ここ数年は、夏が長く、冬は暖かく四季の移り変わりが曖昧ですよね。そこで、私達が提案するのが、3シーズン着られるような定番服を、一年を通して着る事。中でも着まわしやすい白シャツは、持っていると便利な一押しアイテム。中には夏向けの薄手素材や、袖丈が短いものもあり、真冬に着るのが厳しいアイテムがあるのは重々承知。でも、インナーや羽織を工夫するだけで、快適に着られる期間はぐっと長くなるものも多いですよ。

体温を調整する天然素材のインナー

「一年を通して白シャツを」。この提案をすると決めた時に、まず考えたのが当店でお取り扱いする天然繊維のインナーを充実させることでした。天然素材のインナーは吸放湿性に優れ、常に体を快適な温度に保ってくれるものがあります。気温が高い季節は汗が気になったり、冬は蒸れが気になったりという悩みも解決してくれますよ。これがあれば、体温調節はインナーに任せて、好きな白シャツを長い期間着ることができます。

寒い季節も暖かい季節も、オールラウンダーなシルクのインナー

シルクは、吸湿・放湿性、保温性に富んだ素材。不快な汗を素早く吸収、発散し、べたつきや蒸れ、汗冷えを防いでくれます。いつでもさらっとした心地よい肌触りで、夏は涼しく、冬は温かいので、通年快適に着られます。ベージュやライトグレーといった薄いカラーを選べば透けも気になりません。

DRESS HERSELF/シルクキャミソール

一言でシルクと言っても、その品質はさまざま。DRESS HERSELFのキャミソールは、非常に細い糸で織り上げた高品質なシルクで作られています。しなやかで艶のあるシルクは、お肌に張り付かず着心地抜群。「朝晩は冷えるけれど、昼は真夏の暑さ」という日も、白シャツの下に忍ばせておけば一日中快適な温湿度を保ってくれます。

こちらのシルク生地は非常に丈夫なため、ご家庭で手洗いしてもヘタりが気になりません。また、胸元はVカットとなっており、シャツの上ボタンを開けてラフに着こなしたいときもチラ見えしにくく安心です。シルク100％とは思えないお手頃価格を実現しており、出番の多い白シャツのインナーとして年中ヘビロテできる一枚です。

通気性・吸水性に優れ一年中活躍するオーガニックコットンのインナー

コットンは吸水性に優れ、吸収した水分は外に発散されるので、通気性が良く蒸れにくいのも嬉しい素材です。ふんわりと柔らかい肌触りで、ちくちく感がなく肌ストレスもありません。

sisam/オーガニックコットンインナータンクトップ

インド産のオーガニックコットンを使用したsisamのタンクトップは、敏感肌の方にもおすすめの一枚。ふっくら柔らかな肌触りの秘密は、糸の段階で染色することでコットン本来の風合いを保つ「綿染め」製法にあります。空気をたっぷりと含むため保温性も高く、肌寒い時期もシャキっと背筋を伸ばして白シャツを着こなせますよ。

熱や湿気がこもりにくいため、梅雨などの蒸し暑い時期もさわやかな着心地を実感できます。また、露出が少なめのタンクトップ型なので、リラックスタイムは白シャツのボタンを全部開けてサラッと羽織る着こなしもおすすめ。フィット感の高いリブ編みの生地は、繰り返しお洗濯しても伸びにくくデイリー使いに最適です。

汗をかいても体に張りつかないリネンのインナー

汗のべたつきが気になる暑い季節に活躍するのが、吸水性、放湿性の高いリネンの布帛生地のもの。肌離れのいいリネン生地は、汗をしっかりと吸収。そのうえで、速乾でさらっとしていて体に張り付かないので、肌が快適な状態に保てます。

TUTIE./リネンのノースリーブブラウス

インナーというと伸縮性のある素材が一般的ですが、暑い季節はその密着感が不快に感じることも。TUTIE.のノースリーブブラウスは、肌離れがよく汗をかいてもサラサラ感を保ってくれるリネンの布帛生地を使用しています。「日焼け対策や冷房対策で、真夏も白シャツを着たい」というときのインナーにぴったりですよ。

裾に向かって広がるAラインシルエットのブラウスなので、ゆったりサイズの白シャツを上からラフに羽織る着こなしがおすすめ。また、これ一枚でも外出できるようデザインされており、暑くなったらシャツを脱いで体温調節できるのも魅力です。定番のホワイトやグレーのほか、アクセントになるブルーやレッドも取り揃えています。

