みんなの愛用品
ラプアンのケットは、ファクトリーブランドのお買い得品だった
ラプアンカンクリとは「ラプアの織り手たち」という意味だそうです。ラプアン愛用歴は10年以上になろうというのに、昨年まで知りませんでした。
私はファクトリーブランドの製品が好きです。その道の専門家が、自社の名を冠して、自社の工房で作る製品。しかも、卸問屋さんなどの中間業者を介さずにつかい手に届くものであれば、これほどコストパフォーマンスに優れた製品はないだろうと思うから。
ラプアンカンクリという名前は、ファクトリーブランドであることを表すものだったんですね(ラプアンは1917年創業、現在4代目がその歴史と技術を受け継ぐテキスタイル工房)。
マルチユースタオルという名のリネンの布
バスタオル並みに洗いやすい寝具です
ラプアンの製品で何がおすすめ?と聞かれたら、私は真っ先に「マルチユースタオル」をおすすめします。
そもそもこの商品、なぜ「マルチユースタオル」という名前か?というと、本国ではその名の通り様々な用途に使われる布だから。
・タオルケットのような寝具として
・ソファカバーとして
・ピクニック時の敷物
・泳ぎに行くときのバスタオルとして
・テーブルクロスとして
・ひざ掛け、大判ストールとして
上質なリネンクロスで、肌触りが良く、洗濯に強い、使い込むほど気持ちのいい質感になる、毛玉や毛羽立ちが少ない(=ほこりが出にくい)。ということで、ハウスダストアレルギー持ちの私は、マルチユースタオルを夏のケットとして愛用しています。
同じくアレルギー持ちの方に支持される寝具「パシーマキルトケット」も愛用しており、パシーマは夏も冬も快適に眠れる、日本一最高な寝具だと思っています。が、見た目がなんというか、まあ素朴です。
寝室でパッと目に飛び込む「寝具」は面積も広いことから、部屋の印象を左右しますよね。
それで、パシーマを敷き、ラプアン(マルチユース)を掛ける、と使い分けることで、見た目も寝心地も大好きなベッドになりました。自分が心から「気持ちいい」と思うベッドに横になる瞬間は、今でも毎晩幸せだなーと思います。
そして一番の魅力は洗濯しやすいこと。シングルサイズより小さめのマルチユースタオル。肉薄なのでかさばらず、このために洗濯機を一回余分に回す必要がありません。晴れた日なら30分で乾きます。単に「洗える」だけでなく、洗濯しやすい寝具というのは貴重です。
使われているリネンのランクが違います
技術の証、耳にもご注目を
ちなみに色遣いがオシャレなので、ラプアンをデザインで選ぶ方も多いと思いますが、ファクトリーブランドならではの「お値段以上の価値」があることもお伝えしたいと思います。
以前ラプアンのケットを購入されたお客さまが、「こんなにシワの美しい寝具は初めて」というコメントを下さったことがありました。素敵な感想ですよね。これはラプアンのリネンの質の良さによるものです。
ラプアンのリネン製品は、マスターズオブリネンの称号を受けています。これは高品質なヨーロッパリネンの製品に与えられるもので、糸の繊維の規則正しさ、生地の強度、色の耐久性などこまかな審査基準をクリアした証。
リネンには長繊維(上の方の長く細かい繊維)と短繊維(根元の方の)があって、ラプアンの製品には前者が使われています。これはレース製品とかダマスク織などに使われる高級素材。
さらに、織り方にもファクトリーならではの技術があって、見て頂きたいのは耳(ケットの端)の部分。ここが丈夫でほつれないように織られているから、一気に織ることができて、端を始末する「後処理」が不要なんですね。技術あってこそ、お手頃価格が実現している好例です。
私は、見た目のオシャレさと価格が手頃だったのでマルチユースタオルを購入したのですが、実際に使ってみてとてもよい製品でした。あとからラプアンのことを調べて、ははーん、やっぱりいい製品にはそれなりのバックグラウンドがあるものだと実感した、という順番でした。
今ラプアンを愛用している方にも、これからラプアンを買おうかなという方にも。デザインの陰に隠れがちな、ラプアンのもの作りについてお伝えできたら、と思ってこのコラムを書きました。
タオルケットとも肌がけとも違う、上質なリネンの気持ち良さ。洗濯のしやすさや耐久性も、ラプアンは群を抜いていると思います。それを支えるのは、ラプアンの素材へのこだわりと、織りの技術の高さでした。
見た目ヨシ、くるまってヨシのマルチユースタオル。暑がりさん、ハウスダストに気を使われている方、頻繁に洗濯したい方には特におすすめです。
サイズは、「95×180cm」のマルチユースタオルの他にも、「150×200cm」「150×260cm」の計3サイズをご用意しています。
150×200cmは肌掛けとしてはもちろん、3シーターのソファにも使いやすいサイズ。
150×260cmは、シングルベッドに掛けると、両サイド・頭や足元にも生地が落ちるくらいのたっぷりサイズ。シーツとして敷いて使いたいという方にもおすすめです。セミダブル(120×195cm)のベッドにも敷くことができます。(マットレスの厚みによって側面をカバーできないこともあるので、敷いて使う場合はサイズをご確認の上ご検討くださいね。)
大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。