みんなの愛用品
愛用4か月、綿毛布の良さ実感レポート
こんにちは、バイヤーの中井です。
これまでいろいろな素材の毛布を使い比べてきましたが、ここ数か月はもっぱら「LOOM&SPOOL」のコットンニューマイヤー毛布を愛用しています。使い続けてみて改めて実感したのは、
・綿素材だけどあったかい
・見た目はボリュームがあるのに、軽くて体が疲れない
・実は毛足が短い面が気持ちいいことに気づいて、敷いてみても至福だった
という3つのポイントでした。
綿素材だけどあったかい理由
綿はさっぱりとした肌触りで、一般的には春夏を快適に過ごせる素材という印象が強いかもしれません。でも、この毛布の場合は、綿素材を編んで作られているので、ニットのように糸と糸の間に空気をたっぷりと含んでくれる分、実際は真冬でもあったかく過ごせています。
さらに、両面が起毛して、毛足が長めなので、その分空気がたまる量も増えて、それもあったかさに繋がっています。
一番最初にこの毛布と出会った時は、ウールやシルクの毛布と比べるとあったかさの面ではどうなんだろう、心もとないのだろうか?と懸念していたのですが、使いはじめてすぐその心配はいらなかったことに気が付きました。
ふっくらボリュームがあるのに、軽い理由
この毛布は、見た目はボリュームがありますが、とても軽くて寝返りの邪魔にならないのもいいなと感じています。
毛布の作り方の多くは、一般的に
「糸を織って作られるもの(=織り毛布)」
「糸を編んで作られるもの(=マイヤー毛布やニューマイヤー毛布)」
「生地にパイルを植え付けて作られるもの(タフト毛布)」
に分けられています。
その中でも織り毛布が作られることが多いのですが、LOOM&SPOOLの毛布の場合は編んで作られています。その理由は、手間はかかるけれど、織っているものと比べると糸と糸の間に間隔ができる分、糸の使用量や糸密度が少なくなって、ニットのように軽くてやわらかいものができるから。こういったところから、つくり手の廣瀬さんの「快適に眠って欲しい」という心意気を感じます。
こんなにボリュームがある毛布を織って作ろうとすると、ぎゅっと目が詰まる分、糸をたくさん使ってとても重くなったり固くなったりしてしまうもの。でも、編んで作ることで、ふかふかボリュームがありながらも軽く仕上がるんですね。
また、軽く仕上がっている理由がもうひとつあります。
編んで作る起毛毛布は、マイヤー毛布と呼ばれる2枚合わせのものが多いのですが、2枚合わせだと重いのが欠点。
そんな中、こちらはニューマイヤー毛布と呼ばれる、両面起毛の1枚生地で作られています。1枚生地だと、ボリューム感と軽さの両方を叶えてくれるのが大きなメリット。
ちなみに、ニューマイヤー毛布はアクリルなどの化繊素材のものは結構出回っていますが、綿毛布、しかも国産となるとぐっと選択肢が限られてしまうので、貴重だなと思います。
過去にボリューム感がある毛布を使っていた時、ずっしりとしていて寝苦しくなってしまうことがありました。でも、この毛布は軽くて、寝返りもうちやすく、快適に眠れています。あと、外に干したり移動させるにも、負担になりにくい重さですよ。
敷いて気付いた、毛足が短い面の気持ち良さ
毛足が長い面が見た目にもあったかそうなので、そちらを肌に触れるようにするのが一般的なのですが、ある時に毛足が短い面の上に寝転んでみたら、その気持ち良さとあったかさに思わず声が漏れ出ました。
毛足が短い面の方があったかくて気持ちよく感じるのはどうしてだろう?その理由をつくり手の廣瀬さんに伺ったところ、ニューマイヤー毛布の性質上、毛足短い面の方が毛の量が多いので、その分体に接する毛量も増えてあったかく感じやすいのだそう。また毛足が揃っている分、触れた時にさらさら感を実感しやすいようです。
敷くと体の重みで毛が寝て摩耗してしまうので、メーカーさんとしては敷くよりも掛ける方を推奨されているとのこと。ですが、敷くと肌に密着する面積が増えるからなのか、思わず手足や顔をすりすりとしてしまうほどの心地良さなのです!
この毛布の気持ち良さを一番体感するには、まずはぜひ敷いて寝転んでいただきたいなと思います(私も「たまには敷いてもいいよね・・・」と思いながら敷いたり掛けたりしています)。
ちなみに「毛布」というと、どうしても冬に活躍するというイメージがあるかもしれません。でもこちらは綿素材なので3シーズン重宝できて、春先まで長く使えるのがいいところ。価格を見ると少し高めに感じるかもしれませんが、長い目で見ると本当にお値打ちな商品だと思います。ぜひこの機会に、この毛布の軽さと気持ち良さを体感してみてください。
いつもの暮らしがちょっと心地良くなるようなものやこと、つくり手の思いやものづくりのストーリー、その地域ならではの話をお伝えしたいなと日々考えています。