みんなの愛用品

あっと驚く切れ味、美しい断面

2019年08月09日更新

つかい手の方から「切れ味が驚くほど良い」という声をいただいている「morinoki」のパン切りナイフ

みなさまほぼ星満点の評価をされているこちらの包丁ですが、ホットサンドのカリカリと硬くなったパンの耳から、サンドイッチで使うやわらかいパンや具材、果ては皮が薄い春巻まで、前後に動かすだけでススーっと切ることができます。その切れ味は、思わず「おおー」と感嘆の声を上げてしまうほど。

普通の包丁とは全然違うこの切れ味を、ぜひみなさまにもお伝えしたい!お伝えするにはやっぱり動画だ。ということで、動画を撮ってみました。

比べてわかる、この切れ味と断面

まずご覧いただきたいのは、普通の包丁で切った時のホットサンド。

本来はちゃんと切れる包丁なのですが、パンを切るとなると話は別。かなりギコギコと力を入れて動かさねば切れませんでした(切れなさ過ぎて、途中で笑ってしまうくらいでした。お恥ずかしい。)。

一方、morinokiパン切りナイフで切ってみると・・・。

包丁の刃先が入った後、前後に動かすだけで「ストン!」と切れたことがわかります。力を入れずとも切れるこの感じが、本当に気持ち良い。

ちなみに断面も全然違います。

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どれだけギコギコしたか、察していただけると思います・・・。

包丁で切った方は、こんな風に断面がギザギザで台無し。残念。せっかくおいしくできたのに!パンを切るのに適していない包丁で切ると、変な力が加わって、押しつぶしながら切ることになるんですよね。

こちらはmorinokiで切った後。断面がシャープで、パンも具材もつぶれずにきれいに切れています。

具材たっぷりのサンドイッチもこの通り!

余談ですが、「パン切り包丁で春巻を切っている」というスタッフがいたので試してみました。

最初聞いた時は「えぇっ、斬新!」と思ったのですが、揚げたてをそのまま切らずに食べると口の中が火傷しそうになるので、必ず切っているのだとか。

いざ切ってみたら、薄くて繊細な皮の春巻にもすっと刃先が入って、後は手前に引くだけでスパッと切れました。

薄い皮でも形がくずれず断面がきれい。力を入れずに切れていることがわかります。春巻を食べる機会はあんまりないのですが、次回から作ったら必ずパン切り包丁で切ることにします。

スムーズかつ美しく切れる理由

どうしてスムーズかつ美しく切れるのか、その理由は大きく2つあります。

ひとつは「刃先の形」。刃のギザギザを見てみると、先端はギザギザの間隔が鋭く、持ち手に近づくにつれてゆるやかになっていることがわかります。

この先端の鋭いギザギザは、パンの耳などの硬いところに食い込みやすい仕様。

普通の包丁だと刃がフラットなので、動かしても表面ですべってしまって入っていかないのですが(最初の動画のように)、このパン切り包丁の場合はしっかりと刃が食い込みます。

続きまして、真ん中あたりの刃のギザギザがゆるやかな部分。ここはパン中央のやわらかいところに当たる箇所なのですが、「力を適度に逃がすことができる」のが重要なのだそう。

ここのギザギザが鋭すぎると、前後に動かした時に力がかかりすぎてひっかかり、余計な力がかかってパンを引っ張ってしまい、それがパン屑が出る原因に繋がっているのだとか。

この絶妙なゆるやかさと先端の鋭さのバランスが、つかい手のみなさまが仰っていた「切りやすさ」に繋がっているのですね。

そしてスムーズに美しく切れるもうひとつの理由は、切れ味を職人が厳しくチェックしているから。

morinokiを作っている志津刃物は、会社名の通り刃物専門のメーカー。ベテラン職人が全部の刃を1本ずつ検品して切れ味を確かめ、厳しい検査基準に合格したものだけを出荷されています。

実は意外と世の中のメーカーは、最終的な切れ味チェックをしないまま出荷している場合もあるのだそうです。その点、しっかりクオリティチェックがされているmorinokiのナイフならその切れ味の良さはお墨付きです。

最初の一本に、嬉しいお手頃価格

基本的に、パン切り包丁はどんなものでも研ぎ直しができない刃物です。研いでしまうと、刃の波の部分の形が崩れてしまい、切れにくくなるのだそう。

そうなると、なかなか手を出しにくいアイテムに思えてしまいます。が、morinokiの場合はできるだけ気軽にご家庭で使ってもらえるようにと、お手頃な価格に設定されています。

これは、刃はきちんとしたクオリティーを保ち、持ち手は木(かつシンプルな形)にして初期の型代がかからないようにするなどの工夫によって成り立っています。

ちなみに、研げないとなると気になるのが、「どのくらい切れ味が持続するのか」ですよね。

志津刃物さんに目安を伺ったところ、毎日1回、カッティングボードの上で切る分には、6年以上は切れ味が持続しているとのこと(ブランド立ち上げてから現在までの使用感です)。

切れ味をできるだけ持続させるには、固い素材(お皿など)の上で切らないこと。硬い素材と接触するほど刃が摩耗していくので、木のカッティングボードの上で切るのがおすすめです。

特にこのパン切り包丁をおすすめしたいのは、ホットパンをご愛用の方々。もしパン切り包丁はまだ持っていないという方、入門の1本としておすすめなので、ぜひこの使い心地の良さを試していただきたいです。きっと、「おーっ」と感激して、つい無駄にいろいろ切ってしまうと思います。

このコラムを書いた人

中井 明香

スタイルストア バイヤー

中井 明香

いつもの暮らしがちょっと心地良くなるようなものやこと、つくり手の思いやものづくりのストーリー、その地域ならではの話をお伝えしたいなと日々考えています。