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お中元のマナーを知って正しくすてきな贈り物を

2017年07月02日更新

お中元の起源とは

日本の夏の習慣

夏はお中元の季節。お仕事関係でお世話になった方々や、ご親戚ご近所、お友達といろいろな方へのお中元を選び始めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、お中元の起源や、日本各地による時期の違い、おすすめのアイテムなどをご紹介していきます。

古代中国の「三元」から

お中元の正しいマナーを知るためには、そもそもの起源を知ることも大切です。古代中国には、「三元」という身を清め神に供物をささげる日がありました。1月15日が「上元」、7月15日が「中元」、10月15日が「下元」と定められていたのです。

盂蘭盆会(うらぼんえ)と一体に

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当時の中国で盛んだった道教では、「中元」は神を祝うために火を焚き、死者の赦罪を願う日でした。仏教では祖先の霊を供養する盂蘭盆会(うらぼんえ)の期間中です。日本ではこの二つが一体化してお盆となり、お世話になった方へお礼の贈り物をするお中元として定着しました。

お返しは必要ないけれど

お中元は日頃の感謝を込めたお礼

そもそもお中元とは、日ごろお世話になっている方へ感謝の気持ちを込めてお礼をするもの。本来なら、品物を持って直接お伺いするのが正式とされています。ただし、遠方にお住まいの方やお忙しい方にはデパートやインターネットから直接お送りするスタイルも増えてきています。

お店から配送する場合は事前にお知らせを

特に生鮮食料品や冷凍保存が必要なものなどは、贈る相手の方のご都合も考えて、事前に挨拶状を出してお知らせする心づかいが大切です。挨拶状には、時候の挨拶や贈る相手の方への感謝の言葉をまず書くことがポイントです。

お礼状をしたためる

お礼として贈られるお中元には、お返しをするのではなくお礼状をお送りするとスマートです。電話やメールで簡単にすましてしまうよりは、はがきや封書に手書きしたお礼状がおすすめです。こちらも季節のあいさつやお相手のご家族の健康を願う文言を入れるとよいですね。

お中元を贈る時期

地域によって時期が違う

お中元を贈る時期は、地域によってそれぞれ違いがあります。たとえば、北海道では旧盆の7月15日から8月15日までの一か月間。ただし、最近ではほかの地域から早めにお中元が届くことがあるため、北海道でも少しずつ早めに贈る方が増えてきているそうです。

東日本では7月初旬から

関東地方や東北地方では、7月1日から15日の約2週間までにお中元を贈ります。上記の北海道に比べると、お中元の期間が短いですね。そのため最近では、首都圏を中心に6月20日過ぎから送る方も増えてきています。これは、お店から直接配送される方が増えたためではないかといわれています。お中元の期間は、配送が集中するため日時の指定などが難しくなるからです。

西日本では7月15日から

東海地方や関西地方、四国地方では7月15日から8月15日までの1か月間にお中元を贈ります。ただし、こちらも首都圏の影響を受けて、年々贈る時期が早まっているそうです。

九州地方は8月1日から

九州地方では、8月1日から15日の間がお中元の期間とされています。東日本と比べるとおよそ1カ月の違いがありますね。南北に長い日本の場合、気候や風習がそれぞれの地域で違うことが良くわかります。

沖縄では年によって違う

沖縄では、旧暦の7月13日から15日の3日間がお中元。旧暦は明治初頭まで使われていた暦ですが、実に様々なルールがあり現在の暦に変換するためにはコツが必要です。さらに、年ごとにずれが生じるため「旧暦の7月15日」は年によって違うのです。インターネット上には旧暦を計算できるサイトなどもありますので参考にしてみましょう。

“のし”の書き方にも決まりごとが

贈る時期によって言葉が変わる

お中元の包みにかける”のし”にも、細やかな決まりごとがあります。贈る時期によって”のし”に書く言葉が違うのです。正しいルールを知ることで、より心を込めた贈り物となりますね。通常、そもそもの「中元」である7月15日までに贈り物を届ける場合は、”のし”に「御中元」と書きます。上記のように地域ごとの違いもありますので注意が必要です。

