バイヤーからのお便り
力強い線を身にまとう
新ブランドのお取り扱いが始まりました。
刺繍作家の長野訓子さんが手がけるアクセサリーブランドga.la(ガラ)は、作家性の強い刺繍モチーフが特徴です。
生命のあるものがアクセサリーに
今回お取り扱いをするのは、イヤリングとネックレスの2種類。(各商品の詳細は商品ページをご覧ください)
tsubutsubu(ツブツブ)と名付けられたこのシリーズは、水中の泡をまとったサンゴがモチーフです。
草花や海の生物がモチーフとなること自体は、そんなに珍しくはないんですが、私がいいなと思うのは、そのモチーフが大人っぽいというところ。ただそういうモチーフのアクセサリーによく見るかわいらしさは無く、凛とした線の強さを感じるんです。
それは、デザイナーが版画作家からキャリアをスタートさせている事が理由かもしれません。「線が好きで版画の制作を始めた」というデザイナーの長野さん。
版画で表現していた線の力強さを、今は人の体の上でいかに表現するかを考えているんだといいます。
作家性とコストパフォーマンス
作家もののアクセサリーは、値段を確認するのが怖くなるようなものが多く、なかなか手が出ないもの。
なので、イヤリングで4300円、ネックレスで6300円という値段を見てかなり驚きました。
でもそれは、このブランドの背景を聞いて納得。ga.laのアクセサリーは、大阪の吹田市にある刺繍工場で作られているんですが、ここは長野さんのご実家なんだそう。作家ものと、コストパフォーマンスがいいというファクリーブランドの良いとこ取りをしているんです。
本来、刺繍モチーフのアクセサリーを作るとなると、デザイナーはデザイン画を工場側に渡して、刺繍用のデータを作ってもらいます。ただ、この時にデザイナーの思い通りの色や形が再現できないという、いわばセンスの差異が生まれてしまうんです。でもこのブランドの場合は、刺繍作家の長野さんが自らデザインし、データを作成して、形にするところまでを行なっています。
制作の面でもこの恵まれた環境はフルに生かされているんですね。
上から錆菁滋、孔雀青、生成り、梅鼠と名付けられた色は、シックで高貴な雰囲気。どれも一言ではいい現すことのできない絶妙な色合いです。日本人の肌に自然と馴染む色合いなのでモチーフが個性的なのに付けこなせるんですね。
シンプルな格好にこそ、映えるアクセサリーだと思うので、特別な日はもちろんですが、ぜひ普段使いで身につけてください。
ショッピングユニットでバイヤーをしています。
スタイルストアの商品によって、どこかで誰かがちょっとだけ幸せになればいいなと思ってバイイングをしています。それだけが私の大きなこだわりです。