東京生まれのファッション雑貨。台東区周辺の企業による、こだわりの靴・バッグ・財布・ベルト・帽子などを販売します。

色で遊び、機能性で納得させる薄財布

当店限定カラーリングのウォレットたち

世界のトップメゾンのバッグやお財布に使われているものとまったく同じ革を
ランダムなストライプ状にして飾りに使っている、機能的なお財布です。

【インタビュー】女性が好む色使いと男性が好む機能の共存

RIOWA(リオワ)の革小物を語るうえで語るべきポイントが2つあります。それは、ぱっと目をひく「色使い」と、考えつくされた「機能」です。
でも、「おしゃれだけど使いづらい」とか、「使いやすいけど、見た目がシンプルすぎる」といった具合に、この2つのポイントを共存させているものって、意外と少ないのです。
ではなぜ、RIOWAはそれができたのか。デザイナーの奥西さんに聞いてみました。

楠:革小物ブランドでデビューして2年。
このお財布達は、誰が見てもRIOWAのものと分かるほど、圧倒的な個性がありますね。

奥西:ありがとうございます。デビュー当時からストライプをモチーフにするのは変わらず続けています。催事などで出会ったお客様との会話から、改良を重ねて今の商品に至る感じです。

楠:RIOWAの革小物は、世界のトップメゾンと全く同じ、上質な革を使っていると聞きました。見た目だけで充分に個性的なのに、素材にもこだわるには、何か理由があるんですか?

奥西:自分のブランドを立ち上げる前に働いたところで得た経験が大きいのかもしれないですね。

服飾の専門学校でバッグ作りを学んだ後、奥西さんが就職したのは東京は蔵前にある紳士革小物の老舗メーカー。そこはクロコダイル等、高級な革を使った何十万円もする長財布を作っており、仕立ての良さやテクニックなど、いわゆる「いいもの」とはどういうものなのかを学ぶ日々だったといいます。

奥西:腕のいい職人がつくるバッグは、もう佇まいから違うんです。一日にして出来上がるものでもないし、技術だけあればできるものでもない。その人のものづくりへの姿勢や情熱などがすべて表れるものなんだと実感しました。

一流の職人がものを作る工程を毎日見て学ぶことのできる環境。そこに身を置きながら奥西さんは「自分だったら何ができるのか」を考えたといいます。

奥西:何か月もかけてひとつの美しいバッグが完成するのを見て、それは一流の職人だからこそ生み出せるものなんだって強く感じましたし、同時に、じゃあ自分は何で勝負するのかを考えるようになったんです。

老舗の婦人バッグメーカーへと働く場を移し、同じ革小物といっても使う革、形が変わり、研究の日々が続いたそう。でも、考える事は続いたといいます。

楠:1社目、2社目で学んだ事をそのままやるのではなく、自分だからこそ何ができるのかを考えたんですね。その結果、生まれたのが色彩豊かなRIOWAの革小物なんですね。

奥西:はい。修行時代にミニマムなデザインのものを作り続けた反動もあるかもしれないですが、もともと色がすごく好きだったんですよね。

楠:でも、色使いだけではなく、ブランド立ち上げ前に修行した2つの老舗メーカーで学んだ技術もちゃんと生かされていますね。繊細で丁寧な仕様の薄いお財布は紳士メーカーで学んだからこそ、作ることのできるもの。そこに女性好みの色使いが共存しているところが、ブランドの個性だと思います。

奥西:RIOWAでは裁断、革漉き、縫製と、すべての工程を一人で行っています。色使いだけではなくて、ちゃんと質にもこだわりたくて。2つの老舗メーカーで学んだことを、そのまま反映できていると思います。

見ただけでは伝わりづらいのですが、手に取ると、すぐに他との違いがわかるRIOWAのお財布。一流メーカーで学んだ素材選びとテクニックを詰め込んだ、贅沢な一品です。

奥西 了和

Profile奥西 了和おくにし・りょうわ

1984年神奈川県生まれ。
文化服装学院バッグデザイン科卒業後、メンズグッズメーカー、レディースバッグメーカーにて財布などの革小物の展示会サンプルの製作や高級ラインの生産を担当。
2016年RIOWAをスタート。