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インタビュー

【第一回】安原ちひろさんインタビュー「人の心をうるおす世界観」

2015年12月17日更新

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スタイルストアで人気のイラストレーター
安原ちひろさん。
当店と安原さん、タナベ刺繍さんで
作った手袋「kogiku」も大好評を
いただいています。

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彼女の世界観が持つ、人の心をうるおす
何かが、みなさんにも伝わっている
のだなぁと思うと、私たちもとても
嬉しいです!

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そして、安原さんとお話するたびに
思うのが、彼女の朗らかな人柄と美意識、
今まで積み重ねてきたものがあって、
あの作風が生まれているのだということ。
(細かい話ですが、ノートのとり方ひとつ
にしても本当に素敵で見習いたい・・・!)

 

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今回は、人の心を動かす彼女の世界観が
どんな風に形づくられてきたのかを
お伝えすべく、その生い立ちから
イラストレーターとして独立した時のこと、
仕事のこと、影響を受けた本や
偏愛グルメまで(!)、じっくりと伺いました。

全3回でお届けしますので
どうぞお付き合いくださいね。

子どもの頃は、花と絵がいつもそばにありました

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バイヤー中井(以下中井):今日はありがとうございます。では早速ですが、まず、安原さんの生い立ちから教えてください。

安原ちひろさん(以下安原さん):生い立ち!?長くなりますよ(笑)。

中井:どうぞどうぞ。

安原:自分の作品の世界観がどんなふうに作られてきたかとか、自分だとちょっとよく分からないというか、説明するのが難しいんですけど、よく周りの人から言われるのは「花屋の娘だったからじゃない?」ということ。あんまり自覚はないですけど、多少そういうのも影響しているのかなと思います。

中井:家業がお花屋さんだったんですか?

安原:そう、両親共働きで、花屋であるお店が遊び場という感じでした。落ちている花を拾ったり、ブーケを作るために裏にいるスタッフの方が遊び相手だったり。

あとは、母親がいろいろな所に連れて行ってくれて、そのとき必ずスケッチブックを持っていって絵を描いていましたね。今思うと、絵を描き始めると私が大人しくしているから、母親ものんびりできて楽だった(笑)というのもあったんでしょうけど。

例えば桜の季節になったら日比谷公園に行って、「描いてごらん」とスケッチブックを渡される。私も黙々と描くのが好きな子どもだったので、季節ごと行く先々で絵を描いていましたね。

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中井:それが、そのままずっと絵を描く習慣になった?

安原:いや、全然(笑)

中井:えっ!?

安原:たまにさらっと描いたりはしていましたけど、ちゃんと描くようになったのは美大の受験がきっかけ。高校は普通科で、進路を決めるとき、この先学ぶものを明確にしたいなーと思って考えたときに、美大にいきたいという道にたどり着きました。本格的に絵をやり始めたのはそこからです。

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両親は美大への進学に反対していて、高校3年の受験間際になって、私の意志の固さにやっと応援してくれるようになったという感じでした。なので、浪人したんです。そのとき受験対策で本腰入れて絵の勉強をやり始めたら、すごくハマッてしまった。私はわりと飽きっぽくて、絵に関しても、あくまで美大受験のためにやる、ぐらいに思っていたのですが、美大に入った後も「描きたい」という気持ちが小さくなることはなかったですね。

専攻がテキスタイル科で染織だったんですけど、織ったり染めたりするより、描いているときの方が楽しいから、「私は描きます!」という感じでした。

中井:あれ、テキスタイル?絵のほうじゃなかったんですね?

安原:はい、テキスタイル科で、その中でも比較的自由に勉強できるコースを選んで、インスタレーションとかやってましたね。作品と仕掛けを作って、道行く人たちの反応を影から見る、みたいな(笑)。絵も引き続き描いていて、アパレルブランドに頼まれて、ロゴ用の絵を描いたりもしてました。

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安原さんの仕事道具を見せていただきました。たくさんの筆たちが、きちんと手入れされておさまっています。

中井:で、就職ですね?

安原:それが、就職活動を始めるのが、人より遅れちゃったんですよ。それで募集時期が遅めだったアパレル業界に進むことになりました。

実際に社会に出てみて、当時は若かったから、仕事の進め方やブランドの方針に「そんなもの作りの仕方は納得がいかない」とか反発を覚えて、まあ今だったら理解できることも、当時は「それはちょっと違うのでは?」と思って、そうなるとやはり制作の手が進まなくなってしまって・・・。

改めて自分が仕事としてどんなスタイルのもの作りをしたいんだろう?と考えたときに、一番理想に近いことをされていたのが、某アパレルブランドだったのです。

中井:某著名ブランドですよね。

安原:絵を描いて、工場さんと二人三脚で生地を作って、それを服やプロダクトにする、というスタイルですね。あの時はホント若かったから、たまたま街で見かけたそのブランドのデザイナーさんに突撃していって、作品を見てもらい、それがきっかけで入社しました。大変なこともあったけど、本当に楽しかったです。

そしてすごく集中して仕事をしていたので、自分の創作活動をする余裕がなかったというか、100%の力でブランドの仕事をしたかった。その当時の自分は、器用に二束のわらじを履くということはできなくて、しばらくすると自分で絵を描く時間と余力を持ちたくなったんですよね。やっぱり描くことは好きだから、何にも捉われずにのびのびと描ける状態を実現したいなと思って。

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中井:そこから独立への道に向かったのですね。

安原:はい。その後生地屋さんで仕事をしつつ、自分の作品を作るようになって、ちゃんと創作活動ができるようになったら、やっぱりそれが俄然楽しくて。あー、やっぱり自分はこれを100%の力でやりたいんだって明確になったから、お金を貯めて制作に集中できるように持って行こうと思いました。

作品を描きためていたら、たまたまギャラリーさんにお声掛け頂いて、絵の展示・販売をするようになったんです。その時に、純粋に絵だけを見せるのではなく、作品の雰囲気を感じられつつ、より気軽に手にとってもらえそうなものを一緒に提案したいなと思って、初めて「絵から派生した商品」を作りました。

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そうして生まれたのが、当店でも人気の
こちらのハンカチ

次回は、ハンカチや手袋kogiku
生まれるまでの制作秘話をお届けします!

インタビューこぼれ話(その1)

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特別に見せていただいた安原さんのノート。
ラフスケッチが描かれていたり、
何気なく書かれている文字も
本当にかわいらしくてですね。
ノートの取り方ひとつとっても
きちんとデザインされているように見えて、
初めて拝見した時はそれはもう感激しました。
ご本人は、「えっ、あ、これが・・・?」と
無自覚でしたが・・・(笑)。

安原ちひろさんプロフィール

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フリーランスで、主に植物を中心に描いた絵画やイラストを制作。展示を中心に活動中。また自作の絵を布に転写し発表されています。


第一回 安原さんの世界観がかたちづくられるまで
第二回 ハンカチや手袋kogikuの誕生秘話
第三回 安原さんが影響を受けた本2冊と、偏愛グルメ


 

著者

中井明香

いつもの暮らしがちょっと心地良くなるようなものやこと、つくり手の思いやものづくりのストーリー、その地域ならではの話をお伝えしたいなと日々考えています。

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