実直に丁寧にものづくりを続けるブランドが、各々の得意どころを盛り込んで作った白シャツたち。だからこそ、どれも他にはない魅力があります。

では、その中から、自分に似合うものを選ぶには？このコラムでは、それぞれのシャツが持つ個性をもとに、身長別、体形別に、おすすめの一着をご紹介します。

自分に似合う一着を見つける際に、大事にしたいのは着丈とデザインの両方です。ここでは身長158cm、9号サイズを標準とし、それよりも身長の高い方、低い方、細身の方、ふくよかな方、と特徴を4つに分けて、それぞれに似合うシャツを選んでみました。

身長が高い方におすすめの白シャツ

身長が高い方は、着丈が長めのシャツをきれいに着こなすことができます。高身長の方ほど、アレンジなしでもバランスよく着こなせます。また、フリルなど、ボリューム感のあるデザインを着てもすっきり見えるので、ちょっと遊びのあるデザインのシャツにも是非チャレンジしてほしいなと思います。

motone/エンゲイシャツ コットンリネン

おでかけ着から家事のお供までこなす

motone（モートン）の看板アイテム「エンゲイシャツ」は、他ではあまり見ないデザインと丈夫さが魅力です。後ろ見頃が長いため、高身長さんでも安心してかがんで作業ができます。また、リブ仕様の袖はかんたんに上げ下げが可能。左右にポケットがあったり、腰にはカイロを入れられる場所があったりと機能性も抜群です。

高身長の方は、着丈が長いシャツが似合います。ただ、ボトムスによっては、少し短い着丈の方がバランスが良いことも。そんな時は、前裾の紐の結び具合で着丈を微調整できるので、どんなコーディネートでもきれいなスタイルで着られます。動きやすく機能的でありながら、おでかけ着にもなる優秀なシャツです。

DAYS/フリルシャツ

大人女性にも似合うフリル

フリルと聞くと身構えてしまう大人女性は多いはず。でも、DAYS（デイズ）の「フリルシャツ」は、大人女性でも気負うことなく着られる一着です。その秘密は生地とデザイン。しわ加工を施したタイプライター生地は程よい抜け感があります。さらに、フリルはフロントの片側だけにつけることでかわいらしくなり過ぎません。

上にコートやジャケットを着ても、フリルはきちんと生かされるため、シャツを着るとスタイリッシュになるとお悩みの方にぴったりです。高身長の方はとくに、パンツスタイルだとかっこよくなってしまうことが多いので、フリルで甘さを足すとバランスが良いきれいめコーディネートになります。

身長が低い方におすすめの白シャツ

小柄な方におすすめなのは、コンパクトな着丈のシャツ。ただ、バストの大きい方は着丈が短くなりがちですし、コンパクト過ぎるとヒップが隠れないこともあるので、60cmくらいの着丈のシャツが一番バランスがよいと思います。

C.P.KOO/khadi cotton ピンタックシャツ

片側ピンタックできれい見え

C.P.KOO(セーペルクー）のピンタックシャツは、貴重な、透けないカディコットンで作られたシャツです。カディコットンは、風をよく通し涼しく着られます。吸水性のよさと、丈夫さもポイント。さらにこちらのシャツに使われる生地は、しっかりと肉厚で透け感もないので、真夏以外の3シーズン着まわせるんです。

着丈62cm、バスト120cmとゆったりしたサイズ感は低身長さんにぴったり。ゆったりサイズでもボトムスにインした時にもたつかないのでコーディネートに取り入れやすいです。さらに、ボタンの片側だけに入ったピンタックがシンプルなシャツをきれいめに見せてくれます。上に一枚羽織ってもピンタックが少し覗くのが素敵です。

Brocante/グランシャツ

すっきり見えの秘密はドレープ

Brocante（ブロカント）の「グランシャツ」は、カジュアルな素材なのに、女性らしさを引き出す一着です。元々、洗いをかけたラフな印象のシャツなので、洗濯後はノーアイロンで着られます。速乾生地なので、お天気がよければ数時間で乾くのも楽です。風通しがよく、夏でも涼しく着られます。

こちらのシャツは、襟の両脇に細かいギャザーがあり、そこから縦にドレープが入ります。このドレープのおかげで、小柄な方でもふんわり、かわいい印象になり過ぎず、すっきりとシャツを着こなすことができるんです。また、七分袖なので、袖が余らず、バランスよく着られます。

