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眠りの質が上がると人生の質が上がる~河田フェザーの羽毛布団~

2022年10月18日更新

バイヤーの柳沼です。皆さま最近よく眠れていますか?私は20代のころ、長く不眠に悩んだ経験があります。あの、うまく眠れなかった時の記憶があるので、それに比べると、今は「よく眠れている」と確信をもって実感できるんですよね。

眠りの質が改善した理由で、最も大きいのは「寝具の見直し」です。毛布に始まり、シーツやケット、手持ちの寝具を一つ一つ天然繊維のものに買い替えていくと、私の場合は劇的に睡眠の質が改善しました。

そんな寝具改革の中で、最後まで手が出なかったのが「羽毛布団」。今日は河田フェザーさんと一緒に作った、当店オリジナルの羽毛布団のお話です。

河田フェザーの羽毛は何が違うのか?

市場にある羽毛布団の値段は激しくピンキリで、判断しようにも羽毛の良し悪しが自分では分かりません。また、基本的に消費者が見ることのない「中の詰め物」なので、粗悪品(中古羽毛や損傷羽毛が混ぜられていたり、羽毛が洗浄不足だったり)が横行するという噂も耳にします。

我々も良し悪しを計りかねる……ということは、羽毛のプロフェッショナルに聞いてみよう。そんな素朴なきっかけから、日本で唯一の羽毛素材メーカー「河田フェザー」と当店オリジナルの羽毛布団をつくることになりました。

河田フェザーの素晴らしいところは
1、社長さんを筆頭に羽毛の目利き集団である
2、羽毛の洗浄技術がズバ抜けている
3、超軟水の湧き水+乾燥に適した「土地の利」をいかしたものづくりをしている
の3点に集約されます。

要は、そもそも質のいい原料を仕入れることができ、その質を最大限引き出す加工ができる、それも歴史と技術に加え、水質や地形の恩恵も活用されているから、同業他社が真似できないレベルの仕事ができている、というわけなんですね。

ノースフェイスを初め、著名ブランドが河田フェザーを採用するのも、わざわざ「河田フェザー採用」と謳うのもそのためです。

羽毛の質がいいと、実際の睡眠にはどう影響するのか?

河田フェザーの羽毛の質の良さを語るのに、欠かせないのが洗浄技術。羽毛って、お米を研ぐようなイメージで、何度も何度も洗って不純物を取り除きます。

この時に、洗浄技術のノウハウに加えて、大事なのが「水質」。日本の水は軟水と言われ、水道水が硬度60ですが、超軟水と言われる「いろはす」で硬度30、「パナジウムウォーター」で硬度19という中、河田フェザーの水は硬度3(!)。ずば抜けた軟水です。

その水で洗うからこそ、この写真を見てください。

左 洗浄前の原料(赤丸が不純物)→右 洗浄後、羽毛が開き、隅々まできれいに

汚れが取れて、羽毛が開いています(左の洗浄前の写真では、羽毛が開いていないので、枝が折れているように見えますよね)。

羽毛布団を使う一番のメリットは、羽毛が「調湿」してくれること。睡眠中に身体があたたまってくると、その湿気(=汗)を感じて、羽毛が閉じ始めます。羽毛が閉じることで、布団の中に空気の隙間ができ、そこから体温と湿気を放出。放湿が済んだら、また羽毛が開いて身体をあたため始める、そんなことが就寝中繰り返されているんですね。

もう私のイメージでは、はーい柳沼さんちょっと汗ばんできましたよーそろそろ羽毛を閉じてくださーい、あ、もう湿気飛びましたねー羽根開きまーす、と、そんな感じで夜通し働く妖精のいる布団という感じ。

で、ミクロン単位で羽毛が徹底的に洗浄されていることで、河田さんの羽毛布団は、羽毛の閉じ開き=調湿の精度が高いのです。つまりベストな睡眠に必要な寝具内環境を羽毛の力で作ってくれるというわけ。

だからこそ、ひとたび布団にもぐったら、朝までスコンと寝る。不眠だった時期にあれほど憧れた「おやすみ3秒」と「朝まで熟睡」が叶ってるのだと思います。

ちなみに当店オリジナルの羽毛布団はシングルで46,085円、ダブルで61,922円(共に税込、2024年1月現在)ですが、アパレルブランドが出している河田フェザーのダウンジャケットって4-6万するんですね。ジャケットの何倍もの量の羽毛が使われた布団で、なおかつ10-3月の半年間使えて、1日8時間使うわけですから、むしろ布団の羽毛にお金をかけるのはハイパフォーマンスだなと思いました。

人生の3分の1は「眠り」。寝る時間が楽しみだったり、よく眠れている実感があるというのは、もうそれだけで人生の質があがったようなもんですよね。

というわけで、本当に素晴らしいつくり手と一緒に作れた当店オリジナルの羽毛布団。ご注文を頂いてから最終加工をする関係で、お届けまで2週間ほどお時間を頂きますが、眠りの質を上げたいという方には、待つ価値のある羽毛布団だと自信をもっておすすめできます。

このコラムを書いた人

柳沼 周子

スタイルストア バイヤー

柳沼 周子

大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。