バイヤーからのお便り
美人に見える吊裏毛のパーカー
こんにちは、柳沼です。
シャツ一枚ではちょっと肌寒い、
東京でもそんな日が多くなってきました。
秋から冬へ。
シャツからニットへ。
その変わり目にあると嬉しい服の
一つが「パーカー」ではないでしょうか。
今日ご紹介するのは、シルエットの
きれいな国産の服に定評のある
シレーヌマーメイドのもの。
比較的ゆったりしたサイズ感の服を
ご紹介することが多い当店にしては
珍しく、これはタイトで女性らしい
ラインが出る一着です。
時間をかけてゆっくり編む、贅沢な生地
糸に負担をかけないのがポイント
商品名は「吊裏毛のパーカー」。
「吊裏毛(つりうらけ)」とは、
聞きなれない言葉かもしれません。
これは、パーカーの生地の製法
からきており、「裏毛」とはスウェット
生地のことで、その生地を
「吊り編み機」という機械で編む
ことに由来しています。
吊り編み機自体が、昔ながらの
古い機械で、国内にある台数も
限られていることから、稀少価値が
高い製法とされています。
機械とはいえ、吊り編み機には
職人の熟練した技術が必要。
低速織機で、時間をかけて生地を
作るため、生産効率もよくない
ということで、今では吊り編み機を
使う工場は、ほぼなくなったそうです。
じゃあ、なんでそんな生産効率の悪い
「手がかかる」「時間がかかる」生地を
敢えて使うのか?という話になります。
それは、「吊裏毛」でないと実現しない
独特の風合いがあるから、なんですね。
吊裏毛でしか味わえないコシとやわらかさ
着て、洗ってを繰り返し、真価に気付く
一般的にパーカーやトレーナー
といったスエット生地というと、
洗濯を重ねると、だんだん生地が
ごわっとしてきたり、全体的に縮んで
二の腕から胸にかけて窮屈な感じに
なってきたりします。
それに対し、糸に負担をかけずに編む
「吊裏毛」には、ざっくりとした風合いと
独特のコシ・やわらかさがあり、
その感触は洗濯を重ねても持続します。
当店でご購入頂いたお客さまからも
「ドライモードで洗濯しましたが、
ふっくらした風合いがそのままで
感激しました」
「これはよい買物をしました。洗濯を
繰り返してもへたらず、変わらず」
との声が届いており、実際に着て
洗ってを繰り返す中で、しみじみ実感
できる良さが、吊裏毛にはあるようです。
ウエストラインが出るタイトなシルエット
すっきり着られると好評です
この贅沢な生地ならではの魅力、
個人的には「シルエットの美しさ」
を大いに評価したいところ。
ほどよく肉厚な生地で、タイトでも
安心感のある着心地ですし(笑)、
フードのきれいな立ち上がりは秀逸。
これが鎖骨をセクシーな感じに
見せてくれるんですね。
だから少年っぽい感じではなく、
あくまで女っぽく、キレイめに
着こなせるパーカーなのです。
この時期になると毎年活躍する
アイテムだからこそ、長く気持ちよく
着続けられるつくりにこだわった、
そんな一着です。
sirenemermaid/吊裏毛のパーカー
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大手小売業で服飾雑貨のバイイング、新規ブランド開発を行う。その後活動の場をインターネットに移し、2006年にスタイルストアへ参加。 得意ジャンルは服飾雑貨、最近は地方の名品発掘がおもしろくて仕方がない。モノの背景を知ってこそ見える、真のお買い得品をセレクトする、これが信念です。