細身の方におすすめの白シャツ

細身の方は、やはりタイトなシャツがかっこよく決まります。すっきりしたシルエットのシャツは、その分、サイズ合わせが重要。ふくよかな方が着ると、前ボタンが開いてしまい、インナーが見えてしまう可能性があるんです。肩のラインもジャストなので、サイズが合う方ほど、美しく着こなせますよ。

rolca/フレンチリネンシャツ

いつまでも着たいとっておきの定番

rolca（ロルカ）の「フレンチリネンシャツ」はこれぞ定番と呼びたくなる白シャツです。ただスタンダードなだけではなく、細部までこだわって作られているから何年も変わらず着続けられます。使われているフレンチリネンは一般的な麻より柔らかいのでしわになりにくく、またインナーも透けにくいという特徴があります。

もちろんデザインにもこだわりが。たとえば、小さめの襟はアクセサリーやスカーフをまいてアレンジがしやすいです。ボトムスにインしてもしなくてもバランスの良い着丈は、裾に補強のためのガゼットまでついています。さらに、袖にベルトがついているので、ロールアップして6分袖で着られるのも嬉しいですね。

motone/ヘンリーネックシャツ

柔らかいガーゼが肌をやさしく包む

motone（モートン）の「ヘンリーネックシャツ」は、柔らかい肌触りのダブルガーゼを使用したシャツです。寒い季節は空気を含んであたたかく、暑い時期には汗を吸って涼しく、オールシーズン着られます。袖口のリブ以外は洗いをかけたダブルガーゼを使用。初めからふわふわの優しい肌触りです。

こちらのシャツはブラウスには珍しくヘンリーネックを採用。この丸首が首元の窮屈感を減らし、Tシャツ感覚で着ることができます。また、前立てのボタンは開け閉めが可能なので、お好みの空き具合に調節もできますよ。SとMの2サイズご用意していますが、細身の方にはSサイズがコンパクトに着られておすすめです。

ふくよかな方におすすめの白シャツ

バストが大きめな方も安心な、身幅のゆったりとしたシャツがおすすめです。さらに、生地の柔らかな質感や、細かいギャザーといったディテールをきかせることで、体のラインを美しく見せることができます。バストが窮屈だからシャツは苦手という方に是非おすすめしたいのが、こちらの2着です。

nicholson＆nicholson/ポプリンシャツ　SEABREEZE

ゆったりなのにすっきり見え

nicholson＆nicholson（ニコルソンアンドニコルソン）の「ポプリンシャツ　SEABREEZE」は、サイズ表記だけではわからない細かな工夫がたくさん。ぱっと見はオーバーサイズのシャツですが、実際に着てみるとすっきり見えするんです。その訳は、身幅に対してコンパクトな袖と着丈。このバランスにより、体型がきれいに見えます。

そんな、すっきり見えるシルエットながら、着心地はゆったり。ドロップショルダーで身幅もたっぷりあるので肩幅がある方、バストが大きめの方も着やすいです。また、後ろにはギャザーが入れてあり、背中のお肉が目立ちません。楽な着心地で、でもすっきり見えるシャツをお探しの方にぴったりです。

Brocante/グランシャツ

服の中を風が通り抜ける

Brocante（ブロカント）の中でも人気NO.1の「グランシャツ」は、ふくよかな方にもおすすめの一着です。使われているのは薄手のリネン100％生地。リネン特有のハリがふわっとしたシルエットにつながります。体の線を拾わないので、バストやお腹も目立ちません。ふんわりしているのに着膨れして見えないのがおすすめの理由です。

こちらのシャツは幅広いサイズに対応しています。首元に細かなギャザーが寄せられており、裾に向かって広がるデザインなので、13号程度の方まで対応可能です。また、ドルマンスリーブで腕周りがゆったりしているので、気になる二の腕のカバーも叶います。パンツ、スカート両方に合うデザインは、一着あるだけで便利です。

着丈とバストのサイズだけを見ても、ぴったりの一着は見つかりません。そこにブランドならではのデザインが入ることで、気になるところをカバーしてくれたり、より自分の体をすっきりと見えてくれるのだと思います。

正直、どのブランドの白シャツも、細かいところにまで配慮されているのがわかるので、自信を持っておすすめできるアイテムです。そのうえで、あえて体系別でセレクトしたので、迷った際に少しでも参考になればいいなと思います。

文・構成／小藤田まこ

スタイルストア 編集室

スタイルストアのお客さまに、日々の暮らしをアップデートするコツや、商品の選び方などのノウハウをご紹介するコラムをお届けしています。