バイヤーからのお便り
汗の蒸れやべたつきよさらば!とろみリネンのTシャツのすすめ
こんにちは、バイヤー楠です。今年の5月から取り扱いの始まった、pot-pourri(ポプリ)のスコッシリーズが活躍する季節になりました。スコッツと名付けられているのは、リネン100%素材のカーディガンやTシャツなど。厳選した素材と、体のラインを上手にカバーしてくれる気の利いたシルエットを備えた、夏の決定版ともいえるリネンのカットソーたちが本領発揮する季節はすぐそこです。そこで、改めてこのシリーズのいいなと思うポイントをご紹介します。
街の小さなレストランという理念
このブランドの理念は、「街の小さなレストラン」なんだといいます。丁寧につくったものを、必要なだけ作り、着る人の日々の暮らしに寄り添っていくのだと。それを聞いたとき、消耗品ではなく、暮らしを豊かにするものとして服をとらえている感じがして、とてもいいなと思ったんです。
例えばこのTシャツ。超シンプルなアイテムですが、撮影用のサンプルが届いたときに、「おっ?」と思うポイントが2回ありました。
まず1回目は、袋から出してすぐ。上質なリネンジャージーならではのとろみを持った服が、まさにとろんっと手の上に乗ったんです。「あぁ、これはかなりいいジャージー生地だな」とすぐにわかるほどで、アイロンをかけてくれた当店のスタッフも、こんなに気持ちよさそうなリネンの服って初めてかもしれません!」と驚いていたほど。
このリネンジャージーは、pot-pourriでは長年使用しているお馴染みのものなんだそう。シルケット加工を施した滑らかなジャージー生地はなかなか出会えないレアなものなので、ブランドのスタッフさんの中には、毎年着用して5年間は着続けている人もいるとのこと。Tシャツやレギンスなどのアイテムは、その着心地の良さから、人によっては最終的に夏の寝巻き替わりにしている人もいるようです。そのエピソードを聞くだけで、この生地がどれだけ心地いいものなのかがわかる気がします。
2回目は、撮影でモデルさんが着た時です。シンプルなTシャツなのに、着るとどこか品の良さを感じたんです。それは上質な素材から生まれる美しいドレープ以外にも理由があることがわかりました。それは、肌の露出が控えめであるという事。
何度も修正を重ねたという襟ぐりは、ちらっと鎖骨が見える程度。胸元が大きく開いていないので、気負わず一枚でさらっと着られます。
とろんとした生地なのに、肌に張り付かない程度にゆったりとさせていて、肘まである袖で腕の露出もカバーする。そのうえ、腕を上げても袖口から脇やインナーがチラ見えするなんてこともないので、安心感もある。そんな、ありそうでない型なんです。
これは、洋服を作る際に起こす型紙(パターン)を手で引いているからこその技。カーブを描く女性の体にまとう服の型紙を、あえて手作業で引くことで、大量生産では実現できない繊細なラインを持つ型ができるんですね。このTシャツが、素材から厳選し、腕のいい料理人が技を駆使しながら作ったお料理だと思うと、すごくわかりやすいかもしれません。
スコッツのラインナップは、そのほかにもカーディガン、ぺチパンツ、ノースリチュニックと全4種類ありますが、いずれも、先ほどの例でいうと、腕のいい料理人によって生まれたアイテムたちです。
薄手のリネンのカットソーのぺチパンツをはじめ、「ありそうでない」ものと出会うと、痒いところに手が届くようなすっきりとした気持ちになります。
そもそものリネン素材が持つ蒸れやべたつきを解消してくれるだけではなく、他にはない品の良さを生み出し、上手に体の丸みをカバーしてくれるという、優秀なカットソーたちで真夏を快適に過ごす準備をしてはいかがですか。
ショッピングユニットでバイヤーをしています。
スタイルストアの商品によって、どこかで誰かがちょっとだけ幸せになればいいなと思ってバイイングをしています。それだけが私の大きなこだわりです。