バイヤーからのお便り

【先行販売】繊細なレースモチーフとシルバーの輝きが手元を彩る

2025年06月23日更新

こんにちは、バイヤー加藤です。

半袖やノースリーブを着る機会が増えて手元のおしゃれが楽しくなる季節に是非ご紹介したいと願い続けてきたichinose naomiのバングルの新作を、いよいよご紹介できることになりました。

金属なのに、柔らかく優しい雰囲気が漂う4種のバングルは、どれも自然が見せるふとした表情を形にしたichinoseさんらしいデザイン。スタイルストア先行販売となります。

自然の情景とレース模様を組み合わせた唯一無二のモチーフ

まずは4つのバングルを順にご紹介します。それぞれの紹介の冒頭に添えられている詩は、作品に込められた想いが少しでもつかい手に伝われば、とichinoseさんが作られたものです。

yukigegawa(雪解川)

雪解川
春の息吹が、山々を溶かし始める時、 川は静かに目を覚ます。きらきらと輝く雪解水は、大地を潤し、草木は芽吹き、鳥たちは歌い始める。

透かし編みレースをモチーフに、自然なうねりをつけた柔らかいデザインのこちらは、冬から春になって、眠りから目を覚ました川がモチーフとなっていて、きらきらと輝く水が大地を潤すさまが描かれています。

綿の糸で細かく布に刺繍した生地をロウに浸した後、また穴が塞がらないよう、ひとつひとつ穴をあけ直してできた型に金属を流します。できあがってからもまた、細かい穴を削り調節し、糸目を美しく出しています。

細かいレース模様は一般的な量産アクセブランドでは実現できない風合い。熟練のつくり手でも、「半分は失敗してしまう」というほど高い技術を要するのだそうです。

こちらのバングルは透かし模様なので、幅は太いけれど着けると驚くほど軽いのが特徴。半袖はもちろん、冬にニットの上から重ねて着けるのも素敵です。

shiraha(白羽)

白羽
ただ一枚、風に揺れる白羽
どこから来たのか、どこへ行くのか
鳥の夢か、雲の吐息か
風と語らう その羽ばたきは
希望の歌を纏う

空から一枚、羽が落ちてきた際にデザインが浮かんだのだそう。とても神秘的で、幸せな気持ちになったので、ぐるっと腕に巻き付けられたら良いなぁと言う思いで作ったとのことで、どこか軽やかな雰囲気を持っています。

綿の布に羽の刺繍をしてそこから型を取り、その型に金属を流す「ロストワックス」という技法で作られています。

使い続けるにつれてアンティークのような風合いになっていくのも楽しめそうです。

abuku(泡)


生まれた瞬間に 消えゆく運命
それでも懸命に 儚い輝きを放つ

川の中からポコポコ生まれてはすぐ消える泡を、儚いなぁと眺めていた際にできたというのが、こちらのデザイン。川の中からポコポコ生まれては消える泡(あぶく)を、サークル状のレースで表現しています。

刺繍糸を編み込んで作ったレースを型にとって、その型に金属を流す「ロストワックス」という技法で作られています。

「丸がたくさん並んだ、どんなコーディネートにも合う、シンプルで軽く着けやすいバングルが作りたい!」と作り出したモチーフは、どんな装いにも合うのも魅力です。

murasame(村雨)

村雨
ざわめきは 静寂を破り     
村雨の訪れを告ぐ 森閑の刻

ひとしきり激しく降り、やんではまた降る雨をイメージしています。

雨が過ぎ去った後は空も木々も美しく、人々も元気になれます。雨は地に恵を与える大切なもの。そんな想いをこめたのだそうです。

刺繍糸をぐるぐると編み込んで型を取り、その型に金属を流す「ロストワックス」という技法で作られています。できあがった後も、再度細かく糸目を削って、より糸目の陰影が際立ち、素敵な風合いになるように仕上げています。

4種類の中で一番シンプルなデザインなので、バングル初心者にもおすすめです。すっきりシャープな雰囲気なので、ちょっとかっこいいコーディネートに合いそうです。

見た目よりも軽く、多少のサイズ調節が可能

abuku

どのデザインも、着けやすいように工夫されているので、見た目よりも軽く感じられます。また、自分の手首のサイズに合わせて多少の調節が可能なので、ストレスなく着けられます。大ぶりなアクセサリーを試してみたいけど、ゴツすぎるのではないか?とか、重すぎるのではないか?と躊躇している方にもぜひ、おすすめしたいアイテムです。

shiraha

自然の美しさを、刺繍と金属というユニークな組み合わせで表現するichinoseさん。ご本人は、「作っている間はただ楽しく、夢中で作っていたらできていることが多い」とおっしゃるのですが、これだけの繊細なアクセサリーをひとりで作り出すのは、大変な集中力とエネルギーを必要とするはずです。

それでも、つくり手の思いがちゃんとつかい手に届くように、「いつもフラットで良い心持ち、コンデションで、一つ一つ丁寧に作る事が重要だと思ってます。そうすることによって、より作品からポジティブなエネルギーを感じていただけたら幸いです。」と、真摯にものづくりに向き合う彼女を私は尊敬しています。

バングルは決して手の届きやすい価格ではないのですが、丁寧な手仕事のアクセサリーです。一生ものとして長く愛用して頂けたら嬉しいです。

このコラムを書いた人

加藤 紀子

スタイルストア バイヤー

加藤 紀子

ショッピングユニットでバイヤーをしています。衣食住にまつわるすべてのことに興味があります。暮らしを楽しみたいという気持ちを大切にしたいと思っています。