みんなの「買ってよかったもの」
【あの人の買ってよかったBest3】40代の変化から見直した衣食住の道具

スタイルストアは2025年に開店から20周年を迎えました。普段はバイヤーのおすすめや愛用品を中心にご紹介していますが、この節目にスタイルストアを長くご愛用頂いているお客さまに、今まで買い物した中でもこれは良かった!と思えるものをお聞きしています。
第9回目にご登場頂くのは、都内在住のあこさん(40代)です。年齢と共に訪れる心身の変化。いい意味で価値観が変わったり、思わぬ体調の変化に戸惑ったり…特に40代中盤以降は、そんなタイミングかもしれません。「私にとっては目から鱗!な商品たちでした」と、衣(ショーツ)、食(千切りピーラー)、住(枕カバー)のBest3を紹介してくださいました。
■ あこさん情報 ■
東京都在住、研究職でフルタイム勤務。ご主人と二人暮らし。店頭での押しの強い接客が苦手、かつデパートや駅ビルのラインナップが「最近の自分に合わないな」と感じるようになって以降、スタイルストアでの買い物頻度が2か月に1回程度と増加傾向。趣味はご夫婦での神社巡りで、伊勢神宮から戻られたばかりのタイミングでのインタビューでした。
【買って良かったNO.1】このセットのお陰で、ピーラーという道具に開眼!
千切りが苦手だった私に、「これならできる」と思わせてくれた
野菜の千切りって、少し気合いが必要ですよね?板状のスライサーを持っているのですが、ボウルの上に渡して使っていると動いてしまうのがプチストレス。そんなときに出会ったのが、ヨシタ手工業さんの「千切りができるピーラー」でした。
千切りスライサーといえば、板状か箱型しか知らなかったので、ピーラーで千切りをするという発想自体がなかったです。使いこなせるかなーと思いつつ、通常のピーラーと千切り用がセットになっていたので、「手持ちのピーラーの買い替えにもなるし」と、軽い気持ちで迎えることにしました。

実際に使ってみると、あっさり千切りができて「ピーラーでこんなに簡単にできるんだ」と素直に驚きました。面倒だし苦手と思っていた千切りを、「ストレスのない手軽な作業」に変えてくれた道具です。
ピーラーで作る「大根サラダ」がヘビロテメニュー
千切りピーラーを使い始めて気づいたのは、「力を入れすぎないほうがうまくいく」ということでした。最初の頃はつい力を入れてしまい、刃が深く入りすぎて作業が止まってしまうことも…。使ううちに、軽く当てて「スッと引く」ほうがストレスなくきれいに削れることが分かりました。

千切りピーラーが一番活躍するのは、大根サラダを作るとき。ピーラーを動かすだけで、ボウルの中に白い細い線がどんどん溜まっていく感じが気持ちよくて。以前のように「よし、やるか」と気合いを入れなくてもよくなり、夕食づくりのハードルがひとつ下がったように感じています。
替え刃で長く付き合える安心感がうれしい
もうひとつ、ヨシタさんのピーラーを選んでよかったと思うのが「替え刃式」であることです。一般的なピーラーって、本体はきれいなままなのに刃の切れ味だけ落ちていきますよね。でも自分で研ぐわけにもいかず、「そろそろ買い替え時かな」と迷いながら使い続けてしまうことが多かったんです。

このピーラーは、刃だけ交換できます。切れ味が戻れば「やっぱり刃が疲れていたんだな」と分かるし、もし変わらなければ元の刃に戻してもいい。刃が交換できる仕様にするためには、つくり手の方にとっても+αの工程がかかっていますよね?でも「外側はまだ使えるのに…」というユーザーの気持ちにも寄り添ってくれる、素晴らしい仕組みだなと感じました。

これを買うまでに長く使っていたピーラーですが、ヨシタさんのピーラーを使い始めてた時に、びっくりするほど切れ味が良くて、あーやっぱり刃はすごく劣化していたんだなと気づきました。今は皮むきピーラーも、千切りピーラーも、気持ちよくヨシタさんのものを使っています。
【買って良かったNO.2】肌の摩擦が気になるお年頃に、絹の枕カバー
肌への摩擦が気になって、シルクピローカバーを選択
もともと私は、枕を使わずにバスタオルを畳んで高さを調整する派でした。でも歳を重ねるうちに首のしわが気になってきたんです……それで「ちゃんとした枕を使おう!」とスタイルストアでノルディックスリープの枕を購入したことが、転機になりました。

「せっかくなら、枕カバーもちゃんと選びたい」と思って探していたときに見つけたのが、このシルクのピローカバーです。寝ているあいだ、横向きになったり寝返りを打ったりするたびに、頬が枕に擦れる。だったら、摩擦の少ない素材がいいのではと思い、シルクにしてみることにしました。
枕カバーって、片面だけでも問題なかったんですね
私は横向きで寝ることが多く、気づくとうつ伏せになっていることも。そのたびに、頬がシルクの上を静かに滑っていく感覚があります。コットンとはまったく違う、なめらかな触り心地。以前は朝起きるとたまに頬に寝具の跡がついている(←意外と取れなくて焦る…)こともあったのですが、シルクに変えてからは顔に跡がつかなくなりました。