暖かいのに蒸れないウールのインナー

寒い季節の防寒インナーとしておすすめなウールは、シルク同様に吸湿・放湿性、保温性に富んだ素材。動物の毛で水をはじくので、汚れが付きにくいうえ、防臭機能もある機能素材です。その機能性の高さからウールのインナーはアウトドアブランドでも定番品。登山家やウィンタースポーツのアスリートの方も愛用するアイテムです。

DAYS/ウールフライスタートルネック

気温の低い季節に白シャツコーデを楽しむなら、保温性の高いインナーは欠かせません。とはいえ、厚手のインナーは動きにくいうえに着こなしも野暮ったくなりがち。DAYSのウールフライスタートルネックは、ウール100％で薄手ながらも抜群の暖かさを誇る一枚。伸縮性も非常に高く、白シャツとの重ね着もスマートに決まります。

冬に白シャツというと少し寒々しい印象ですが、タートルネックのインナーをシャツの襟元から覗かせれば、見た目にも暖かなコーデが完成します。また、防縮加工を施しているのでお洗濯をしても縮みにくく、汚れを気にせずデイリーにお使いいただけますよ。ウールのチクチク感もなく、寒い日に思わず手が伸びるインナーです。

寒暖差にも対応しやすい羽織

季節の変わり目に重宝する羽織は、白シャツとの相性がいいアイテムでもあります。春夏秋冬に応じたさまざまな羽織を持つのもいいですが、長いシーズンにわたって着られる羽織を持っておくと便利です。

色合わせも楽しめるカーディガン

トレンドとは一線を引き、何年も着られるシンプルな白シャツのコーディネートに合わせてほしいのは、色味のきれいなカーディガンです。寒暖差のある季節に羽織るだけではなく、顔周りを明るく見せる役割もはたしてくれます。

n.o.f.l/オーガニックコットンボックスカーディガン

きちんと感を演出できる白シャツですが、シンプルなぶんコーデが地味な印象にもなりがち。そんなお悩みに効くのが、n.o.f.lのオーガニックコットンボックスカーディガンです。華やかなイエローやグリーンのカーディガンは、シャツのホワイトと組み合わせることで爽やかさもアップし、パッと明るいオーラを放ってくれます。

コンパクトなカーディガンと白シャツを合わせると、制服のようで垢抜けない印象になりがちですよね。こちらは体にフィットしないゆったりシルエットなので、リラックス感たっぷりのコーデが叶いますよ。素材はサラリとしたコットン100％で、ウールのカーディガンにくらべてロングシーズン活躍してくれるのも魅力です。

肌寒い日や雨の日も安心なコート

季節の変わり目に便利なコートですが、重いと肩が凝ってしまったり、タイトなシルエットだと着心地が悪いもの。なるべく軽くて肩回りにゆとりがあるシルエットのものが重宝します。撥水加工されたコートならお天気を気にせず着られます。

Kilka/軽くて家で洗える撥水コート

白シャツには、きれいめなデザインのアウターが似合いますよね。でも、トレンチコートは重たくてデイリーには使いにくい……そんなときにおすすめなのが、Kilkaの撥水コートです。ロング丈ですが、重さはなんと約360gで一般的なトレンチコートの約半分。身幅もゆったりとしていて、白シャツに羽織っても窮屈感がありません。

撥水生地を使用しているため、梅雨時期や天候が読めない旅行先などでも便利。さらに、洗濯機の手洗いモードで洗うことができ、洗ったあとはシワになりにくくアイロンがけも不要です。白シャツ×細身のパンツに羽織れば上品に、白シャツ×デニムに羽織ればカジュアルに、シーンを問わずロングシーズン活躍するコートです。

インナーやアウターを工夫して、白シャツを一年中気持ちよく

シンプルで時代に左右されない白シャツは、定番服として着続けることで不思議と自分らしさが生まれるアイテムでもあります。近年は季節の境目が曖昧になっているので、インナーやアウターを工夫することで年中白シャツを愛用できますよ。当店おすすめのインナーとアウターを、ぜひお試しください。

文・構成／三上知華

スタイルストア 編集室

スタイルストアのお客さまに、日々の暮らしをアップデートするコツや、商品の選び方などのノウハウをご紹介するコラムをお届けしています。