バイヤーからのお便り

過酷な気候と揺らぐ体調にハイテク素材のウェアをおすすめする理由

2025年05月26日更新

こんにちは、バイヤー加藤です。

ちょうど1年前に販売を開始したブランド「Lelill(レリル)」は「道具服」をコンセプトに、機能性・着心地に優れたベーシックウエアを提案するブランド。そのアイテムの多くに「ハイテク」というワードが使われています。

レリルを語るうえで切っても切れない重要な存在の「ハイテク素材」について、デザイナーの児玉さんにお話を伺いました。なぜ今大人女性にハイテク素材が必要なのか、お話を伺って納得することばかりだったので、コラムでご紹介します。

化繊が天然繊維に劣るという考えは「古い」

ハイテクボレロ オレンジ

初めてレリルのデザイナー児玉さんに展示会でお会いした時に印象的だったのが、「化繊が天然繊維より劣っているという考えは、はっきり言って古いです」という一言。

長年、天然繊維の上質素材を扱ってきたつくり手ですが、化繊の機能素材の方が上だと感じていると言います。

アウトドアウェアに使われる素材をあえてレディースウェアに

レリルのアイテムの多くに機能素材が採用されています

児玉さん自身が、アウトドアウェアを愛用する中で、この考えに至りました。例えば、登山用のアンダーウェアは、実はコットンではなく化学繊維が主流ですが、それは、コットンだと吸った汗が乾かず、登山中の過酷な環境では命に関わるから。

ポリエステルの機能素材なら、糸レベルで綿の7倍の放湿性を持ちます。だから、肌側はポリエステルにして汗を乾かす方が快適に過ごせるのです。年々温度や湿度が高くなったり、ホットフラッシュなどの体調の揺らぎで蒸れや汗にまつわる悩みの多い大人女性ですが、レリルのハイテク素材はかいた汗がすぐに乾き、いつまでも肌に張り付かないので、痒みなどの肌トラブルが少ないという声も。

また、耐久性の高さが求められるアウトドア用の素材は、吸水速乾性のほか、抗ピリング、ストレッチ性、ウォッシャブルなどの様々な機能を持つものが多く登場しています。そんな優れた素材をデイリーウェアに使わない手はない!と、児玉さんは機能素材の生地見本をワンシーズンになんと1000部はチェックして、厳選した素材を使用しているそうです。

仕事に、家庭に、と毎日忙しい大人世代は、ウェアのお手入れに時間はかけたくないですよね。耐久性の高いハイテク素材は、お手入れが簡単に済む素材でもあります。レリルのウェアのほとんどがマシンウォッシャブル。しわになりにくいので、洗って干したらすぐに着て出かけられるのも嬉しいポイントです。

ハイテク素材入門おすすめアイテム3選

機能素材の良さを体感するのにおすすめの、レリルの定番ともいえるハイテクニットシリーズ3アイテムをご紹介します。

ハイテクボレロ

グレージュ

レリルの代名詞ともいえるベストセラーが「ハイテクボレロ」。ほぼオールシーズン着られる3way仕様の羽織りアイテムは、素材の機能性に加えて持ち運びしやすい「モバイルウェア」としての良さもあります。

ハイテクサマーボレロ (このカラーは完売しています)

平らにすると四角いシルエットになります。そのため、たたみやすく、驚くほどコンパクトにまとまるのが特徴。冷房対策として持ち歩く際や、旅行のパッキングの際にも便利ですね。

気温が高くなると室内外の寒暖差や日差しの強さで体調にも影響が出ますが、こんな羽織りが1枚あると本当に安心です。

ネイビー

ドライ感のある素材なので、夏にも快適。これから雨が多い季節入りますが、このボレロを着ている時なら、多少の雨なら傘を差さずにいても、すぐに乾いて蒸れも気にならないとレリルのスタッフのお墨付きです。

また、別のスタッフは担々麺のシミをつけてしまった際も、台所洗剤をつけてすぐに洗えば全く汚れが残らなかったのだそうです。汚れが染みこみにくいのもハイテク素材ならではの特徴です。

ハイテクBASICカーデ

ミラノリブという編地で、しっかりとハリがあり袖の立体感がきれいに出ているこちらのVネックカーディガンは、見た目に反して約270gとその軽さが魅力的です。肩が凝らず、持ち運びもらくちん。

トラッドなファッションが好きな方にもおすすめのデザインです。このようなVネックのカーディガンはたくさんありますが、実際に羽織ってみたときのかたちの美しさ、着心地の軽さ、蒸れ知らずの快適さは、他のブランドにはなかなか真似ができないなと唸る逸品です。

ハイテクワイドリブニット

デザインもよく考えられているなあと驚いたのがこちらのリブニット。ぴたっと体に密着するイメージがあり、がっしり体型の私は敬遠するアイテムだったのですが、こちらはつかず離れずの絶妙シルエット。そしてリブの幅が太いので、着やせ効果が抜群です。

リピーター多数で、「リブニットを1枚で着るなんて無理」と思う方にこそおすすめしたい、と児玉さんが熱く推すこちら。

ライトグレー

あえてライトグレーを採用しているのも、汗染みが目立たないハイテク素材だから。ブランドのハイテク素材への自信が現れたアイテムです。

お洗濯して一晩で乾くので、出張や旅行に持って行く方も多いのだそう。きちんと見えるので、お仕事服としても重宝します。

児玉さんは展示会にお邪魔するたびに、軽く1時間近く(!)すべてのアイテムをひとつひとつ丁寧に紹介してくださるのですが、そんなブランド、なかなかありません。長年のキャリアから生まれた豊富な素材知識と洗練されたデザインで「どうしたらもっと快適に過ごせるか」を追求しつづけるレリルの服は、私たちの強い味方になってくれると思います。

このコラムを書いた人

加藤 紀子

スタイルストア バイヤー

加藤 紀子

ショッピングユニットでバイヤーをしています。衣食住にまつわるすべてのことに興味があります。暮らしを楽しみたいという気持ちを大切にしたいと思っています。