「中元」を過ぎたら

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中元を過ぎて立秋(8月7日ごろ)までは「暑中見舞い」、立秋を過ぎてしまった場合は「残暑見舞い」とします。目上の方へ贈る場合は、それぞれ「暑中御伺い」「残暑御伺い」とするのがマナーです。

お中元に贈りたいもの

季節感を考えて選ぶ

暑い夏の時期に贈るお中元は、季節感を考えて品物を選ぶことを心がけましょう。夏を快適に過ごすためのアイテムや、のどごしのいい食品などがおすすめです。

贈る相手の方にふさわしいものを

また、贈る相手の方のことを考えて品物を選ぶことが、喜ばれるお中元選びには大切なポイントになります。日頃から、家族構成や食べ物の好み、気になっているアイテムなどの情報を知っておくと贈り物選びの参考になりますね。

お中元の予算は

お中元の一般的な予算額は3,000円から5,000円程度です。高額な贈り物は、贈る相手の方にかえって気を使わせてしまうため控えたほうが良いでしょう。

お中元におすすめの贈り物

人気No.1は飲み物

お中元に贈る品物の中で人気No.1は飲み物です。暑い夏の時期の贈り物なので、冷たい飲み物は特に喜ばれます。お子さんのいる方へは、ご家族全員が楽しめるジュースがおすすめ。こちらはぶどうジュースとりんごジュースがセットになった「岩手県紫波町のジュースセット」。無添加・無加糖です。

みんなが大好きなフルーツやひんやりスイーツ

フルーツの詰め合わせやスイーツもお中元の人気アイテムです。特に、ジェラートやゼリーといった冷たいスイーツがおすすめ。冷凍保存が必要なスイーツは、配送の日時など贈る相手の方のご都合も確認しなければならないので要注意です。

のどごしのいい麺類も人気

さっぱりとした蕎麦や素麵といった麺類の人気が高まる時期。お中元に贈るアイテムもその人気が反映されています。こちらは奈良県の「坂利製麺所」による葛素麺「雪の舞」。小麦粉に葛を加えてつるつるぷるぷるした食感を楽しめます。

ワンランク上のお肉やお魚

ちょっといいお肉やお魚をお中元に贈る方も増えています。こちらは「萬幻豚ハンバーグセット」。ほかにも、高級店のしゃぶしゃぶセットやランクの高いステーキ肉、北海道や九州産の魚介類など特別感のある食材が選ばれています。生鮮食料品も贈る相手の方のご都合を確認することをお忘れなく。

調味料も定番のお中元ギフト

油やおしょうゆなどの調味料もお中元に贈る定番アイテムです。原材料にこだわった調味料の詰め合わせなどは、お料理好きの方にも喜ばれるでしょう。こちらは岡山県の「河野酢味噌製造工場」が昔ながらの樽で製造している「紅こうじ米酢2本入り 生しょうゆ1本」のセット。紅こうじ酢は、発酵までに半年かけ、さらに9カ月熟成させているそうです。

カタログギフトにも注目

最近注目を集めているお中元は、カタログギフト。実は、贈る側としては抵抗があるという方もいらっしゃるのですが、もらって嬉しいと感じる方が多いのです。好きなものを選ぶ楽しみもあるからでしょう。こちらは「日本のおいしい食べ物」というギフトカタログ。橙・藍・茜・柳の4種類あります。土佐のあかうしや、さつまあげ、毛ガニなど日本全国各地の”おいしいもの”がつまっています。

マナーを知って喜ばれるお中元を贈ろう

お中元について、その起源から贈り方のマナーなどをまとめました。地域によって贈る時期に違いがありますので、贈る相手の方がお住まいの地域の習慣を確認しておきましょう。人気のある贈り物についてもご紹介しましたので、ぜひ参考にしてください。

このコラムを書いた人

インテリアをはじめ、雑貨やファッション、アートなど美しいものが大好きです。夫と二人の息子、犬と猫と一緒に暮らしています。