買ってよかったもの2022

40代バイヤーが同世代に推したい今年の名品Best3[買ってよかったもの2022 バイヤー柳沼編]

2022年12月07日更新

今年も買ってよかったものをご紹介する季節になりました。今回のテーマは、今年出会った名品3種。バイヤー歴17年、それなりの数の商品を見てきていますが、そんな自分にとって「目から鱗」の使い心地だった商品たちです。長袖インナー、革靴、石鹸の順にご紹介します。

シルクがくまなく肌に沿う心地よさ

最初にご紹介するのは「DRESS HERSELF/カットソー シルクリブ ロングスリーブ」。こちらのインナーで「目から鱗」だったのは、リブの気持ちよさです。特にバスト下からウエストにかけて気持ちがいい〜と感じる。で、気づいたのです。今まで着ていたインナーは、意外と生地と体の間に隙間があったんだな、と。


こちらはくまなく肌に沿う=シルクの効果も存分に堪能できるから、他のインナーと比較しても明らかに「気持ちいい」と感じます。絹の調温・調湿機能のおかげで、日中は着ていることを忘れる自然な心地よさ。だから、いい意味で主張しない下着なのですが、なんというか本能に訴えてくる気持ちよさがあり、引き出しの中にあったら真っ先にこちらに手が伸びる感じなのです。


写真で見ると「ひゃーモデルさんでこんなピタピタなんて、私にはとても無理!」と思う方がおられるかと思いますが(購入前の自分もそうでした)、11号体型までの方なら全然問題ありませんのでご安心を。むしろ11号体型で165cm以上の高身長の方(=フリーサイズのインナーだと小さいor寸足らずに感じる)にこそ、着丈や袖丈がたっぷりある安心感を感じて頂けるはずです。

足指が動く革靴を履くという選択肢

次にご紹介するのは「SHOESbakery/Tストラップレザーシューズ」。これは、革靴なのに「靴の中で足の指が動かせる」という履き心地が目から鱗でした。


私自身、長らくお出かけの際は「きれい目パンプス派」だったこともあり、今思うと、革靴といえば華奢な木型の靴ばかり履いてきたんですよね。だから、ユニセックスの木型を使った足を締め付けない靴の履き心地には感激しました。

40代以降は足に優しい靴にシフトチェンジしましたが、きれいめやモードっぽい服が好きなので、スニーカーかバレエシューズ以外でしっくりくる靴って全然見つからないんですよね(涙)。その点こちらのストラップシューズは、革の良さが際立つ品のいいトラッド系という風貌で、大人の足元に似合う一足。適度にボリュームがあり、デニムやテーパードパンツ、ロングスカートとの相性はぴったりで、意外と幅広いテイストに合う点も魅力です。


ちなみに、安定させようとストラップを締め過ぎ、履き始めは甲に革がめりこんで痛かったので、皆さんはぜひ新品時には靴下を履き、ストラップは緩めにして慣らしてくださいね。

ローファーやレースアップより、少しやわらかな印象のストラップシューズ。足に優しく、質の良い革靴をお探しの方におすすめしたい一足です。革靴好きの男性がするように、丁寧に長く履くつもりで付き合えば、5年以上はきれいに履いて頂けると思います。

「保湿」の概念を覆した石鹸

最後にご紹介するのは「Sphere/ソルトソープ エナ」。私にとって「保湿」の概念を覆したのが、この石鹸との出会いでした。

ソルトソープエナは、汗や涙のような「体液」よりわずかに塩分濃度の濃い泡がつくれる塩石鹸。その塩の浸透圧の作用で、毛穴の汚れを浮き上がらせる、とここまではなんとなく想像がつきますよね。私が目から鱗だったのは、自分の体液が(浸透圧の作用で)毛穴を上ってきてきて外に出る、その過程で自らの水分によって肌を潤すという事実でした。

つくり手の井田さんは、まずご自身が極度の敏感肌。あまりに肌荒れするので、いったいどうやったら肌はきれいになるのか?を突き詰める過程でエステティシャンになったというユニークな経歴の持ち主です。よくエステで、拡大カメラで毛穴の汚れをチェックしたりしますよね?井田さんもエステ勤務時代はチェックする側だったわけですが、どんなにお肌にお金をかけて、マメにエステ通いしている人でも、拡大して見ると必ずなんらかの汚れが残っていたそうです。


そんな井田さんが「肌を本当にきれいにできるのが塩の力!」と開発したのがソルトソープエナ。アトピー体質で肌の乾燥が悩みだった私は、自分の水分で肌を潤すという考え方に惹かれて購入しました。

実際に使ってみると、これが体感したことのない感じで、なんというか、潤うというよりはスベスベになるんですよ。他の石鹸や洗顔フォームを使った後とは、明らかに自分の顔の肌触りが違うんですよね。この理由を井田さんに聞いてみたところ「塩が高配合されている=一般的な石鹸に比べて『石鹸素地』の量が少ないので、肌の水分や油分が奪われにくい状態になるからではないでしょうか?」とのこと。

ちなみに推奨されている泡パック、私は平日は江戸っ子並みの短時間入浴につき、週末気が向いたときにやる程度。もっぱら洗顔石鹸として使っています。なので3,259円(税込)とお安くはないですが、この石鹸めちゃくちゃかたくて持ちが良いんですよね。ALGASQUONなど、ブランド物の化粧品に比べたらお手頃な基礎化粧品を最低限使っている身としては、しっかり落とし毛穴を潤すというエナの「高機能」ぶりに一票投じてバランスをとっている感じでしょうか。スベスベになった肌には、化粧水がぐんぐん入っていくような気がして、お風呂上りに満たされた気持ちになれるのです。

以上、柳沼の買ってよかったもの2022でした。年末のお買い物の参考にして頂けたら嬉しいです。次はバイヤー中井にバトンを渡します。皆さんの「買ってよかった」も、ぜひつかい手の声で教えてくださいね。

このコラムを書いた人

柳沼 周子

スタイルストア バイヤー

柳沼 周子

大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。