構造も少し変わっていて、片面だけを覆うタイプ。後ろを紐で結ぶ仕様で、最初「こんなピローカバーもあるんだ」と意外でした。でも、枕の大きさに合わせて調整しやすいし、使ってみると全く気になりません。口コミでは「ずれやすい」という声もあるようですが、私は一度もずれて困ったことはなく、朝までちゃんと顔の下にいてくれています。
歳を重ねたからこそわかる、「日々の積み重ね」の大切さ
片面タイプなので、畳むと大きめのハンカチくらいのサイズになります。かばんやスーツケースのすき間にも入れやすいので、帰省や旅行のときにも「シルクを持っていける安心感」は嬉しいですね。慣れた寝心地をそのまま持ち運べるのは、思っていた以上に心強いもの。

若い頃はそこまで気にしなかった「摩擦」対策の一つが、私にとってはカバーをシルクにすることでした。毎日7時間、頬を預ける場所ですし、こういうちょっとしたケアがのちのち大きな差になることが実感できるようになりました。今の自分には大切な投資だったと思いますし、歳を重ねたらもっとその価値が自分に返ってくるのではないかなと感じています。
【買って良かったNO.3】こんなショーツがあったなんて!!
今まで快適だったショーツで、皮膚が痒くなるように…
インナーはずっとユニクロが定番で、特にシェイプ系ショーツを愛用していました。でもここ数年で、今まで快適に穿いていたショーツやヒートテックの横の縫い目や、洗濯タグが当たったりするとかゆみが出るようになったんです。
朝着替えながら「今日もここ、痒くなるのかな」と思っている自分に気づいて、さすがにこれは何とかしなくては、と思いました。皮膚のやわらかい箇所が痒くなるので、掻いてしまうと、傷になっているたりして、入浴時に自分で見てギョッとすることも…インナーのストレスは自分が思っている以上に大きかったんだと思います。

そんなときに見つけたのが、丸福ガーゼさんのショーツ。ユニクロ慣れしていた自分にとっては、1枚2,420円という価格に「結構な高級品だな」と感じましたが、口コミ評価の高さと、バイヤーさんの推し具合を見て、「一度試してみるか」と購入を決意しました。
まったく「ストレスがないショーツ」であることにびっくり
初めてこのショーツを穿いた日は驚きました。腰回りも、鼠径部も、タグも、どこも縫い目が当たっている感じがせず、ノンストレスなはき心地とはこういうことかと実感。タグが当たるのが嫌で毎回切っていた身としては、タグが外側についていたのも、とても嬉しいポイントでした。

洗濯して干すときは、毎回ちょっと笑ってしまいます。物干し竿にぶら下がる姿が、「旦那の下着かな?」と思うくらい大きくて(笑)。最初は「私が伸ばしちゃった?」と本気で心配したほど。でもこれは、たっぷりの生地で体を包み込むように作ってあるからなんですよね。伸縮する生地を小さく作って伸ばして履くのではなく、もともと大きいものが体に沿うから、締め付け感がないのだと納得しました。
年齢による変化に応じたモノ選びの大切さ
年齢を重ねると、肌が敏感になるということを40代後半に差し掛かって実感するようになりました。若い頃は全然平気だったのに……と思いますが、肌の水分量が減ったり、女性の場合はホルモンの変化による影響が肌に出たりするんですよね。
丸福ガーゼのショーツにしてから、「今日も痒くなるかな?」という不安やストレスがなくなりました。スタイルストアさんで出会えたから、「肌質の変化に応じたモノ選び」でそのストレス解消することができましたが、自力でこういうショーツを探し出すのは難しかったと思います。

ユニクロに比べると、確かに値段は高いと思います。それでも、「取り扱いがなくなったら困る」と感じるくらい、今の私にはしっくりきている存在です。すぐに全部を入れ替えるのは難しいですが、下着は24時間着用するものですからね。少しずつ買い足して、これからの「私の定番」に育てていきたい一品です。
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以上、東京都在住あこさんの「歴代買ってよかったものBest3」でした。
あこさんとのお話に「肌質の変化と摩擦」という、自分にとっても興味深いテーマがありましたので、インタビュー後に少し調べてみました。
まず「肌質の変化」については主に加齢により肌の水分量が減る=乾燥ですね。加えて、40代後半から女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減るのだそうです。エストロゲンに皮膚の保湿成分(コラーゲンやヒアルロン酸)や皮脂の分泌を保つ働きがあるので、それが減ることで皮膚のバリア機能が弱まり、今までは大丈夫だった生地や縫い目が刺激になる、というメカニズムでした。
あこさんは、枕カバーをシルクにする、ショーツをシェイプ機能のある化繊のものから丸福ガーゼに変える、といった「肌に触れる素材や仕様を見直す」ことで、乾燥や摩擦による刺激対策ができている、と言えますね。
モノ選び一つで、劇的にストレスが減ったり、家事が助けられたり、人の暮らしが大きく前向きに変化することってあるんですよね。スタイルストアが皆さんにもたらしたいのは、こういう瞬間だと再確認しながらあこさんの話を嬉しく聞きました。
■お客さまに聞く「歴代の買って良かったBest3」
・第3回 東京都在住 クローバーさん編 着替えに口腔ケア、私の習慣を変えた名品
・第4回 ロンドン/東京在住 aya2さん編 保湿力が違う!私の歴代NO.1はバーム
・第5回 東京都在住 あゆさん編 これでディズニーに行けるか?が靴選びの基準
・第6回 滋賀県在住さちこさん編 手の小さい私にとって、史上最高の長財布
・第7回 大阪府在住まりさん編 40代後半、眠りと髪の悩みを解決したモノ
・第8回 北海道在住真紀さん編 お尻はいつも冷たい…私がキャメルで眠る理由

大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。