーションです。

グレー

老舗メーカーが、職人技を集結させて完成したバッグ「kasane」。素上げの馬革ならではの洗練された質感と、刺しメッシュ職人の美学が垣間見える仕立て、それらが相まって、いつまでも眺めていたくなるような美しいバッグになりました。革のバッグを、職人の手仕事を愛する皆さんにぜひ手に取って頂きたい逸品です。

なお、リニューアル前の持ち手の短いバッグは在庫限りとなりますが、こちらでご覧いただけます。