東京生まれのファッション雑貨。台東区周辺の企業による、こだわりの靴・バッグ・財布・ベルト・帽子などを販売します。

AcuteAccent - 大切な人に大切を -

AcuteAccentのアクセサリーは、さりげなく、でも、「ありそうでないデザイン」が特徴のブランドです。
「ありそうでないデザイン」を形にしたアクセサリー。そこにはゆるぎない技術力と、デザイナーの強い意志がありました。

AcuteAccent/perfume bottle series

AcuteAccent/perfume bottle series

天然石の持つ美しい色や模様をいかしながら、まるで石が香水瓶のように見えるようデザインされたネックレス。
毎日身に着けることのできる、さりげないアクセサリーです。

【インタビュー】確かな技術とそこから生まれた商品作り

デザイナーの馬目さんは、アクセサリーデザイナーとしては少し変わった経歴の持ち主。
難関といわれる東京芸術大学で、デザイン科ではなく、日本の伝統工芸を学ぶ工芸科に入学。
ひとえに、伝統工芸といっても、陶芸、漆、染色など様々なジャンルがある中で、その時の彼女が選んだのは彫金。近い未来に人間国宝となるであろう方々が教授として名を連ねる学科でひたすら彫金技術を学んだ、筋金入りの技術者でもあるのです。

芸大出身者の多くは卒業後に個展を開くなどして、自分の作品を売って生活するのがほとんど。
でも馬目さんはひと味違いました。

最初はアクセサリーデザイナーになりたかったわけでは無かったけれど、「雑貨が好き」「生活の中に身近に存在するものを作りたい」という気持ちだけは強かった。
大学で色んな事を学びながらも、最終的に自分の中から自然と生まれたものがアクセサリーだったんだといいます。

テクニックとデザインのこだわり

「素直じゃないジュエリー」をブランドコンセプトとして物づくりをしているという彼女。
確かに彼女の生み出すアクセサリーは普段、私たちがとらわれがちな「常識」を覆すようなデザインが多いのが特徴です。

でも、彼女のいう「素直じゃないアクセサリー」を形にするには、相当な技術が必要なはず。
馬目さんの物づくりを同業のアクセサリーデザイナーに聞くと、「手がかかるから誰もやらりたがらないような、とても面倒くさいことをわざわざやっているアクセサリー」なんだとか。

馬目:「色や形だけを考える事がデザインでは無いと思うんです。素材を活かして生まれた意匠やストーリーがデザインだと信じてるんです。
それを形にするのが技術の役割り。
デザインだけを学んできた人からも、また熟練した職人からも生まれないデザイン。それがもしかするとAcuteAccentの強みなのかもしれません。」

自分のアイデアを自分の手で形にする。その過程で、いわゆる「物づくりの壁」はないのでしょうか。

香水瓶の天然石シリーズはどうやって生まれたのか

馬目さんの生み出すアクセサリーには、強いこだわりが感じられます。では今回、当店で発売となった天然石のネックレス。
このネックレスはどんなところにこだわりがあるのでしょうか。

馬目:「このシリーズは他のシリーズと比べると、技術的に難しいことはやっていないかもしれません。色みの少ない彫金の世界に身を置いていたのもあって、色彩豊かな天然石モチーフのアクセサリーを作りたいと思ったのがきっかけでした。ただ、目に入ってくるアクセサリーはどれも、天然石の持つ石の価値だけで戦っているイメージだったんです。
そこで、私が作るならば・・・と自分自身が可愛いと思う香水瓶のデザインを取り入れてみたんです」

「大切な人に大切を」という理念

彼女の手がける「素直じゃないアクセサリー」は、見た人をあっと驚かせたり、わくわくさせたり、見る人が楽しくなるようなものばかり。
馬目さん自身はどういう気持ちでこれらをつくっているのでしょうか。

馬目:「昔から人の誕生日とかをお祝いするのが好きだったんです。それこそ手帳が友人たちの誕生日で埋め尽くされるくらい(笑)
どうやったら喜んで貰えるのかを考えるのが好きでしたし、それは今も変わらないんです。ものづくりを学ぼうと思ったきっかけは昔からあるそういった気持ち。
大切な人には何かを買ってあげるのではなくて、大切だという気持ちを込めた何かを作りたいというのが根本にあるんです」

「大切な人に大切を。これは私が物づくりをするうえで大事にしている理念です。」と彼女は言います。
好きな人に喜んでもらいたい。そんな強い気持から生まれたデザインと職人をも動かしてしまう確かな技術力。
AcuteAccentのジュエリーが唯一無二な理由がわかった気がしました。


好きなミュージシャンを聞くと、ある程度の人となりが分かると勝手に思っている私。
インタビューの最後に、馬目さんに「どんなミュージシャンが好き?」と聞いてみました。

彼女の答えはというと・・・
「巧い人が好きです。ダンス、歌唱力、楽器、何でもいいので、人よりも巧いと思えるところがあるミュージシャンが好き」との事。
確かな技術に対する彼女の徹底したこだわりがここにもありました。

馬目 佐和子

Profile馬目 佐和子まのめ・さわこ

東京芸術大学にて、学部・大学院と彫金を学び、卒業後はインテリア雑貨業界で商品開発やバイイングを担当。
2014年にAcuteAccentを立ち上げ、以降「大切な人に大切を」を理念とし活動を続けている。