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「座の暮らし」をふたたび - 【tetra】ソファのようにゆったりくつろげる、ビーズクッション -

畳や床の上で生活する「座の文化」は、限られた空間を活かす日本人の知恵です。しかし、椅子の生活に慣れてしまった現代人が、背もたれのない座布団に長時間座ると、かえって疲れてしまうことも。そこでおすすめしたいのが、座布団のように移動でき、ソファのように上半身を支えてくれる、ピラミッド型のクッション、tetra(テトラ)です。

現代の生活スタイルに合う「座布団」を作りたい

このユニークな形をしたクッションを開発したのは、京都市伏見区にある大東寝具工業。1925年に創業した同社は、昔ながらの座布団を長年作り続けてきました。しかし、生活スタイルが変化し、椅子中心の生活になると、座布団の需要は急速に減少していきます。

「ただ時代の変化を手をこまねいて見ているだけではいけない。若い人たちに『座の暮らし』のよさを伝えるために、既成概念にとらわれない全く新しい形の座布団を作ろうと思いました」

そう語るのは、大東寝具工業の4代目社長、大東利幸さんです。ソファのように楽にくつろげる座布団ができないものか・・・そう考えた大東さんは、座布団の中綿はもとより、その形状まで、いちから見直したといいます。

「円錐型、涙型、ドングリ型、ひょうたん型、ドラム缶型など、思いつくままにいろんな形の座布団を試作しました。しかし、どれも満足のいく座り心地を得られませんでした。そんなとき、事務所の机でたまたま手にした封筒をいじっているうちに、三角錐の形になったのです。瞬間的にこれだと思いました」

大東寝具工業の大東利幸社長。常識破りの発想でヒット商品を生み出した。

座ると、底面のビーズが背もたれに移動し、腰回りをしっかりとサポートする。

正四面体と発泡ビーズが絶妙な座り心地を実現

平面の封筒を折り曲げて、立体(四面体)の容器にするという方法は、じつは昔からありました。『テトラパック』といわれ、1960年代に給食の牛乳パックとして普及していました。

「テトラという名前もそこに由来しています。でも、座布団の場合は、液体ではなく中綿を詰めなければなりません。ところが、綿わたを入れるとフワフワしすぎて、不安定な座り心地になるとわかりました。試行錯誤した結果、直径6mmの発泡ポリスチレン製のビーズを入れると、座ったときに三角錐の頂点がすくっと立ち上がり、上半身を安心してあずけられるようになりました」

発泡ビーズを使ったことで、軽量化にもつながりました。見た目はボリュームがありますが、重さはカバーも含めても1.5kgほどしかありません。これなら左写真のように片手で持ち上げて、部屋のあちこちに移動できます。

「カバーは、綿と人工皮革の2種類を選べるようにしました。綿のカバーは、和室にマッチするように日本の伝統色にちなむ色を用紙しました。人工皮革のカバーは、綿製より価格が高くなりますが、その分、耐久性があります。綿生地と違い、ホコリが立ちにくいので、フローリングの部屋とも相性がいいはずです」

直径6mmの発泡ビーズは、へたってきたらメーカーへ追加注文できる。

片手で持ち上げて簡単に移動できるので、家のあちこちで使える。

読書からうたた寝まで、幅広いシーンで活躍する

テトラが素晴らしいのは、座る姿勢に応じて形や機能が変化するところです。背筋を伸ばして座れば、座布団と同様に座卓やコタツで使えます。そのまま後ろへよりかかれば、ソファのようにゆっくりと読書をしたり、長時間テレビを見るのに便利。さらに、背もたれの中央に頭をのせれば、うたた寝用の枕に。一般的な座布団よりも厚みがあるので、あぐらが楽にかけ、女性が横座りしても足が痛くなりません。この快適な座り心地が評価され、京都の旅館でも本品が採用されています。

「支柱がないのに、なぜ背中を支えられるのかというと、発泡ビーズが内部で流動するからです。腰を下ろすと、座面の周囲のビーズがクッションの上部へ移動し、凝固します。座り心地はやわらかく、背もたれの安定感が高いのはこのためです」

ちなみに、正四面体のカバーと発泡ビーズを組み合わせた構造は、実用新案登録済みのため他社が類似品を作ることはできません。ソファを置きたいけど、置く場所がない。和室をくつろぎの空間として積極的に使いたい人には、ぜひおすすめします。

写真は綿カバータイプ。カラーは3色があり、汚れたら洗濯できる。

丈夫な合成皮革をカバーにしたタイプは、ペットのいる家庭でも安心。