廣田硝子の「WAYOU」は、直線的に薄く広がるフチがモダンな印象の器です。このフチの形のおかげで指がかりが良く、手にしっくり収まります。また、今となっては廣田硝子のみが行える伝統技法による軽やかな乳白色のラインも特徴。普段の食卓、いつものメニューを品よく優雅に縁取ってくれます。

かき氷を意識したカップ・ボウル・皿の3点ですが、コンパクトに重ねられるため余分な収納スペースも取りません。

フチが広がっているから、持ちやすく口当たりも良い

こちらの3点は、墨田区と台湾デザインセンターの「ものづくりコラボレーション」によって生まれました。共通する夏の風物詩「かき氷」から着想を得て開発されたのだそうです。

懐かしさを漂わせつつも、特徴的なフチのデザインからはアジアの金属食器のようなモダンさも感じます。

ガラスの器は、注意して使っていてもうっかり滑らせてしまうことがありますが、このフチの広がりに指がいい具合に掛かるため持ちやすいのが嬉しいところ。

同時に口当たりも良く、カップとボウルはショットグラスやコップ代わりとしてもおすすめです。

伝統技術による乳白色の模様が、涼しさを与えてくれる

フチのデザインも去ることながら、もう一つ目を惹くのはふわりと漂う乳白色の模様です。これは、明治大正時代に人気があった生産方法「乳白硝子」を復刻したもの。

この乳白硝子を作り出すための「あぶり出し技法」は非常に難易度が高く、現在では試行錯誤の末に復刻に成功した廣田硝子さんでしか行うことができない技法です。

?溶けた透明なガラスを小量巻き取り、その上に乳白色のもととなるガラスを巻き付けベースを作ります。

?そのベースを凸凹のある模様の金型に吹き込んで凸凹のあるガラスのタネを作ります。この時にうっすら模様が浮き上がってきます。

?模様の凸凹のついたガラスを高温の窯の中に入れ、冷めて硬くなってきたガラスを、熱によって再び柔らかい状態にします。だんだんと乳白色の柄が浮き出てきます。

?柔らかくなったガラスを金型にまわしながら吹き込みます。凸凹のあったガラスの表面が型になじみ、表面はつるつるになります。またその時に型にガラスが触れた温度差により、さらに乳白色の柄が浮かび上がります。

品よくうっすらと入った柄は、料理はもちろん麺類の汁や飲み物も、カジュアルでありながらどこか上品に見せてくれます。

3つを重ねられるから、省スペースに収納できる

こちらは、かき氷と具材、シロップをそれぞれ分けて入れることを考えてデザインされています。そのため収納の際も3つ重ねてしまうことができ、狭い食器棚の中でも邪魔になりません。

また、すっきりとコンパクトに収まるだけでなく、重ねて置いた様子は大輪の花が広がるような美しい佇まいで目を楽しませてくれます。盛り付けて出すのではなく、取り皿としてそのまま並べた場合も食卓にふわりと華を添えてくれる気の利いた器たちです。

3つそれぞれが多用途で活躍する

3つの器はそれぞれかき氷以外でも普段の食卓でフル活用できるサイズ感になっています。

まず、シロップピッチャーをイメージした一番小さな「カップ」は、ショットグラスやサラダに添えるドレッシングの器として便利な大きさ。

次に、立ち上がりの深い真ん中サイズの「ボウル」は、小鉢や蕎麦猪口、グラスとして重宝します。

そして最も大きな「皿」は、小振りのサラダボウルのような感覚で様々な料理の盛付けに……と多用途にお使いいただけます。

廣田硝子の「WAYOU」は、かき氷をテーマに作られています。でも、それぞれの使い道は多彩で自由。ガラスならではの繊細さと、持ちやすい安心感を両立した普段の暮らしで活躍する器たちです。